鹿児島のお茶屋さんが造るお茶ビール「茶舗麦酒(ちゃほばくしゅ)」販売開始
鹿児島県のお茶の生産量は、静岡県に続いて全国2位であることはご存知でしょうか?
南国の温暖な気候を生かし、早生から晩生品種まで多用な品種が栽培されています。
そんな鹿児島からお茶を使ったビールがリリースされました!
ビールを販売するのは、1954年(昭和29年)に鹿児島で創業したお茶屋さん「株式会社 下堂園(しもどうぞの)」。
自社有機農園「ビオ・ファーム」での生産や、開発、販売、日本茶カフェの経営、さらには海外への普及活動、など幅広く展開しています。
そしてこの度、カタチに囚われないお茶の可能性を伝えるべく、「お茶を使ったビール」の開発に乗り出しました。
下堂園が醸造を委託したのは「いわて蔵ビール」で知られる「世嬉の一酒造株式会社」。
岩手県一関市にあるクラフトビール醸造所で、“ビールで人を喜ばせたい、日本中を元気にしたい”という想いと、下堂園の“お茶で人々を幸せにしたい”という想いが合致したことでビール造りの夢が実現しました。
下堂園でビールを担当するのは直みゆきさん。
秋田県立大学で主に日本酒の、鹿児島大学の大学院で焼酎の醸造を学び、お茶屋さんに入社したというちょっと変わった経歴の持ち主です。
しかし発酵に関する知識や、へこたれない根性はさすがのもの。
岩手県に通い、いわて蔵ビールの醸造家さんたちと試験醸造を繰り返し、沢山の候補の中から3種類のビールを選び、完成させました。
【左】ほうじ茶麦酒(ホウジチャビール) アルコール度数 5%
丁寧に焙煎された自社有機農園産の「棒ほうじ茶」を、同じく焙煎された麦芽で造られたビールに使用。棒ほうじ茶と麦芽の香ばしさがマッチしている。【中央】知覧茶麦酒(チランチャビール) アルコール度数 5%
鹿児島を代表するお茶どころ南九州産の「ゆたかみどり」の深蒸し茶を使用。とろりとまろやかな口当たりと程よい苦みに、柑橘類を連想させるフルーティーな香りが感じられる。【右】しょうが紅茶麦酒(ショウガコウチャビール) アルコール度数 5%
鹿児島県産の紅茶と生姜をブレンドした「しょうが紅茶」を使用。口に入れた途端にふわりと広がる甘い紅茶の香りの後から、しょうがのスパイシーな香りが広がる。
「お茶やクラフトビールには、地域や素材、作り手の違いから生まれる多様なおいしさがあります」と、直さん。
お茶とビールの出会いから、「新たな心地よさ」を感じて欲しいと言います。
その一つとして、5月末日に鹿児島中央駅前にある直営店「CHÁHO SHIMODOZONO(茶舗下堂薗)」で、「スイーツとお茶ビールのペアリング体験会」が開催されました。
ビールとスイーツは合わせるのが大変そうと思いきや、ビールから感じられるお茶の苦みや麦芽の香ばしさが、スイーツの素材をさらにくっきりと際立たせてくれ、より深く味わうことができました。
やっぱりお茶ってスイーツに合いますね。
私のお気に入りはほうじ茶麦酒とチーズケーキの組み合わせ。
ほうじ茶と麦芽由来のロースト香が、チーズケーキの甘さと相まってカラメルのようなニュアンスに。これはエンドレスで飲めちゃいます。
「今回は、女性にもお茶を楽しむようにビールを楽しんでもらいたいと思い、スイーツとのマリアージュを提案しました。仕事の後に小さなご褒美スイーツを買って自宅で過ごす “自分だけの時間”にこのビールをプラスすることで、さらなる“くつろぎ”を感じて欲しい」と直さん。
お茶が教えてくれる、もうひとつのビールの楽しみ。
販売の詳細は下記ホームページで御確認下さい。
株式会社 下堂園
WEB:http://chahobakushu.jp/
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。