[ビアバー,ブルワー,新商品情報]2019.9.13

「ヒビノビア×箕面ビール」コラボで醸す非常識なビール「Bootleg Brut ~SUDACHI~」 クラウドファンディングのリターンにて提供!

大阪クラフトビール業界を牽引する老舗ビール専門店の1つ「ヒビノビア」と、国内海外で多数の賞を受賞してきた大阪府の老舗ブルワリー「箕面ビール」がコラボを実施。「今飲ませたいビールプロジェクト」として、「Bootleg Brut ~SUDACHI~」を醸造しました。販売方法は、クラウドファンディング・サイトのMakuake限定であり、2019/9/10~27の期間のプロジェクト”「ヒビノビア×箕面ビール」大阪ビール界の老舗同士がコラボで醸す非常識なビール”のリターンとして提供されます。

今飲ませたいビールプロジェクト

このクラウドファンディング・プロジェクトは、「ヒビノビア」を運営する株式会社 喜色満面堂の代表「西尾 圭司」氏により、行われました。株式会社 喜色満面堂は、2004年に大阪でクラフトビール専門店を開業。現在、ビアダイニング「エニブリュ」、ビアバー「ヒビノビアスタンド」、ビアダイニング&ビール専門酒販店「ヒビノビア」の個性の異なる3店舗のビール専門店を運営する会社です。日本のクラフトビール黎明期より、15年もの間クラフトビールを真ん中に置き、ビールとともに生きることを使命としてきました。現在は、国内外クラフトビールを年間2,000種以上取り扱い、いかに美味しくビールを楽しんで頂くかを考えながら日々活動しています。

喜色満面堂の代表「西尾 圭司」氏

株式会社 喜色満面堂は、醸造所を持たず自分たちの考えるビールを、日本各地のブルワリーに委託醸造という形で作り続けてきました。これは、デンマークのMikkellerがおこなっている「ファントムブルワリー」というスタイルです。日本中の卓越した技術を持った醸造所と共に、いわば「デザイン」と「醸造」を分業にした新しい形でビールを作ることにあたります。今までは、樽生だけのため店舗での提供でした。今度は「ボトル」で製品化し、日本中のビールファンに楽しんで頂きたいという思いが膨らみ、昨年「ビールとともに暮らす店・ヒビノビア」を開業する際にクラフトビール専門の酒販店をスタート。正規の販売ルートを確保したことで、それをさらに拡大し、Makuakeクラウドファンディングで頒布会という形で実現させました。それが、2018年3月にスタートした「今飲ませたいビールプロジェクト」です。

今飲ませたいビールプロジェクト 過去のコラボビールたち

第4弾となる今回は、「箕面ビール」とのコラボを行いました。「箕面ビール」は、日本のクラフトビール界で知らない方はいない、大阪府の老舗ブルワリーです。世界で最も権威のあるビールコンぺ「World Beer Award」において2009・2014年世界No.1の金賞受賞したスタウトをはじめ、開業22年を迎えその技術に裏付けされた最高のビールを醸す、日本最高峰の醸造所でもあります。

箕面ビール 代表取締役「大下香緒里」氏、工場長「勝見健二」氏

Bootleg Brut ~SUDACHI~

醸造するビールのスタイルは、Brut IPA。非常にドライで苦味は控えめ仕上げ、しかしホップのアロマはたっぷりと感じられるスタイルです。「ドライ」という狙いゆえ、酵素で「キレ」を作りすぎ、言葉で言うと薄っぺらいビール」にならない様、美味しさを作り上げてみたい欲求にかられました。「西尾 圭司」氏の経験と考えから『3つの課題』を「箕面ビール」の代表取締役「大下香緒里」氏に提案し、快くこの挑戦に取り組んでいただけることになりました。

[課題 #01] 今までのBrutの「ゴールドカラー」でなく濃いめの「ペールカラー」。

[課題 #02] ドライなキレは生み出すが、風味をしっかりと残す。

[課題 #03] ドライさを生む補助として「すだちの皮」を配合する。

 

このコラボビールの醸造は、「ヒビノビア」に通うお客様とともに、「ビールをもっと好きになる」体験として共同作業で行われました。まさに、醸造所・注ぎ手とファンが一体で作り上げるビールです。今回の3つの課題、仕込みでしっかりとクリアするために、考えられたレシピを元にどんどんと進められていきました。

[課題 #01] 「ペールカラー」

[課題 #02] ドライなキレは生み出すが、風味をしっかりと残す。

この2つの課題は、麦芽のレシピを抜本的に変えることで解決しました。通常のBrut IPAのモルト(麦芽)は、淡いピルスナー麦芽ですが、今回は少し色合いの濃いペール麦芽をたっぷりと使用。そして写真のカラメル系の麦芽をいくつかブレンドしました。酵素によって、キレを生みだしながらも、風味に厚みを出す考えです。

ブレンドするカラメル系の麦芽

[課題 #03] ドライさを生む補助として「すだちの皮」を配合する。

香りとしてのドライさと、ホップの心地よい柑橘系の香りを補助する素材として選んだのが「すだち」和歌山県かつらぎ町から、早生のすだちが出荷される時期のため、取り入れました。このすだちの皮のオイルを、香りに使います。フルーツビールを得意とする「大下香緒里」氏に、今回の3Klのビール仕込みにはどれくらいの量が必要かと尋ねると、30Kgと言う返答。約5,000個を人の手で皮むきと言う、壮絶な仕込みを行いました。この仕込みを手伝ってくれたお客様と醸造所のスタッフ総出の8名で、約3時間剥き作業となりました。

