クラフトビールを通じて、新たなビール文化を創りだしたい! 【キリンビール株式会社新商品発表会】
2018年3月13日、キリンビール株式会社が都内で新商品発表会を行いました。内容は以下の3点。
1.クラフトビール市場伸長の可能性
2.酒税区分改正と、今後の“ビール”の可能性
3.「ビール多様元年」
クラフトビール市場伸長の可能性
「クラフトビール市場は伸びると思っています。なぜかというとアメリカをはじめとするクラフトビール先進国と比較すると小規模です。逆にいうと拡大の余地があると考えています」(企画部 部長 山田精二氏)
アメリカではクラフトビールの出荷量が約12%に対し、日本は約0.7%(キリンビール推計) 。日本のクラフトビール市場の動向をみても、ここ数年、製造量も増加傾向であることから伸びしろがあると考えています。(情報元:醸造産業新聞社)
購入する世代をみてみると将来顧客(男性は20~30歳代。女性は20~40歳代)と言われる年齢層が支持しており、これはナショナルブランドを購入する世代とは逆だと言います。この世代では「今後も定期的に飲む」と答える割合が多くなっています。若い世代の支持を得るということは、将来性が期待できると予想しているのです。
今後のコンセプトとして、①クラフトビール市場の活性化をさせ、ビール市場の変化を促進②自社有力ブランドの育成③複数の有力クラフトブルワリーとの協働・育成を掲げ、2021年には「多様なビールを選んで、多様な楽しみ方ができる」を目標にしている。
そのためには日常的にクラフトビールが飲める環境が重要になってくるといい、「タップマルシェ」による開拓を展開する。2017年では首都圏で約1,000店への導入を達成し、今年は全国で新たに約5,000店の設置を目指しています。
また、「入りやすい。選びやすい。買いやすい」クラフトビールとして展開をしている「GRAND KIRIN」は、缶商品を4月3日(火)より販売チャネルを拡大。購入できる場が増えることで、クラフトビールがより身近になるといいます。さらに缶になったことでデザインの範囲が大きくなり、瓶では表現できなかった「かわいさ」を出しやすくなったとのこと。お洒落なラベルは目にとまりやすく、思わず手に取ってしまいたくなるのではないでしょうか。
酒税区分改正と、今後の“ビール”の可能性
もうご存知の方も多いと思いますが、来月4月1日より酒税区分が改正されます。そのなかの1つとして、ビールの定義が拡大されます。
重量制限はあるものの、今まで「ビール」として表記することができなかった原料を使用可能になることで、「多様なビールが提案できる」とはマーケティング部 部長 田山智広氏。
これからアッと驚くビールが登場してくるのか楽しみです。
ビール多様化元年
新たな副原料が登場し、「GRAND KIRIN」シリーズで2商品、SPRING VALLEY BREWERY(以下、SVB)で1商品が新たにリリースされる。
①GRAND KIRIN ひこうき雲と私 レモン篇
発売日:2018年4月17日(火)
販売場所:全国のコンビニエンスストア(一部取り扱いのないチェーン・店舗あり)
容量:350ML(缶)
価格:オープン価格
アルコール度数:5.5%
酒税法上の区分:ビール
原材料:麦芽・ホップ・レモンピール
製造工場:キリンビール滋賀工場
販売予定数:約2.5万ケース(300KL、大びん換算)
コンセプト:暖かな陽気を感じる春の昼下がりに、草原の木陰でそよ風を感じながら楽しみたい爽やかなグランドキリン。
②GRAND KIRIN 雨のち太陽、ベルジャンの白
発売日:2018年6月5日(火)
販売場所:全国
容量:350ML(缶)
価格:オープン価格
アルコール度数:5.5%
酒税法上の区分:ビール
原材料:麦芽(大麦麦芽・小麦麦芽)・ホップ・オレンジピール・コリアンダーシード
製造工場:キリンビール滋賀工場
販売予定数:約3万ケース(350KL、大びん換算)
コンセプト:雨上がりの空、雲の隙間から太陽の光がとても美しく飛び込んでくる。雲間から差し込む太陽を眺めながら、気持ちよく楽しめるグランドキリン。
③SOUR Citrus(サワーシトラス)
発売日:2018年4月26日(木)
発売場所:DRINX、SVB東京・横浜・京都
販売価格:DRINX 2,332円(330MLびん×6本)、SVB各店舗 880円(360ML)※いずれも税込、価格は予定
酒税法上の区分:ビール
原材料:麦芽(大麦麦芽・小麦麦芽)・ホップ・すだち・かぼす
特徴:酸味、渋味が感じられる爽快な飲み口のフルーツビール。
「GRAND KIRIN」シリーズの2つはフルーツやスパイスの主張が強すぎることなく、全体的に柔らかな風味になっており、確かにこれからの時期に合うビールだと思います。SVBのフルーツビールも酸味はそれほど強くなく、単体でも十分に楽しめますが、いろいろな料理とのペアリングを試したくなるワクワクするビールでした。
定義の幅が広がったことで、今後も「へぇ~、これはどんなビールなのだろう」と想像することが楽しみなビールが登場してくることを期待したいと思います。
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