[イベント,ブルワー]2020.12.3

北海道の大地が生んだビールとワインがコラボレーション 無料オンラインイベントも開催

北海道で誕生したホップ、ソラチエース。「SORACHI1984」は、ソラチエースだけで醸造したビールです。そして、北海道を含む4つの大地で育てられたぶどうで造られたワインブランド「グランポレール」。

この2つのお酒がコラボレーションした「北海道を旅する無料オンラインセミナー ~グランポレール&SORACHI1984~」が2020年12月13日(日)14時から有識者を招いて開催します。

なぜ、ワインとコラボレーションしたイベントをするのでしょうか。その意図やイベントについて、「SORACHI1984」ブリューイングデザイナーの新井健司さん、ワイン事業部の高久勝典さん、流通営業本部の磯崎奏穂さんにお話を聞いてきました。

「サッポロビールらしさ」から辿り着いたものづくりと北海道原料

「Amazon.co.jp」での企画や販売を担当している磯崎さん。新型コロナウイルスの影響で家飲み需要が増える中、「お客様が今まで飲まなかったお酒を試してみたいというニーズがあるのではないかと感じていました」と言います。

そんな中、「サッポロビールらしいオンラインセミナーをやろう」という話が持ち上がります。

「サッポロビールらしさとは?」と、考える中で辿り着いたのが「ものづくり」への思いでした。

サッポロビールは、前身である開拓使麦酒醸造所の創業から今に至るまで畑から原料をつくる活動を続けています。その思いを最も表現できる場所が創業の地である北海道です。サッポロビールは北海道でビールに使用する大麦、ホップ、ワインに使用するぶどうを育てています。

「畑から原料づくりにこだわるサッポロビールらしさ」

「普段飲まないお酒を試してみる」

この2つが結びついた先が、北海道産を原料に使用している「SORACHI1984」と「グランポレール」のコラボレーションでした。

北海道・余市のワイン畑。余市のワイン栽培がスタートしたのは1984年。ソラチエースが品種登録されたのも1984年。北海道という土地で運命的なつながりをもつ原料なのだ。【画像提供/サッポロビール株式会社】

「SORACHI1984」の発売当初から北海道空知郡上富良野町で生まれたソラチエースを使用しているということをアピールしてきた新井さん。この話を聞いたときの気持ちを次のように話します。

「お話をいただいたときは嬉しかったですね。『SORACHI1984』は、ワイン的な楽しみ方ができるビールだとワイン事業部の方とも話をしていました。ワインは使用している原料がぶどうだとイメージが付きやすいです。

しかし、ビールは麦芽、ホップ、場合によってはフルーツなどの副原料を使用するので、原料に対するイメージが湧きにくい面があります。特にホップをイメージできる方は少ないです。

今回のイベントを通じて、ワイン愛飲家の方にもホップでビールを選ぶとワインと同じ楽しみ方ができることを伝えられたらいいなと思っています」

ワイン側である高久さんもこのイベントに対して以下のように話します。

「『SORACHI1984』を愛飲している方は、一般的なビールを飲まれる方よりもお酒に対する関心が強いと思います。ワインにも関心を向けていただけたら嬉しいです。イベントを通じて、ビールとワインの愛飲者たちの交流の場になったら最高です」

磯崎さんも「オンラインを通じて、それぞれのブランドの世界観に触れてもらい、好きになってもらえる機会になれば嬉しい」と話します。色々な地域の人に、サッポロビールのものづくりへの思いから各ブランドの魅力を知ってもらうことは、ブランド力が高まると思います。

SORACHI1984に赤と白で選べるアソートセットを限定販売

現在、Amazon.co.jp(以下、Amazon)限定で2つの商品がコラボレーションした「北海道を味わうアソートセット」が各500セット限定販売中です。

セットの内容は、「SORACHI1984」350ml缶が4本と「グランポレール 余市ツヴァイゲルトレーベ(赤)」が1本のセットと「SORACHI1984」350ml缶が4本と「グランポレール 余市ケルナー(白)」が1本のセットと、計2種類のセットです。

