☑こぼれ話アリ!『麦の味のしないビールを造りました』
『これもビールなの?』
『麦の味がまったく感じられない。』
そう寄せられた消費者の一声を受け止めながらも、『狙い通りだ』と【彼】は感じたという。
だってこれは『ホップが主役のビールなのだから。』
目次
- 1 ■これまでの商品選びに”Innovation”を起こす!
- 2 ■一般消費者にも「ブランド」でなく「原材料」で選ぶ選択肢を
- 2.0.0.0.1 -取材のこぼれ話#2- これらのプロトタイプは前ブランドの商品「クラフトラベル THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE」の頃から商品開発が始まっていた。 「SORACHI ACEって何?」「伝説ってなんかすごそう!」 ホップについて知らない方からも、「よくわからないけれど、何かすごいホップを使っている」というイメージから興味を持っていただいた。 商品選びにおける原材料ブームに加え、この「伝説のSORACHI ACE」に対する反響が多かったことも、今回のアプローチのヒントになっている。
- 2.0.0.0.2 -取材のこぼれ話#3- トライ&エラー(試作の数)は共に5回ほど。商品開発としては順調に進んだほうだそうだ。 香りづけ目的のホップの投入タイミングは、「Nelson Sauvinの真髄」が発酵時に同時のドライホッピング、「絶妙のMosaic&Citra」はモザイクを同じく発酵時に独自のドライホッピング、シトラはレイトホッピング(※)で行った。 ※香りづけのホップを煮沸工程の終了間際に全量投入する製法。
- 2.0.0.0.3 -取材のこぼれ話#4- 「絶妙のMosaic&Citra」について。「モザイク」ホップのみの醸造だと、香りの強さのわりに後を引かないバランスの悪さがあったという。そこに、広く、深い、地に足がついたような「シトラ」を少量加えることで解消されたそうだ。香りが高いため、缶で飲んでいただいても十分楽しめる一品だ。
- 3 ■続けていくのは「ビール文化の創造」であるということ
- 3.0.0.1 現在は、缶製品は一部エリア(※1)のファミリーマート・サークルK・サンクス、また「モザイク」のみではあるが樽生製品は(株)サッポロライオンの一部店舗(※2)でのみの販売となっているが、出荷量を見て今後は販売エリアの拡張も検討している。
- 3.0.0.1.1 -取材のこぼれ話#6- 「Nelson Sauvinの真髄」「絶妙のMosaic&Citra」どちらも、親会社であるサッポロビール株式会社の掲げる【 100%協働契約栽培(※) 】で造られている。 ※以下、同社HPを参照ください。 http://www.sapporobeer.jp/qualityassurance/material/contractfarming.html
- 3.0.0.1.2 ※1 缶商品発売エリアは以下。 東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・長野県 ただし一部店舗では取り扱いのない場合があります。 ※2 樽生商品取り扱い店舗は以下の12店舗。 ・銀座ライオン GINZA PLACE店 B1ブラッスリー ・BIER KELLER TOKYO 新橋店 ・ビヤホール ライオン 新宿店 ・THE DUBLINERS’ IRISHPUB(ダブリナーズ アイリッシュパブ) 新宿店 ・釜焼きピザ・イタリアン ブルマーレ ・ BEER NEXT 横浜赤レンガ倉庫店 ・THE DUBLINERS’ IRISHPUB(ダブリナーズ アイリッシュパブ) 池袋店 ・THE DUBLINERS’ IRISHPUB(ダブリナーズ アイリッシュパブ) 赤坂店 ・THE DUBLINERS’ CAFE&PUB(ダブリナーズ カフェ&パブ) 品川店 ・THE DUBLINERS’ CAFE&PUB(ダブリナーズ カフェ&パブ) 渋谷店 ・GASTRO-PUB COOPERS(ガストロパブ クーパーズ) 丸の内二丁目店 ・CRAFT BEER KOYOEN KITTE名古屋店
- 3.0.0.1 現在は、缶製品は一部エリア(※1)のファミリーマート・サークルK・サンクス、また「モザイク」のみではあるが樽生製品は(株)サッポロライオンの一部店舗(※2)でのみの販売となっているが、出荷量を見て今後は販売エリアの拡張も検討している。
■これまでの商品選びに”Innovation”を起こす!
