惜しまれつつも今年３月で生産を終了した岩手県西和賀町にあった銀河高原ビールの沢内醸造所。
４月にここを取得し、生産を行ってきたヘリオス酒造(本社：沖縄県)が、８月から初めての商品「ユキノチカラ」の販売を始めています。

販売開始されたのは、「ユキノチカラ白ビール」「ユキノチカラケルシュ」「ユキノチカラペールエール」の３種類で、いずれも岩手県内で一番の豪雪地帯としても知られている西和賀町の良質で豊富な雪解け水で仕込まれています。
ラベルはそれぞれ冬の雪、初夏のわらび、春のカタクリと、西和賀町の季節をモチーフにデザインされています。
この中の「ユキノチカラ白ビール」は、以前銀河高原ビールも同じ形態で販売していたため、ブルーのボトルやラベルのデザインにはなじみがあります。
発売開始時には、新発売の記念として、町内全世帯（8月現在2260世帯）にビールセットが無料配布されたという羨ましいニュースも聞こえてきました。

当初は、県内でも一部品切れになっている売り場を見かけましたが、今では酒販店やスーパーで安定して並ぶようになっています。
西和賀町にある道の駅錦秋湖では、３種類セットにした箱入りも売られています。

また、盛岡駅近くには、ユキノチカラ白ビールの樽生が通常メニューにあり、いつでも飲むことが出来るお店もあります。

２か月弱という短期間で、岩手ではしっかりと「なじみのあるビール」になってきました。

そもそも「ユキノチカラ」とは？

雪を力に変えるという意味合いを持つ「ユキノチカラ」とは、雪がもたらす西和賀町の魅力あるコンテンツを発信していくためのブランドコンセプトです。
生活者にとっては冬の活動を妨げるマイナス要素の大きな雪…でもこの雪は西和賀の風景をつくりだし、土地の個性をかたちづくる重要な要素です。たくさんの雪が豊富な水を生み、そのおかげで美味しい食材が育ちます。
その雪をしっかり宝物としてアピールしていくための考え方がユキノチカラです。

ユキノチカラ白ビール
アルコール度数５％。
麦芽を１００％使用し、爽やかな酸味とほのかな甘みが楽しめる無ろ過タイプながらすっきりした味わい。
ユキノチカラケルシュ
アルコール度数５％。
フルーティなアロマを持ち多少甘い口当たりで白ワインを思わせるビール。
ユキノチカラペールエール
アルコール度数５％
琥珀色で、フルーティなホップの香りとカラメルモルトのコクと甘み、軽い苦みが特徴のビール。

以前銀河高原ビールで製造していたビールの在庫があったので、今回販売されたユキノチカラの飲み比べも試してみました。

あくまでも似た種類の飲み比べになってしまったためそれぞれ味の違いは感じましたが、今回のユキノチカラ３種は、以前の銀河高原ビールの味が好きだったという方にも満足していただける出来だと思います。また、ペールエールに関しては、ほぼ同じ味わいと感じました。

また今月は、以前銀河高原ビールが販売していた椀子麦酒も、ほぼ同じデザインで復活しました。

こちらも飲み比べしてみましたが、味わいは若干違うものの、どちらもその名にふさわしい飲み飽きない味でした。

「でも近くでは見かけないし、岩手は遠いし…」と感じた首都圏在住の皆さまにも朗報があります。
今回紹介した４種類のビールは、いずれも岩手県のアンテナショップ「いわて☆銀河プラザ」（東京都中央区銀座５丁目１５－１）で購入することが出来ます。お近くにおでかけの際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。