ビールと料理のペアリング:地ビールフェスタ in ひろしま 2012
先日、広島でおこなわれた「地ビールフェスタ in ひろしま 2012」でビールとフードのペアリングをおこないました。
当日、会場で食べることが出来るフードのなかから5種類とそれに合うビールを選び、ペアリングしました。
残念ながら、サイト上では味わいを体験いただけないが、その内容をレポートしておきます。
(お取り寄せ可能なものもあるので、ご興味のある方はトライしてみてください)
1. 「大山ハム」の「ソーセージ3種(ポークソーセージ、バイセブルスト、ポチキウィンナー)の盛り合わせ」と「宮崎ひでじビール」の「太陽のラガー」
この組み合わせは「発祥国つながり」である。ともにドイツを代表する食べ物でありビールだ。
食べ物もビールも風土が生んで育むもの。長年その地方で食べ合わせとして楽しまれているこの組み合わせが合わないはずがない。
他にもラオホやヴァイツェンスタイルのビールがソーセージにはよく合う。
2. 「PASTA ENZO」の「ゆで卵のタプナード、ズリのリエット、ごぼうのコンフィー」に「梅錦ビール」の「アロマティックエール」
ゆで卵にはシメイ・ホワイトやデュベルといったベルジャン系のハイアルコール・ビールを合わせたい。ライトラガーを合わせると硫黄臭が際立つので、避けたいところだ。
ゆで卵と梅錦のアロマティックエールを合わせると後口にフルーティーな・フレーバーが広がり心地よい。
ズリ(砂ズリ、砂肝)といった内臓系の食材やごぼうなどの根菜類の深い味わいと濃厚な旨味はしっとりとしたハイアルコール・ビールにぴったりである。
3. 「田心」の「燻製3種(さんま、鮭、ホタテ)」に「作州津山ビール」の「ホルモンうどんビール」
作州津山ビールのホルモンうどんビールはドライスタウト。
ローストされた麦のこうばしさが炙り料理やロースト料理、燻し料理に合う。
ビールの持つわずかな酸味も燻製の持つキャラクターにそぐう。
さんまの苦みにもローストの苦みやモルトの甘味がマッチする。魚介類には黒色系エールというのも合わせるポイントのひとつ。
4. 「フードシャトル」の「豚角煮」に「伊勢角屋麦酒」の「インペリアルレッドエール」
豚角煮の甘辛さにインペリアルレッドエールの苦みがシンクロする。モルトの甘味もそれぞれを支え、絶妙の組み合わせ。
また、豚角煮には五香粉(桂皮、丁子、花椒、ウイキョウ、八角、乾燥したオレンジの皮などの粉末を混ぜたスパイス)を使うことがよくあることから考え、柑橘系の香りとの相性が良い。
伊勢角屋インペリアルレッドエールが持つシトラス系のホップ・フレーバーとマッチするわけだ。実際にはその料理に使われていなくとも、“その食材、料理に合う風味”をビール側から引き出すことにより絶妙のペアリングを見つけ出すことのできるという好例である。この法則を利用すれば、鮭にスモークビールを合わせ、口の中でスモークサーモンの味わいを作るということすら可能である。
5. 「ムッシュムパネン」の「ゴルゴンゾーラパイ」に「呉ビール~海軍さんの麦酒」の「バーレイワイン」
ゴルゴンゾーラのような香りの強いビールにはハイアルコールビールがお薦め。
濃厚な麦芽の味わいと酵母の醸す芳醇な香りは抜群の組み合わせだ。まったりとした口当たりもハイアルコールビールの温かさやどっしりとしたボディに相性がいい。
また、外側のパイ生地のこうばしさは濃色系ビールのこうばしさと共通する。
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