UK BEER Tasting:イギリス・ビール・テイスティング
先日、イギリスのビールを数本テイスティングする機会に恵まれた。
エール文化の本場とも言えるイギリスだが、意外と日本に輸入されている銘柄数は、少ないと言える。
今回もすべて初めて飲む銘柄ばかりで、非常に興味深かった。
具体的に紹介しよう。
画面左から。
RUG GATE BREWERY 「RUBY MILD」 4.4% (イングランド)
色はクリアーなダークブラウン。
ロースト感とわずかな酸味。
フルーティーでリンゴのような香りがする。ロースト感と相まってアップルパイにも似たキャラクターを感じる。
Orkney Brewery 「Atlas range NIMBUS BLOND」 5.0% (スコットランド)
色はわずかにくすみのあるライトゴールド。
アイスティーのような香りと、柑橘系の果物を思わせるフルーティーなアロマとフレーバーが漂う。
飲むと苦みが印象的で、後口にはしっかりとした苦味が残り、その余韻は長い。
TRYST BREWERY 「Blathan」 4.0% (スコットランド)
色はわずかなくすみのあるライトゴールド。
Blathanはゲール語で「小さな花」の意味。その名の通り、小さな花弁を持つエルダーフラワーが使われたビール。
グルートビール(ホップ以外の薬草などを使うビール)の伝統があるスコットランドには、今でもこのようなビールが多い。
エルダーフラワーはピーマンやししとう、ハラペーニョのような香り(辛味は無い)がする。いわゆる、“青い野菜や草のような”香りである。
Downton Brewery 「CHIMERA IPA」 7.0% (イングランド)
色はオレンジがかったゴールド。泡がきめ細やかでしっかりしている。
ホップの苦みは後口に残るが全体的に強くはない。
むしろ、モルトのキャラクターが印象的。
SULWATH Brewery 「CRIFFEL ALE」 4.6% (スコットランド)
色は赤みがかった銅色。
モルトのこうばしい香りが漂う。
口に含むとモルトの香りと焦げ感、さらにはスモーキーフレーバーが広がる。
スモーキーなキャラクターは温度が上がるとさらにはっきりと感じることが出来る。
Traditional Scottish Ales Brewing Co… 「GLENCOE Premium Wild Oat Stout」 4.5% (スコットランド)
色はほとんど黒と言っていいほどのダークブラウン。
香りの第一印象はコーヒー。モルトのこうばしさも感じる。
口に含むとチョコレートのような風味も漂う。スモーキーな香りも感じる。
滑らかな口当たりだが、ボディはミディアムライトで重みを感じない。さらりとした飲み口。
温度が上がるとスモーキーなキャラクターが顕著になる。
FULLER’S 「PAST MASTERS XX Strong Ale」 7.5% (イングランド)
色はマロンブラウンで、きめ細やかな泡はベージュの色みがある。
モルトの甘い香りとフルーティな香りが漂う。
口に含むとモルトの甘味、飲みこむとアルコールの温かさが広がる。
後口の苦みはビールらしさを感じさせてくれる。リッチなビールである。
PAST MASTERS のシリーズは1845年から伝わる醸造所ノートを紐解き、過去のレシピを復刻させたもので、XX Strong Aleは 1891年当時のもの。
他には、1893年の「ダブルスタウト」も再現されている。
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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。