すだちを剥く作業中の風景

その後の醸造工程で、このビールの香りと苦味のキーとなるホップを投入。ビタリング(苦味づけ)にはアメリカ産カスケードホップ。アロマ(香りづけ)には同じくアメリカ産シトラ・アマリロ・ペコーと言う柑橘系の香りと苦味を発する3種類のホップを使用しました。その後、麦汁を冷却して発酵タンクへ移送します。そして「セゾン酵母」の投入を行い、発酵と熟成の期間に入ります。

ホップを投入

発酵前の麦汁は、濃い目のペールカラー。香りは、ホップの柑橘香とカラメルの香り。この時点では、すだちは漬け込んでいないので、もっと爽やかさは増すでしょう。今後、酵素や酵母が働けば、澄んだ液体へと変わります。

発酵前の麦汁

このビールの名前は、「Bootleg Brut ~SUDACHI~」。Bootlegとは海賊版と言う意味があります。「西尾 圭司」氏は音楽が好きであり、昔は正規発売のものではない、海外アーティストの海賊版ライブレコードが大好きでした。本来のものとは違う味がある演奏・ライブ感が伝わってきたのが理由です。このビールには、本来のIPAやBrut IPAとも違った美味しさと、そのスタイルの持つ意味や生い立ちもきちんと感じてもらえたらと言う願いがあります。その想いを込めてつけた名前です。

Bootleg Brut ~SUDACHI~

クラウドファンディングのリターンにて提供

「Bootleg Brut ~SUDACHI~」は、2019/9/10~27の期間のプロジェクト”「ヒビノビア×箕面ビール」大阪ビール界の老舗同士がコラボで醸す非常識なビール”のリターンとして提供されます。リターンのコースはビールはもちろん、ラベルデザインもデザイナー共にさらに力を入れており、それをモチーフにしてオリジナルTシャツとのセットなど複数あります。

プロジェクトURL:https://www.makuake.com/project/hibinobeer4/

主なリターン

・お家にこのビールを6本お届け「お手軽コース」
・2回連続! 今飲ませたいビールプロジェクト頒布会コース
・このビール4本とオリジナルグラスセットのコース
・このビール4本とオリジナルTシャツセットのコース

今回のプロジェクトにあたり、株式会社 喜色満面堂 ヒビノビア 代表「西尾 圭司」氏より、下記のメッセージをいただいております。

いよいよこのプロジェクトがスタートします。4度目ともなると慣れたものと思うでしょうが、毎回毎回、一度限りの仕込みで作り手も変えてビールを作っていくわけですから、私だけの思いだけでなく、背負った「作り手との友情を無にしない」という思いは、本当に大きなプレッシャーとしてずっしり感じています。

醸造所を作らず、自分たちの思い通りのビールを作っていく。これは傍目には楽な作業に見えるかもしれませんが、一つ間違えれば両社の信用問題にもなってしまいます。自分たちだけのことではなくなりますし、美味しいビールにかけた情熱は、2倍いや何倍にも膨らむのですから、簡単なことではないと考えています。

箕面ビールとはもう15年近く同じ大阪で助け合ってきたまさに真の仲間。その彼らとがっぷりと組んだこのビール、仕上がりには本当に自信を持っています。間違いなく胸を張って「自分たちが今一番飲ませたいビール」として言えるものになります。

クラフトビール専門店を開業して14年近く。私たちのことをご存知の方もとても多くなりました。そんな皆様にはぜひ、そうでない私たちをご存知ない皆様にも、どうぞ私たちと箕面ビールとの知恵と技術と友情から生まれたこのビールを、一度お試しいただければ幸いです。

そして、日本全国の皆さんが、この「Bootleg Brut ~SUDACHI~」で乾杯していただいているシーンを、またSNSなどで見せていただけること楽しみにしております。

長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。

 

この記事が素敵なビールとの出逢いに役立てれば幸いです。


■株式会社 喜色満面堂

Website:http://craftbeer-manmendo.com

■大阪・堺東 ヒビノビア クラフトビアキッチン&ストア

Facebook:https://www.facebook.com/hibinobeersakai/

■大阪・なかもず クラフトビアダイニング エニブリュ

Facebook:https://www.facebook.com/enibru/

■大阪・なかもず ヒビノビアスタンド

Facebook:https://www.facebook.com/hibinobeerstand/

■箕面ビール

Website:https://www.minoh-beer.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/MINOHBEER/

Twitter:https://twitter.com/minohbeer

■Makuake

Website:https://www.makuake.com/

Makuakeクラウドファンディングヒビノビア箕面ビール

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

Atsushi Taguchi(田口 篤史)

ビアジャーナリスト/ビアライター

ビール大好き!ビールを求めドイツやベルギーを中心にヨーロッパをよく旅していました。
世界にも日本国内にも、素敵なビールはまだまだたくさんありますので、巡りたいところは尽きません。
ビールの素晴らしさ、楽しさを多くの人に伝えていきたいと思います。
Enjoy!Beer!

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