[イベント,テイスティング]2016.4.22

ご褒ビール ~ブラッセルズビアラリー達成者パーティーに参加して~

あれはまだダウンを着込んでいた2月下旬のこと。
ブラッセルズ6店舗による一ヶ月間のビアラリーが開始された。そのときの様子は日を改めて。今回は「真摯に」というよりは「ドM」にラリーと向き合った結果についてご報告しようと思う。

4月17日は熊本の震災被害の全容が明らかになりつつあり、風の強い日だった。アーツ千代田というイベントスペースにてビアラリー達成者パーティーが行われた。受付を済ませるとウェルカムドリンクとしてグリゼット・ブロンシュが手渡された。定番の美味しさにホッとし、あたりを見回せばそこかしこに散見される知り合い。話題はこの場で発表されるサンフーヤン醸造所とのコラボビール。未知の味わいに対する期待感が醸す熱気は開放的なスペースには収まりきらないほど。ほどなくパーティーの開始時間となり、ベルギーのテロ被害者と熊本地震の被害者への黙とうで始まった。
開会宣言前に配られたコラボビール。一般の人にはこれが初お披露目だ。名前は「ナンバー ワン フロム サンフーヤン」

NO.1フロムサンフーヤン

フレンドシップブリューというのも両者の関係性が感じられ、おのずと期待値は上がってゆく。乾杯前にはサンフーヤン醸造所の社長と醸造長によるビデオメッセージが流された。ざっくりとした訳が読み上げられて、ようやく乾杯。
口に含んだ瞬間、想起されたのはブラッセルズビアプロジェクト(という醸造集団)のソレイユ・ルヴァン。3種の花を使って醸造されたセゾンビールだ。それに似たセゾンビール特有のコントロールされた苦みが鼻を通り抜ける。しかし、ソレイユ・ルヴァンのフラワリーで華やかな苦みに対してこちらは静かで爽やか、グラッシーな印象を受ける。そして、驚いたことにホワイトビールのような甘みも感じられる。

「セゾンビールとホワイトビールのいいとこどり」

ホワイトビールではないものの、1杯目としても素晴らしい味わい。新しい美味しさに心が躍る。

そして、パーティーも半ば、表彰式が行われた。
今回のラリー達成者はおよそ150名。2周目以降にチャレンジできる各店舗の指定ビールや指定料理などのミッションをこなした人は50名ほど。全員に限定カラーのTシャツがプレゼントされたのだが、そこからさらに抽選でサンフーヤントリプルのマグナムや「もう一度サンフーヤンを全部飲める券」、さらには「ベルギービール飲み放題の一泊二日熱海旅行ご招待券」という豪華景品が用意されていた。
私は、というと元来くじ運があるとは言えないため、全滅。しかし、よく言えば「ストイック」に淡々とビールの杯を重ねた結果、思いもかけず特別表彰していただくこととなった。そのご褒美としてのビールがこれだ。セゾンデュポンマグナム(1.5ℓ)

ビールを持っていらっしゃるのは輸入部の藤田氏

ビールを持っていらっしゃるのは輸入部の藤田氏

なんと、ヴィンテージは2012という熟成ものである。いつ、どのタイミングで飲もうか、といううれしい悩みを抱えることとなった。
参加費5,000円を払ってのパーティーであったが、樽生8種類と、かなり珍しいものも含まれたボトルビールなどご褒ビールを堪能した満足度の高い一日だった。

なお、この記事を書くにあたり、写真の使用を快諾してくれた城市氏にこの場を借りて感謝の意を表したい。

サンフーヤンビアラリーブラッセルズベルギービール

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

川端 ジェーン

ビアジャーナリスト

ベルギービールをこよなく愛しています。笑顔でビールを酌み交わせば世界平和は実現すると考えています。ビールが好きすぎてたまに他人と知人の境目がなくなってしまいます。ビールの美味しいお店で見ず知らずの人に話しかけていたら、それは私かもしれません。
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