「交野おりひめ大学」はホップを育ててコミュニティを醸造します
大阪府交野市(かたのし)に地域住人が自由に参加出来る「私市ホップファーム」が開かれ、2021年4月からホップの栽培が始まっています。
私市ホップファームは、街づくりにおけるコンサルティングを手掛ける「株式会社 NI-WA」 と、一般法人社団交野おりひめ未来研究所が運営する市民大学「交野おりひめ大学」が共同で行うコミュニティファームです。
ファームがあるのは京阪沿線や JR 学研都市線からも徒歩 10 分圏内の場所。
地域住民のみならず都心部に住む人も週末ホップ栽培に関わることができる都市農園(urban agriculture)なのです。
2021年7月24日にはホップの収穫祭が開催されました。
当日は天候にも恵まれ、子どもからお年寄りまで40名ほどの方々が参加しました。
ホップ収穫を体験したあとは、交野産のいちごを使ったビールと収穫したてホップのフリッター、おりひめ大学で収穫された玉ねぎとホップのかき揚げなどがテーブルに上がり、楽しくおいしくみんなで乾杯しました。
収穫したホップは8月頭に本格的に収穫されるものと合わせて、株式会社NI-WAが運営する「Nakatsu Brewery(中津ブルワリー)」に運ばれ、全国から依頼されるオリジナルビール造りに使用される予定です。
私市ホップファームはもともと遊休地であった場所。ホップを栽培することで、市民に緑の癒しを提供できるだけでなく、地域に住む高齢者と若者のコミュニケーションが生まれています。
収穫祭では、協働体験や畑での乾杯などの感動を共有することで、市民に新たな絆が生まれました。
また、交野おりひめ大学では、元ぶどう園だった遊休地でホップ栽培を行う神宮寺田中ファームも運営しており、今後は収穫された交野産神宮寺ホップと交野産神宮寺ぶどうのデラウェアを使ったオリジナルビールをブリューパブスタンダード株式会社が運営する「ブリューパブスタンダード」にて醸造する予定です。
そして、交野市にクラフトビール醸造所をつくる「カタノクラフトビールプロジェクト」も開始。交野地域・市民のために非営利で自立・持続可能な醸造所を目指しています。
ビールはおいしい飲み物としての魅力だけでなく、様々なコミュニケーションシーンにおいて、人と人との絆を深めてきた特別な存在。ホップ栽培やクラフトビールづくりを通して、人や自然、経済を循環させ地域を活性化させることを目標に、活動しています。
インフォメーション
交野おりひめ大学/一般社団法人 交野おりひめ未来研究所
交野を愛する人ならば誰でも生徒や先生になれる新しい形の自由な市民大学。地元の酒蔵とコラボし田んぼづくりから日本酒づくりを体験する「酒づくりの会」や、里山の自然で遊ぶ「里のしぜん学科」、“デザインは心を動かす”と定義してカメラやアナログゲームを楽しむ「デザイン学科」など、大人から子供まで誰もが学びの心を刺激される活動をしている。
https://www.orihime-univ.com/
株式会社 NI-WA (東邦レオグループ)
街づくりにおける各種コンサルティング、プロジェクトマネージメントを行い、空間デザインや維持管理並びに賑わいづくりに取り組んでいる。2020年に大阪市北区で小規模醸造所「Nakatsu Brewery」を運営している。
https://nakatsu-brewery.com/
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。