「グランポレール 余市ツヴァイゲルトレーベ(赤)」(左)と「グランポレール 余市ケルナー(白)」(右)【画像提供/サッポロビール株式会社】

今回、「グランポレール 余市ツヴァイゲルトレーベ」と「グランポレール 余市ケルナー」が個別になったセットのみの販売となっています。

色々飲み比べてみたいビールファンは、赤と白も一緒になったアソートセットも欲しいところだと思います。これについて磯崎さんに聞いてみると、「ワイン愛飲者は赤が好きな方、白が好きな方と分かれる傾向にあります。そのため、個別のセットで対応することにしました」と理由を教えてくれました。

好きなお酒が違うと考え方も違うというのは興味深いですね。

アソートセットの中には、12月13日(日)に行われる無料オンラインセミナーの招待状が入っています。オンラインセミナーでは各ブランドの世界観の話やぶどう生産者やワインテイスターを招いてテイスティングを体験することができます。

テイスティングは、「SORACHI1984」も行います。ワインの有識者からテイスティングを無料で学べるのは貴重です。しかも今なら5%オフで購入することができるとのこと。この機会にテイスティングの表現能力を高めてみてはいかがでしょうか。

ものづくりへの思いやペアリング。おいしさが広がるイベント

その他にもオンラインセミナーの見どころを磯崎さんに聞いてみました。

「内容としては講義形式ではなく、トークセッションという形で日本ワインの魅力とブランドの魅力を語っていただきます」と、「SORACHI1984」と「グランポレール」を飲みながら楽しんで視聴してほしいと言います。

磯崎さんが1番推すポイントは、「グランポレール契約栽培農家の弘津敏さんや『SORACHI1984』のブリューイングデザイナーの新井さんなど、普段接する機会がない方々のものづくりへの思いが聞けることです」とのこと。ここ数年、ビール業界でも注目されている生産者の思いを聞いてみてください。

さらにミシュラン店「AnDi」のオーナーソムリエであり、グランポレールアンバサダーを務めている大越基裕さんがSORACHI1984とグランポレールに合うマリアージュレシピを公開。オンラインセミナー後は料理を作って楽しめる内容になっています。

かなり濃い内容になっているオンラインセミナー。時間は90分を予定していますが、皆さんの情熱が時間内に収まるでしょうか。

オンラインセミナーの参加者【画像提供/サッポロビール株式会社】

ぶどう本来のポテンシャルを生かしたワイン「グランポレール」

ワインに触れる機会の少ないビールファンの方もいらっしゃると思います。ここで「グランポレール」について説明します。

サッポロビールのワイン醸造は1976年に始まります。色々な土地で栽培したぶどうを使用して様々なブランド名で販売していました。2003年に統一感を出すため国産ぶどう100%のワインブランドが立ち上げられました。これが「グランポレール」です。コンセプトは、ぶどうがなりたいワインを造る。ぶどう本来のポテンシャルを生かしたワインを造ることを目指しています。

ぶどうは、北海道、長野、山梨、岡山の4つの産地で育てられたものを使用。その土地の気候にあった多様なぶどうを育てており、単一の畑から造られた「Single Vineyard」、4つの産地の個性を表現した「Premium」、ぶどうの個性を生かし、ベストなバランスを追求した「Standard」の3つのシリーズに分かれています。

今回のオンラインセミナーのアソートセットに含まれているのは「Standard」の余市シリーズ。1984年にサッポロビールがケルナーの商業栽培を始めたことで生まれたブランドです。

余市シリーズの特徴を高久さんにお聞きしました。

「『グランポレール 余市ケルナー』は、北海道の気候とも合うドイツ原産のケルナーという品種を使用しています。「グランポレール」シリーズで人気の商品で、とても飲みやすく、香りも華やかです。辛口のワインですが、フィニッシュに甘味が感じられるので、ワインを飲み慣れていない方でも飲みやすい味の白ワインです。

