ビールに愛された皆さまへ！
先週11月19日（土）、20日（日）に代官山のスプリングバレーブルワリー東京で行われた第三回寿司フェス（寿司×クラフトビールフェス　第3回東北編）のリポート第二弾です。
寿司フェスに深くかかわり、グルメ回転寿司の発展に精力的に活動されている、ネオ・エモーションの桑田氏にお話をお聞きし、また、おススメのペアリングを教えていただきました！

前回、SVBの皆さまへのintervewはこちら。

いわて蔵の牡蠣のスタウトがお気に入りという桑田氏

三浦三崎港恵み（株式会社ネオ・エモーション）取締役社長　桑田朋之氏

この「クラフトビール×寿司フェス」の発起人の一人です。キリンビールの知人にSVBで和田社長をご紹介頂き、お話を伺った際、クラフトビールは『ハレの飲み物』である」 という話を聞きました。がぶ飲みしたり、「とりあえず」注文するような普段のビールではなく、ちょっと良いことがあったときや、ゆっくりと楽しみたい時に飲むものであると受け止めました。
そのような意味では、寿司もまったく同じようなものです。このハレの飲み物とお食事である、クラフトビールと寿司の二つを組み合わせ、ペアリング大会をしてみたら面白いのではないか、という話になりました。
そして去年のSVBでのフレッシュホップフェストに、イベントのイメージを見出そうと来たところ、旧知の仲である藤原ヒロユキさんと再会し、クラフトビールと寿司（特にバラエティに富むグルメ回転寿司）とのペアリング大会、というイベント企画を説明し、ご協力いただくことになったのです。初回から、いろいろなお寿司屋さんを呼ぼう、ということになり、親交のあった回転寿司評論家の米川さんにご紹介頂いた２軒にお声掛けしてもらいました。
２回目にもなると、第一回目のイベントに訪れてくれた日本回転寿司協会のメンバーから「是非出たい」という声があがり、新潟「ことぶき寿司」、金沢「まいもん寿司」の２店が参加することになり、同じ北陸つながりで新潟のスワンレイクさんにもクラフトビールを出してもらうことになりました。
第三回は「東北をテーマに！」と決まり、岩手の回転鮨清次郎に前述の協会のつながりでお願いし、SVBからのリクエストで仙台の「うまい鮨勘」さんへ前回参加のまいもん寿司さんのご紹介でお願いにあがり参加が決まりました。人と人とのつながりで実現したのです。
イベントに参加することにより各店舗は、「代官山のこんなイベントに出ましたよ」と、地元でも良い宣伝になるようです。
また、こだわってビールを飲むお客様の前での仕事に、参加した職人さんのモチベーションが上がります。お寿司屋さんの職人達は、お酒が好きな人なら「日本酒と合わせたり」と考えるものですが、「ビールと合うかどうか」までは考えません。
製法上大手の代表的銘柄ビールは、魚と組み合わせると残念ながら生の臭みが出てしまいます。普段から組み合わせている私たち日本人の多くは、それも味わいのひとつとしているのですが、嗅覚の敏感な方や生魚のお寿司に不慣れな外国の方にとっては異臭でしかありません。
クラフトビールは味わいの組み合わせレンジ（幅）が広いので、クラフトビールを知らなかった職人達もフェアを通して、それを知ることで自信をもってお勧めできるようになるのです。今ではビールについて少しですが語るようになってきたことは、大きな気づきであり、意識改革にもつながりました。

桑田社長のおすすめのペアリングを頂きました！
（本当はもっとあったのですが、長くなりすぎてしまうため割愛させていただいております）

天然ぶり　柚子みそ炙り×あきた吟醸ビール
柚子味噌の爽やかな柑橘の香りと味噌の濃厚な甘さが、天然ぶりの脂とマッチングが素晴らしい一品。あきた吟醸ビールの日本酒酵母による独特の酸味からくる爽やかさが、果実感を感じさせ、味噌の甘さと柚子の香りに絶妙に合いました。

のどぐろ炙り ぬちまーす掛け×三代目　鮨祭
炙られたのどぐろに沖縄の塩ぬちまーすを振り、甘味すら感じられる塩のおいしさが
シンプルに魚の旨みを引き出す逸品です。三代目鮨祭のウィートエールの優しい味が包み込むようにマッチします。

私たちがおいしいビールとおいしいお寿司を組み合わせて楽しんでいる裏側で、職人さんたちにとっても大きな意識改革があったとは、驚きますね。クラフトビールとお寿司が今後、お互いに切磋琢磨してより素晴らしい食文化として発展していく予感がします。これからも第4回、5回と続いていく寿司フェス。今まで見逃していた皆さまも、次回以降、是非ご参加ください！