先日、ジャパンプレミアムブリュー株式会社(以下、同社)から新ブランドが打ち出された。
その名は『Innovative Brewer』、すなわち『革新的な醸造家』。
その第1弾として、2017年10月3日に発売されたのが以下の2つのビールだ。
Innovative Brewer THAT’S HOP Nelson Sauvinの真髄
Innovative Brewer THAT’S HOP 絶妙のMosaic&Citra
『ホップが主役のビール』というコンセプトを掲げ、
・ブランド名でもない
・価格でもない
・エールやラガー、ましてやビアスタイルに捉われない
原材料からビールを選ぶ楽しさを提案してきたのだ。
-取材のこぼれ話#1-
今回、あえてエールかラガーかは大きくは告知していないし、ラベルにも書かれていない。
これもホップに注目して選んでもらうためだそうだ。
※ちなみに、Innovative Brewerのフェイスブックページの投稿には「エール」と記載してある。
■一般消費者にも「ブランド」でなく「原材料」で選ぶ選択肢を
『前ブランドの“Craft Label”も含め、普段ラガービールを飲む方の入門編であった「ナショナルクラフト」は他のメーカーからも似たような商品があり、ビギナーにもクラフトビール好きの方にもいまひとつ定着しなかった』
そう語るのは【彼】こと同社のマスターブリュワー「新井 健司(アライ タケシ)」氏。
大手の自分たちだからこそできる『新たなビール文化の創造』とは何か…。
たどり着いた答えが『原料を商品の主役』にすることだった。
『「希少な〇〇ホップ使用」と謳ったビールは存在した。しかしそれらは全てある一つのブランドのエクステンションとして○○を使用しました!というように、あくまでブランドが主役だったんです。』
ワインをブドウ品種で選ぶように、原材料から選んでみようという切り口。
今まで持っていなかった判断軸を投げかけられた消費者からは反応も様々だ。
「何これ!よくわからないけどすごそう!」
「素直に美味しい!」
「このホップを使うなら、ガツンとボディがあってもいいのでは?」
それらの中でも「コンセプト通りの味わい」「ちゃんとそれぞれのホップが分かる」というような、
単に『クラフトビール』としてでなく、新たな概念を持った『ビール』として評価する声が多く寄せられている。
-取材のこぼれ話#2-
これらのプロトタイプは前ブランドの商品「クラフトラベル THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE」の頃から商品開発が始まっていた。
「SORACHI ACEって何?」「伝説ってなんかすごそう!」
ホップについて知らない方からも、「よくわからないけれど、何かすごいホップを使っている」というイメージから興味を持っていただいた。
商品選びにおける原材料ブームに加え、この「伝説のSORACHI ACE」に対する反響が多かったことも、今回のアプローチのヒントになっている。
■特徴を素直に、明確に出すための味わいづくりを
『まずは有名で分かりやすく特徴がでるホップを選んだ。』(新井)
そして今回、この2液酒が誕生した。
筆者が飲んで感じた感想は以下の通り。
◆Innovative Brewer THAT’S HOP Nelson Sauvinの真髄
白ワインのようなきれいな香り。生ホップをかいでいるような草のような印象も。甘味ミディアムライト、苦み、ボディともに軽やかで、口に含んだ瞬間から白桃やマスカット、青リンゴをほおばったようなホップの香味が流線のように喉奥まで落ちていく。アルコール5%。
◆Innovative Brewer THAT’S HOP 絶妙のMosaic&Citra
金木犀やパッション、柑橘やメロンやバナナのようなフルーツバスケットの印象。甘味ライト、苦みミディアムライト。アルコール4.5%でボディはライトなはずなのに、香りのボリュームが華やかで生き生きとしている。飲みやすく、飲みごたえがある、相反する答えが融合している。
