[イベント]2011.8.9

地ビール嫌いと大手ビール嫌いは表裏一体?

 クラフトビールや海外のエールなどを勧めても「地ビールや外国のビールは不味い。普通のビールをくれ」と拒絶反応を示す人がいる。
そーゆー人が”普通のビール”と呼ぶのは、”大手ビールメーカーの造るライトラガー系のビール”である。クラフトビールや海外ビールになにか悪いトラウマでもあったのだろうか? 「地ビールや海外ビール=不味い=飲みたくない」という信号が脳内に点灯するようだ。非常に残念である。

 先日、ビアフェスタふくしまに出かけた。

とても素晴らしいビアフェスだった。
 16社40種類のクラフトビールと地元の飲食店のフーズが並び、アットホームな雰囲気だった。

 さらに、アサヒ熟撰、キリン一番搾り、サントリー・ザ・プレミアムモルツ、ヱビスクリーミートップと言った大手メーカーのビールも出展されていた。


 
 大手ビールとクラフトビールが肩を並べ、飲み比べてもらうことは、双方のメーカーにもファンにも非常に有意義である。
 このようなビアフェスがもっと増えることを望んでいる。
 
 クラフトビールや海外ビールのファンの中には「大手メーカーのビール=不味い=飲みたくない」という信号を脳内に点灯させる人もいるようだが、大手が造ろうが、小規模醸造所が造ろうが「良いビールは美味いし、不出来なビールは不味い」というだけだ。どこの会社が造っているかは第一条件ではない。

 ビールは刷り込み無く、素直に飲むことが大切だ。ビールを区別しても差別してもいけない。

 「大手メーカーのビール=不味い=飲みたくない」という考え方は「地ビールや海外ビール=不味い=飲みたくない」という考え方と表裏一体でしかない。

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)、「ビールはゆっくり飲みなさい」(日経出版社)が大好評発売中。

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