民話のふるさとや日本有数のホップの産地として知られる岩手県遠野市。
上閉伊酒造(株)は、遠野市で日本酒とクラフトビールを醸造している酒蔵です。前進の酒造店の創業は何と寛政元年（1789年！）と歴史があります。
ビール醸造は平成11年（1999年）から開始。水が命の日本酒造りにも使われる名水を使い、遠野麦酒ZUMONA（ズモナ）の名称で遠野産ホップIBUKIを核とした展開をしています。
ちなみに「ズモナ」とは、聞き伝えを表す遠野地方の方言で「～だそうな」というような意味。「遠野に美味しいビールがあるそうな」と語り伝えられるようにとの願いを込めて付けられたとのことです。

その上閉伊酒造(株)から、8月30日より限定企画醸造ビール「BEYOND CLOUDS」が出荷開始されます。この商品は、宮城県気仙沼市のBLACK TIDE BREWINGと共同で仕込みを実施したコラボレーションビールです。

◎宮城県気仙沼市
宮城県の北東端に位置し、人口約58,000人。
東は太平洋に面し、起伏に富んだ美しいリアス式海岸が見られます。北で岩手県陸前高田市、北西で岩手県一関市と隣接しています。漁業・水産業が盛んで、全国有数の水揚げ高を誇るマグロ、カツオ、秋刀魚や水揚げ量日本一のふかひれ、牡蠣や帆立の養殖で知られています。
2011年の東日本大震災で大きな被害を受けてから10年。中心部には新しい商業施設もオープン。本土と大島を結ぶ「気仙沼大島大橋」や「気仙沼湾横断橋」も新しく架かり、大規模な復興工事は終わりつつありますが、被災当時を色濃く残す場所も残されています。
◎BLACK TIDE BREWING
「気仙沼が世界に誇るクラフトビールを創る！ 気仙沼の人々と共に！」をコンセプトに、真新しい店が立ち並ぶ気仙沼の中心部・南町エリアに2019年に出来ました。ホップをふんだんに使用するビールの醸造を得意とし、今最も注目度の高いブリュワリーとして、熱い視線が注がれています。
今年は、岩手のブリュワリーと積極的にコラボビールも造っています。

限定企画ビール「BEYOND CLOUDS」

ビールのスタイルは「TDH LAGER」です。TDHとはトリプルドライホッピングの略。発酵終了時にホップを投入し香り付けを行うドライホッピングを3回することですが、この商品は発酵段階の「ディップホップ」時に3回投入しており、エグみを出さずにフローラルな香りを抽出しています。（「発酵・貯蔵工程でもホップ投入する」というドライホッピングの広義の定義を使用。）

遠野産IBUKIをビタリングホップとして、エルドラド、エクアノット、ローラルの3種のホップを発酵段階に投入したことにより、ラガーでありながら、トロピカルなアロマが際立つビールに仕上がっています。また、霞がかった外観は、これからの寒暖の差が激しくなる季節に、遠野市で見ることが出来る「雲海」や気仙沼市で見ることの出来る「気嵐」のイメージにもつながります。
＊雲海（うんかい）…山間部などでの放射冷却によって霧、層雲が広域に発生する自然現象。夜によく晴れ放射冷却が起こり気温が下がった時の夜明け前から明け方に、内陸の山間部や盆地で見ることが出来る。
＊気嵐（けあらし）…夜間に陸地で冷やされた空気が、河川を通じて暖かな海面に流れ込み、水蒸気を冷やすことで霧を生み出す現象。冷え込みが強まった晴れた日に、風が弱く波の穏やかな場所で見ることが出来る。

商品名の「BEYOND CLOUDS」は、雲外蒼天（困難や障害の先には明るい未来がある）の意味も込めて名付けられています。

商品概要

商品名：BEYOND CLOUDS（ビヨンドクラウズ）
原材料：大麦麦芽（ドイツ製造）、小麦麦芽、オーツ麦、小麦、ホップ
アルコール分：5％
出荷開始日：令和3年8月30日
希望小売価格：330ml瓶 600円（税抜）
賞味期限：製造日より3ヶ月（要冷蔵）

酒販店やスーパーなどでお買い求めが可能な地域もありますが、お近くで見つからない場合は上閉伊酒造(株)のホームページなどからの購入を検討してみてください。その際は、是非「ゴールデンピルスナー」「ヴァイツェン」「アルト」などの定番商品なども一緒に注文して、ホップの産地遠野のビールをたっぷり味わってみてくださいね。

◎上閉伊酒造株式会社
岩手県遠野市青笹糠前31-19-7
TEL 0198-62-2002 FAX 0198-62-2003
E-mail:tono@kamihei-shuzu.jp
HP:https://kamihei-shuzo.jp/

＊写真はいずれも上閉伊酒造(株)から提供