彼らはこれらを『フレーバーホップビール』と呼んでいる。
「ホップの香りを食べている」気になれる、それぞれの特徴を素直に、明確に表現したビールだ。
加えて、アルコールや麦の旨味はあえて必要最低限にして、ホップの香味を楽しんでもらう仕上がりになっている。
-取材のこぼれ話#3-
トライ&エラー(試作の数)は共に5回ほど。商品開発としては順調に進んだほうだそうだ。
香りづけ目的のホップの投入タイミングは、「Nelson Sauvinの真髄」が発酵時に同時のドライホッピング、「絶妙のMosaic&Citra」はモザイクを同じく発酵時に独自のドライホッピング、シトラはレイトホッピング(※)で行った。
※香りづけのホップを煮沸工程の終了間際に全量投入する製法。
-取材のこぼれ話#4-
「絶妙のMosaic&Citra」について。「モザイク」ホップのみの醸造だと、香りの強さのわりに後を引かないバランスの悪さがあったという。そこに、広く、深い、地に足がついたような「シトラ」を少量加えることで解消されたそうだ。香りが高いため、缶で飲んでいただいても十分楽しめる一品だ。
■続けていくのは「ビール文化の創造」であるということ
『今日は白ワインっぽいネルソンの気分』
『アロマ豊かなモザイクで気分上げようかな♪』
ホップの名前がシンボルとなり、選択の判断基準の一つになれば、と新井氏。
現在は、缶製品は一部エリア(※1)のファミリーマート・サークルK・サンクス、また「モザイク」のみではあるが樽生製品は(株)サッポロライオンの一部店舗(※2)でのみの販売となっているが、出荷量を見て今後は販売エリアの拡張も検討している。
『今後も種類を増やす場合は、ホップの『香り』にスポットを当てていく。特徴として『苦味』だけになってしまうようなものはさけ、商品ごとの違いが明確に分かるようにしたい。』(新井)
ちなみに、今後は原材料以外に着目したアプローチも考えているとのこと。
次はどんな“Innovative”な提案をしてくれるのだろうか?
<参考>
Innovative Brewerブランドサイト → http://bit.ly/2zxbxNy
Innovative Brewer FaceBookページ → http://bit.ly/2zzGD70
-取材のこぼれ話#6-
「Nelson Sauvinの真髄」「絶妙のMosaic&Citra」どちらも、親会社であるサッポロビール株式会社の掲げる【 100%協働契約栽培(※) 】で造られている。
※以下、同社HPを参照ください。
http://www.sapporobeer.jp/qualityassurance/material/contractfarming.html
※1 缶商品発売エリアは以下。
東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・長野県
ただし一部店舗では取り扱いのない場合があります。
※2 樽生商品取り扱い店舗は以下の12店舗。
・銀座ライオン GINZA PLACE店 B1ブラッスリー
・BIER KELLER TOKYO 新橋店
・ビヤホール ライオン 新宿店
・THE DUBLINERS’ IRISHPUB(ダブリナーズ アイリッシュパブ) 新宿店
・釜焼きピザ・イタリアン ブルマーレ
・ BEER NEXT 横浜赤レンガ倉庫店
・THE DUBLINERS’ IRISHPUB(ダブリナーズ アイリッシュパブ) 池袋店
・THE DUBLINERS’ IRISHPUB(ダブリナーズ アイリッシュパブ) 赤坂店
・THE DUBLINERS’ CAFE&PUB(ダブリナーズ カフェ&パブ) 品川店
・THE DUBLINERS’ CAFE&PUB(ダブリナーズ カフェ&パブ) 渋谷店
・GASTRO-PUB COOPERS(ガストロパブ クーパーズ) 丸の内二丁目店
・CRAFT BEER KOYOEN KITTE名古屋店
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。