ヴィニェグリェートッとベルギービールのペアリング
ロシアの家庭料理とベルギービールのペアリング第4回は、ヴィニェグリェートッ(ビーツのサラダ)とベルギービールのペアリングをします。この料理は、下準備に1週間程度時間がかかります。
ヴィニェグリェートッのレシピ
早速下準備に取り掛かります。下準備の材料は、ニンジンとキャベツと塩とハーブです。ニンジンとキャベツは千切りにします。キャベツは丸ごと、1個買ってください。そして、表面の皮6枚程度切らずにむいて取っておいてください。
キャベツとニンジンを混ぜて塩を入れて揉みます。
全体に塩がなじんだら鍋の底に取っておいたキャベツを3枚ほど敷きます。その上に塩もみしたキャベツとニンジンを半分ほど入れハーブをかけます。そして残りを入れ、取っておいたキャベツ3枚ほどで蓋をします。
キャベツの皮で蓋をした上にボール等を置き、その上に重石を乗せて1週間ほど常温でホコリの入らないところに置いてください。
1週間するとキャベツとニンジンが発酵します。ハーブを途中に挟むのは防カビの役割です。
これで下準備は完了です。そのまま、食べても漬物の様で美味しいです。下準備の時間がない場合、キャベツとニンジンを塩もみした後、酢を入れて作ることも出来ます。その場合、キャベツとニンジンの甘味は出ますが、旨味が出ません。
さて、ヴィニェグリェートッの作り方です。
発酵したキャベツとニンジンを冷蔵庫に2時間位いれて冷やします。その間、ニンジンとサツマイモとビーツを皮のまま茹でます。ニンジンとサツマイモは約1時間位でゆであがりますが、ビーツは2時間かかります。 ゆであがったらサツマイモ以外は皮をむき賽の目に切ります。
そこに、冷やしておいた発酵したキャベツとニンジンとグリンピースと塩とオリーブオイルと胡椒を言入れてよく混ぜてください。皿に盛りつけて完成です。1晩置くと味が安定します。
ヴィニェグリェートッは、発酵キャベツとニンジンの塩味と酸味と旨味があり、サツマイモやニンジンやビーツの甘味とビーツの渋みと苦み、そして胡椒の辛みと味の全てがこの料理で味わうことができます。これとペアリングするベルギービールは、ルプルスからピルス・ブランシェ・オルガニックスの3本です。
ペアリング
ルプルス・ピルス
このビールは、 ややにごりのある淡いゴールド。干し草、麦わら、ほのかにレモンのような香りがあります。心地よい苦味ですっきりとした味わいです。ホップはベルギー産のオーガニックカスケードホップを使用しているそうです。
ヴィニェグリェートッのヨーグルトの様な香りとほのかな酸味がルプルス・ピルスのレモンの様な香りと心地よい苦みがよく合います。
ルプルス・ブランシェ
このビールは、 白くにごった明るいイエロー。細かく繊細な泡立ち。バナナ、白桃のようなフルーティーな香り、コリアンダーシードのスパイシーな香りが穏やかに広がります。口に含むとレモンのような柑橘系のフレーバーとともに、小麦からの穀物の風味を感じます。ホワイトビールながら苦味も感じるしっかりとした味わいです 。
ヴィニェグリェートッのローリエやクミンのハーブの香りはルプルス・ブランシェのコリアンダーシードの香りと良く合います。ヴィニェグリェートッの酸味はルプルス・ブランシェの柑橘系のフレーバーとも合います。また、ヴィニェグリェートッに入っているビーツ渋みはフルーティーな味により和らぎます。全体的に良い合性でした。
ルプルス・オルガニックス
このビールは ややにごりのあるイエロー。細かくクリーミーな泡で、泡持ちもとても良いです。ホップからの爽やかな香り、柑橘系の香り、バナナ、パイナップルのようなフルーティーな香りもあります。しっかりした苦味のある、バランスの良いミディアムボデイです。
ヴィニェグリェートッのヨーグルトの様な香りはルプルス・オルガニックスのバナナ、パイナップルのようなフルーティーな香りと合わさってフルーツヨーグルトの様な香りがします。ルプルス・オルガニックの苦みが発酵したキャベツの旨味を際立てます。その他、ヴィニェグリェートッに合うビールの種類としてランビックビール、レッドビール、セゾンビールが良く合うと思います。
まとめ
今回はヴィニェグリェートッとルプルスのピルス・ブランシェ・オルガニックスの3本とのペアリングをしました。発想を変えて単にルプルスの飲み比べも行うことも出来ます。ペアリングに使うビールも選ぶことによって楽しみ方が増えると思います。是非お試しください。
ロシアの家庭料理とベルギービールのペアリング第5回は、ホロデェーツ(肉料理)を予定しています。
ビール購入店
ベルギービールJapan
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