【ゆらりBeer探訪録】エストニア タリン編
私のBeer探訪録は、エストニアからスタートさせていただこうと思います。
エストニアの首都タリンは、バルト海に面した人口約130万人の国。ちょうど日本の九州ぐらいの面積です。フィンランドのヘルシンキから飛行機で35分ほど、フェリーで約2時間という利便性もあり、ヘルシンキを訪れる観光客が日帰りでも訪れることができる場所です。おとぎの国のような、昔のままの旧市外をもつ観光立国という側面の他に、「e-Estonia」と呼ばれる電子化された行政サービスを持ち、ポータルサイト上、ワンストップで各種行政申請が可能。エストニアはIT立国の一面を持ち合わせています。
(写真2枚:タリンの街並み)
さて、そんなエストニアのビールの消費量は多く、大手ビール会社の一つで、街のいたるところで見かけるビールが「SAKU(サク)」です。自家醸造している醸造所のパブも多くあり、今年の夏に日本に初上陸した「Põhjala(プヤラ)ブリューワリー」のように世界市場を渡り合う、すばらしいクラフトビールも世に送り出しています。
(写真左:SAKUビールとマーケットの陳列棚)
私がこのPõhjalaビールに出会ったのは、フェリーターミナルの免税品売り場でした。自然をモチーフにした写真をラベルに多く採用。とてもモダンで思わず手にしたくなるデザイン。私はこの醸造所の代表作の一つ、高アルコールで、甘みを感じる「バルトスタイルのポーター」を2本手にしました。ラベルのエストニア語はとにかく難読で、一体何と発音してよいのやら、悩んだ記憶があります。
(写真右:Põhjala バルトスタイルポーター2種/左:Põhjalaラインナップ一部)
Põhjala(プヤラ)とは、エストニア語で「北欧」という意味。2011年にエストニア人ビール愛
好家とBrewdogで経験を積んだスコットランド人のヘッドブリュワーにより創業されました。
デンマークのTo Øl (トゥオール)やノルウェーのLervig(ラーヴィク)などと、コラボ商品も手が
けています。醸造所は静かな郊外にあり、CEOのEnn(エン)さんは、いつもマーケティング
担当のPeeter(ピーター)さん、ヘッドブリューワーのChris(クリス)さんとともに、醸造所
内のテーブルを囲み、話合いと試作を重ね、新作づくりに取り組んでおられるそうです。
(写真左:郊外にあるPõhjala ブリューワリー /右:CEOのEnnさん)
このPõhjalaのビールをタリンで楽しむには、直営のブリューパブに行ってみましょう。
鉄道のタリン中央駅(Balti Jaam)のすぐそばにあります。中央駅からの行き方をご紹介
します。
- タリン駅の隣に「TURG(トゥルグ)」という市場があります(写真:タリン中央駅ホーム)
- この「TURG(トゥルグ)」を左手に見ながら、トラムの線路を渡り直進
- ほんの数分で到着。この建物です
この駅周辺は再開発が進んでおり、近くにある「Telliskivi(テリスキビ)」という施設
には、おしゃれなショップやカフェが集まり、タリンのトレンディースポットになっています。「Speakeasy」は、ブリューワリーの若手チームが運営にあたっているそうで、小さな間口
のお店の奥には、座ってくつろげる空間もあります。映像や音楽イベントなども開催されて
おり、地域の人にとっても、憩いのスペースとなっています。
(写真左:Telliskivi(テリスキビ)/中央・右:Speakeasy by Põhjala)
日本のビール愛好家の皆さん、どうぞエストニアにお越しの際は、「Speakeasy」で、すばらしいブリュワリーのクラフトビールにたどりついてください。ヘルシンキから日帰りも可能で、寄り道できる場所にあります。ただしオープン日にはご注意を。
【ブリューワリー直営のパブ】 Speakeasy by Põhjala *住 所:KOPLI 4, TALLINN *Open時間:週末木曜日~土曜日 18:00~深夜2:00 *Webサイト:http://speakeasy.ee/ |
【ブリューワリーのサイト】Põhjala Brewery *Webサイト:http://pohjalabeer.com/en |
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。