ビア女の酒場放浪記(31)東京駅にラボバー登場「常陸野ブルーイング・ラボ Tokyo Station」
2016年12月、東京駅八重洲口のグランルーフに常陸野ネストビール直営の都内2号店がオープンしました。
常陸野ネストビールは、茨城県那珂市で1823年から続く日本酒蔵、木内酒造が造るクラフトビール。
定番の「ホワイトエール」、「ペールエール」、「常陸野ネストラガー」を始め、
日本酒造りに欠かせない米麴を用いて醸造された「セゾン・ドゥ・ジャポン」や
日本で開発されたビール麦(金子ゴールデン)とホップ(ソラチエース)を使用した「ニッポニア」、
IPAベースに杉桶で仕込んだ「ジャパニーズ・クラシック・エール」など、
日本らしさが香るビールの数々は海外でも人気が高く、国内外のビールコンペティションで多くの賞を受賞しています。
ボトル販売もしていますが、やはりフレッシュな樽生ビールを飲みたいですよね。
場所は八重洲中央口改札を出てエスカレーターを上ればすぐ。
日本の交通の中心地ですから、仕事帰りは勿論のこと、旅行の乗り継ぎにちょっと寄るにもぴったりです。
私も年末年始の里帰りの途中に、スーツケースをゴロゴロと転がして、飲みに行ってきましたよ。
横に長い店内には、外の光がたっぷりと取り込まれ開放的な雰囲気。
夜には再開発が進む八重洲のキラキラとした夜景が眺められそう。
内装はウッディでスタイリッシュ。
“ラボ”らしく試験官に入れられたモルトのサンプル。
グラスや栓抜き、手ぬぐいなどのオリジナルグッズがディスプレイされています。
グッズは購入可。
30名も入れば身動きが取れなくなってしまいそうな小さなお店ですが、広々とした窓のおかげで狭さを感じません。
ビールもフードもキャッシュオン。
ビールは1杯680円、最大で14種類がつながります。
テイスティングセットは3種類のビールで980円。
フードは、お酒のカップに料理を詰めた「BIN’S FOOD」(¥380~¥780)」やサンドイッチなど個性的で種類豊富。
「常陸さばサンド(600円)」は、オリジナルビネガーでマネリネした茨城産の肉厚な鯖をトーストでサンド。
甘酸っぱい鯖とカリッとした全粒粉トーストの香ばしい味わいは、お店ナンバーワンの人気とか。
私が思わず声を上げて喜んでしまったのが、レジの右隣りで専用冷蔵庫に入れられスタンバイする“カスクエール”!
樽(カスク)の中でビールを二次発酵させるビールで、自然で優しい炭酸ガスと独特のフルーティな風味が特徴の生きたビールです。
英国の伝統的なパブで飲まれていますが、管理が大変難しく店主の知識と技量が必要なのです。
普段私たちが口にするビールはガス圧をかけることで樽から上がってきたビールをグラスに注いでいますが、常陸野ブルーイング・ラボ Tokyo Stationのカスクエールはガスをかけず、重力のみでビールを注いでいました。
では、カスクで仕立てられた「賀正エール2017」を頂きましょう。アルコール度数は8.0%
上質なビロードのように、滑らかで重厚な舌触り。
華やかで芳醇な風味の中に、バニラやシナモンのようなスパイシーなニュアンスが感じられました。
頬杖をついて、ゆるゆると飲みたいビールです。
日本らしさと本物のクラフトビールが融合した「常陸野ブルーイング・ラボ Tokyo Station」。
2020年東京オリンピックまであと3年。これからますます国際色豊かになっていく東京で、日本のクラフトビールを世界に伝える基地になる予感がします。
常陸野ブルーイング・ラボ Tokyo Station
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅グランルーフ2階
電話:03-6551-2515
営業時間:11:00 ~23:00(L.O. 22:30)
http://hitachino.cc/brewinglab-tokyostation/index.html
https://www.facebook.com/nestbeer/?fref=ts
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。