Beer Joint ~Cheers for Tomorrow~ ボトルの中の琥珀
Beer Joint ~Cheers for Tomorrow~
「ボトルのなかの琥珀」
琥珀(アンバー)は宝石なのか、化石なのか。
丁寧に磨かれたその輝きは宝石にまちがいない。一方で何億年も前の生物のDNAが閉じ込められた化石でもある。(さすがに恐竜は生まれまいが)。高貴な輝きとタイムカプセル、そんな二面性が魅力である。
その名前をもつ、ローグエールズの「アメリカンアンバーエール」。
1988年、オレゴン州アッシュランドで設立されたローグエールズ。このエールは“アッシュランドアンバー”として知られ当時から主力商品だったという。
赤みがかかった琥珀色は、懐かしいべっこう飴を思わせる色。
口に含むと、はっきりとしたモルトの甘みとホップのアロマが膨らむ、そして飲みほした後には、ふわっとキャラメルを軽く焦がした香りがぬけてくる。そのせいか非常にまろやかな印象が続く。
しっかりとした味わいなのに軽快さも持ち合わせる、琥珀のような二面性のあるエールである。
【Beer Information】
アメリカンアンバーエール/American Amber Ale
醸造所:ローグエールズ オレゴン州、アメリカ合衆国
スタイル:アメリカンアンバーエール
アルコール分:5.3%
はじめまして、今月より寄稿させていただくことになりましたビアジャーナリストの松下奈津子です。
「Beer Joint ~Cheers for Tomorrow~」は、普段の日常とビールを“ジョイント”させて、ビールの楽しみをひろげてもらえれば、と名付けました。明日の乾杯をさらにおいしくする、そんなお手伝いができれば嬉しいです。
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。