『グランポレール 余市ツヴァイゲルトレーベ』は、オーストリア原産ツヴァイゲルトレーベを使用した赤ワインです。北海道の気候に似た環境で育てられている品種です。渋味や果実味が強い味でなく、穏やかな渋味としっかりした酸味が特徴です」

バーレイワインやバレルエイジドビールなどが好きなビールファンの方、飲んでみてはいかがでしょうか。

これからも「ホップでビールを選ぶ楽しさ」を伝えていく

最後に「SORACHI1984」のこれからについて新井さんに聞いてみました。

「2021年4月に販売開始から丸2年になります。まだ、はっきりと言えませんが皆様と一緒に楽しめる企画を考えています」

2020年は国産ソラチエースの収穫量を増やし、北海道・上富良野町100%で造る「SORACHI1984」の実現を目指す動きも開始しました。商品としても一昨年Amazon限定で販売した3種類のエクステンションビールといった派生商品でソラチエースの魅力を伝え、「ホップでビールを選ぶ楽しさ」を広めていくための活動を継続していくと新井さん。

そのために「なかなか形にできていませんが、応援してくれる方たちとコミュニケーションをとりながら展開していきたいです」と、展望を話します。

今後の展開も楽しみです。その一歩として12月13日は、ワインとのコラボレーションで新しいビールの世界が広がることを期待したいと思います。

今回お話を聞いた「SORACHI1984」ブリューイングデザイナーの新井健司さん(右)、流通営業本部の磯崎奏穂さん(中)ワイン事業部の高久勝典さん(左)

◆サッポロビール×Amazon共同企画「北海道を旅する無料オンラインセミナー -グランポレール&SORACHI1984-」の視聴はこちらから

北海道を味わうアソートセット 概要

【オンラインセミナー案内状付 北海道を味わうワインとビールのセット】

SORACHI1984×グランポレール 余市ケルナーセット(SORACH1984 350ml×4本 白ワイン 中辛口 750ml×1本)

【オンラインセミナー案内状付 北海道を味わうワインとビールのセット】

SORACHI1984×グランポレール 余市ツヴァイゲルトレーベセット(SORACHI1984 350ml×4本赤ワイン ミディアムボディ 750ml×1本)

オンラインセミナーの概要はこちらから

SORACH1984ブランドサイトはこちら

グランポレールブランドサイトはこちら

SORACHI1984グランポレールサッポロビール株式会社新井健司

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

こぐねえ(木暮 亮)

ビールコンシェルジュ

『日本にも美味しいビールがたくさんある!』をモットーに応援活動を行っている。実際に現地へ足を運び、ビールの味だけではなく、ブルワーのビールへの想いを聴き、伝えている。飲んだ日本のビールは4000種類以上(もう数え切れません)。また、ビールイベントにてブルワリーのサポート活動にも積極的に参加し、ジャーナリストの立場以外からもビール業界を応援している。

当HPにて、「ブルワリーレポート」「うちの逸品いかがですか?」「Beerに惹かれたものたち」「ビール誕生秘話」「飲める!買える!酒屋さんを巡って」などを連載中。

●音声配信アプリstand.fmで、ビールに恋するRadioを配信中
PodcastSpotifyでも聞けます。

【メディア出演】
<TV>
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<ラジオ>
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●JAPAN FM NETWORK系列「OH!HAPPY MORNING」
<雑誌>
●週刊プレイボーイ(2019年2月11日号、2020年12月28日号、2022年12月12日号、2023年10月9日号) ●DIME(2019年4月号)●GetNavi(2020年2月号) ●週刊朝日(2020年6月12日増大号)●食楽(2020 SUMMER No,116)●週刊大衆(2021年4月19日号、2021年7月12日号、2022年6月20日号)●BRUTUS(944号 2021年8月15日号)●東京人(no.463 2023年3月号)●BRUTUS特別編集 増補改訂版 クラフトビールを語らおう!
<Web>
SUUMOジャーナル ●みんなのランキング ●この秋新しい恋をスタートしたいあなたに贈る!ビール恋愛心理学 ●初心者にも!プロがおすすめする絶品クラフトビール&ビアグラス ●プロの逸品 ●SORACHIの集い
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