村上RADIO×COEDOで乾杯~Happy Birthday&White Christmas
幼いころから、本や図書館に興味はあったのですが、本を書いた作者に関心を持つことはありませんでした。
そんな中、はじめて本の中の世界から、その物語を紡いだ作者その人に興味をおぼえたのが、作家の村上春樹さんです。
今日、1月12日は自分の愛読書を生み出した人、村上春樹さんのバースデイ。
著書とこのビールを片手に、ささやかな誕生日会を催したいと思います。
村上RADIO×COEDOビールが出来上がるまで
コラボレーションビール誕生の経緯について、広報担当の田邊真さんにお話を伺うと、
早稲田大学・国際文学館(村上春樹ライブラリー)の開館を記念して、村上春樹さんがエフエム東京でDJを務める番組『村上RADIO』で、オリジナルビールをつくる企画が生まれたそうです。
「レシピを造るまでには、村上さんにもCOEDOビールを様々に飲んでいただき、インスピレーションを膨らませながらやり取りを進めました。ビールの名前は村上さんに名付けて貰いました。」
発売を開始すると、「村上作品の世界観にシンクロしている」と読者やラジオリスナーから好意的な声が届き、2種類発売したビールのうち、スモールバッチで仕込んだ『闇黒』は早々に売切れに。国外にもファンが多い村上さんの影響で、海外からのオーダーも多数あったそうです。
風歌 -Kazeuta-
「『風の歌を聴け』に出てくるジェイズ・バーから着想を得ました。」
と話してくれたのは、COEDOビール醸造担当の髙橋航大さん。
『ビール』という言葉が作中65回も出てくるのこの本の一節から、ドリカブルなビールを想像し、ゴールデンエールのレシピを書き上げました。
グラスに注ぐと黄金色に白い泡。柑橘系のホップが心地よく香ります。口あたりは爽やかで、すっきりと喉を潤せます。アルコール5%。飲みやすく飽きの来ないやわらかな味わいです。
「クラフトビールに馴染みのない方にも、ホップアロマや多様なビアスタイルを体験して欲しい」と意識されたそうです。
闇黒-Yamikuro-
落ち着きのあるブラックにカフェオレのような泡が浮かぶポータースタイルの『闇黒』。
カカオやコーヒーを彷彿とさせるフレーバーとモルトのコクが楽しめるビールです。あと味の上品な苦みがクセになりそう。アルコールは『風歌』と同じ5%。
「村上さんの奥さんが黒ビールを好んで飲まれると聞き、ビアスタイルのガイドラインを意識しながら仕上げました。」というビールは、モルトの配合比率がCOEDOビールの定番であるブラックラガー『漆黒』と全く同じなのだとか。
スタンダードながら重厚感を感じられるように工夫された『闇黒』を、『漆黒』と飲み比べてみるのも面白そう。
あっという間に売り切れてしまった『闇黒』ですが、再醸造のリクエストに応えて、近日再リリースの予定があるそうなのでCOEDOビールWEBサイトをお見逃しなく。
誰かを想って乾杯を
村上春樹さんの影響で、読書だけでなくJAZZやランニングなど、人生の楽しみ(もしくは小確幸)を発見した方は多いのでは。
「同じように、このコラボレーションがクラフトビールを飲むきっかけになったら嬉しいです。」とCOEDOビールの田邊さんと高橋さん。
色々なビールが登場する村上作品。いつかこのビールが作品に出てくることも?
今夜はそんな村上春樹さんの誕生日。
直接はお祝いできなくても、誰かのことを想って乾杯するのは、わるくない飲み方ではないでしょうか。
最後に村上春樹著『風の歌を聴け』から
「ビールの良いところはね、全部小便になって出ちまうことだね。ワン・アウト一塁ダブル・プレー、何も残りゃしない。」
COEDOビール https://www.coedobrewery.com/jp/
撮影協力:JAJAの私設図書館
参考文献:ビール王国vol.28
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。