【ビアライゼ】ドイツ「Schlossplatzbrauerei Köpenick」
ビアライゼ、それは美味しいビールを求めて、日本や世界各地をめぐる旅です。2018年1月の始め、ドイツの首都ベルリンを訪れた際、出逢ったビアバー&マイクロブリュワリー「Schlossplatz Brauerei Köpenick(シュロスプラッツ・ブリュワリー・ケーペニック)」について、レポートいたします。
ベルリン市街の南東部、S-Bahn(都市近郊電車)のS-47線Berlin-Spindlersfeld駅からトラム(路面電車)で移動または、徒歩15分ほどのところに、Schloss Köpenick(ケーぺニック宮殿)があります。17世紀末に建てられた宮殿であり、第二次世界大戦の戦火も逃れ、現在も美しい姿を残しつつ、装飾美術館として公開されています。宮殿付近は、中世の城塞都市だった頃の面影が残る素敵な街です。
ケーぺニック宮殿前の通りを挟んだ場所には、この地区の中心であるSchlossplatz(宮殿広場)があります。この地区は、かつて1つの行政区であったので、赤レンガの立派なRathaus(市庁舎)が建っています。冬場の夕暮れ前に訪れたので、人が少なく寂しく見えますが、日中は屋台も出て賑わっている広場です。
宮殿広場の真ん中にあるのが、ブリュワリー「Schlossplatz Brauerei Köpenick(シュロスプラッツ・ブリュワリー・ケーペニック)」です。意味はドイツ語で「ケーペニック宮殿広場の醸造所」です。この醸造所はドイツ最小の醸造所とも呼ばれています。確かに小さいですね。
店内は狭く、バーカウンター、客席、醸造設備が近い範囲配置されています。人気があるお店で、店内には常に人がおり、地元の人や観光客などが至福の一時を楽しんでおります。なお、販売しているのはビールなど飲料のみで、料理は扱っていません。食べ物がほしい場合は、広場の屋台など、外で買って持ち込むことになります。
タップは5つあり、醸造所で造ったビールを飲むことができます。私が訪れた際、4つはドイツの伝統的なスタイルである「へレス」、「ヴァイツェン」、「デュンケル」、「ボック」でした。残りはサクランボのビール「Kirsch(キルシュ)」が繋がれていました。時期によって扱うものは変わるようです。
素晴らしい風景を観光した後ですので、赤レンガの立派なRathaus(市庁舎)の重厚なイメージを浮かべ、最初は「ボック」を注文します。芳醇なホップの香り、強いアルコールによる重めの飲み口が美味しいです。
次は「Kirsch(キルシュ)」を頼みます。「Kirsch(キルシュ)」とはドイツ語でサクランボをさします。サクランボのビールというと、酸味と甘みのあるものを想像されると思います。しかし、この醸造所の「Kirsch(キルシュ)」は強烈にスパイシーであり、サクランボの風味はあっても甘みは全く感じない刺激的なものです。辛い食べ物とのペアリングが良さそうなビールです。
続いて「ヴァイツェン」、「デュンケル」など他のスタイルのビールも飲みつつ、相席になったドイツ人のお爺さんとの会話を楽しみます。「ビールを飲んで、現地の人と仲良くなれる」というビアライゼの醍醐味を味わえました。素敵なビールと人との出逢いに感謝!
Schlossplatz Brauerei Köpenick
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。