くっくショーへイ流!フードペアリングはこうして導く!!
「フードペアリングを考えるのって難しい…」そう思っていらっしゃる方は結構多いのではないでしょうか?
フードペアリングインストラクターでもある「くっくショーへイ」がどのようにペアリングフードを考えているのか、実際に頭の中を文字に起こしてみました。
■ペアリング=「仲人」。まずは特徴を把握する
ペアリング相手を考えていくパターンは
- 「飲み物」にあう「食べ物」を考える
- 「食べ物」にあう「飲み物」を考える
の2種類があります。
前提として大事になるのが、フードペアリングは「飲み物」と「食べ物」の「仲人」を務めるようなものであるということ。「それぞれのこういうところが合うと思いますよ!」と2人の背中をどんと押してあげるには、お互いの「特徴」を理解していないといけません。
今回は「飲み物(ビール)」から考えてみましょう。
題材はキリンビール株式会社が9月13日(火)より全国で発売開始する、「SPRING VALLEY (スプリングバレー)」ブランドの缶商品「SPRING VALLEY シルクエール<白>」にしてみます。(※)
(皆様も発売されたらやってみてくださいね!!)
同社では、味わいは下記のように記しています。
無濾過で仕上げたにごりのある液色で、小麦麦芽を使用することで実現したきめ細かなふわとろの泡、まろやかな口当たりが特長です。ニュージーランド産の希少ホップ「ネルソンソーヴィンホップ」を一部使用することで、華やかで心地よい香りを実現しています。満足感がありながらも爽やかな味わいで、ビールが好きな方はもちろん、普段ビールをあまり飲まない方にもおすすめです。食事にも合わせやすい味覚なので、一緒にもお楽しみいただけます。
(同社HPより抜粋)
これだけだとちょっとまだ味わいの特徴がつかみづらいですかね?「ビールは五感で楽しめ!」「いやいやのどごしでしょ!」とも様々言われたりもしますが、フードペアリングの世界では「見た目(外観)」「香り」「味わい」「飲みごたえ(のどごし)」の4つにまずは注意して味わってみてください。感じたままに、どれくらい(強さ)、どんなものか(例え)を頭に浮かべていきます。ちなみに、私が飲んでみた感想はこちら。
- 外観:霞んでいる。明るいゴールド。きめ細やかな泡立ち。泡持ちも強い。
- 香り:青リンゴ・マスカット。爽快な香り。ちょっと白胡椒やレモンの皮っぽい。
- 味わい:甘味も苦みも弱め。例えるならすりリンゴっぽい味わい。
- 飲みごたえ:アルコール感は強くない。さっぱりだけどコクを感じる。
■「同じ要素」「組み合わせ」「ふり幅」を意識する
この子の特徴はこんな感じと把握したら、ここから仲人の腕の見せ所。素敵なフィアンセを探していきます。フードペアリングには「同調」という基本的な考え方があります。凸(飲み物)に凹(食べ物)を合わせてキレイな□や○に仕上げていく感じ、と思っていてください。
そのためには、以下のことを意識してみてください。
- お酒と料理、同じ要素を見つける(香りや味の傾向が同じなど)
EX)同じ香りや同じ味 → リンゴの香りのするお酒にリンゴって合うでしょ! - 日常の組み合わせをヒントにする
EX)レモンティーって美味しい → 紅茶とレモンの風味って合うよね!
EX)みたらし団子の甘じょっぱさって美味しい → 甘味と塩味って合うよね! - 振り幅を意識する
EX)チョコレート → すごく苦いものには同じくらい甘いのが合いそう!
これらをまとめたのが私の「4つのフードペアリング法則」です。
(詳細はこちら。今回は割愛します)
これらを意識しながら、例えばフィアンセはこんな特徴がいいかなぁ?とまた頭の中でイメージしていきます。
(→がフィアンセの特徴)
- 外観:霞んでいる。明るいゴールド。きめ細やかな泡立ち。泡持ちも強い。
→ 明るい=黒ビールみたいなロースト感はないなら、食べ物にもない方がいい? - 香り:青リンゴ・マスカット。爽快な香り。ちょっと白胡椒やレモンの皮っぽい。
→ 青りんご・マスカット・レモンなどフルーツが合いそう。 - 味わい:甘味も苦みも弱め。例えるならすりリンゴっぽい味わい。
→ 味わいが優しいから、食べ物も味がそこまで濃くない方がいいかな? - 飲みごたえ:アルコール感は強くない。さっぱりだけどコクを感じる。
→ さっぱりとした料理?もしくは脂っこい料理をビールで洗い流す感じ?
(但し、人によって考え方はいろいろ、味覚の感じ方なども十人十色なので、この特徴だけが正解ではありません!)
■シルクエールには「レモンピール」が合う!!
これらをもとに、「SPRING VALLEY シルクエール<白>」のフィアンセをコンビニでうろうろしながら探した結果、「ドライフルーツ」がよいのでは?と私はたどり着きました。
買ってきたのは「パイン」と「レモン」。
パインはビールのフルーティな香りとマッチし、味もビールの味わいを損ねない強さではあったのですが、口当たりがやや重く感じました。より素晴らしいペアリングになったのは「レモン」。ビールに華やかな香りがプラスされ、かつ後味を邪魔しない歯切れのよい食感と味わいの軽さが非常によい組み合わせとなりました。
どうでしょうか?このように手順を踏めば食べ合わせを考えることも全然難しくはありません。
ぜひおつまみ選びに活かしてみてください。
※「Tap Marché(タップ・マルシェ)」(3Lペットボトル)、および「スプリングバレーブルワリー」直営店にて「15L樽」での提供は8月8日(月)より開始されている。
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