ユーザーのデータを基に開発された「WASTE 2 BEER」誕生!
三菱UFJ信託銀行株式会社は情報銀行サービスDprimeのプロジェクトとして、ユーザーのデータ提供を基に「WASTE2BEER」を開発。フードロス削減に取り組むブルワリーAJB.coと共創、14日より発売中です。
目次
新しい商品開発のカタチ
三菱 UFJ 信託銀行株式会社が2021年7月より開始した情報銀行サービスDprimeは、アプリを通してユーザーから提供されたパーソナルデータを、厳正な審査を通過した企業に活用してもらう事で、新しい体験や両者に合った商品・サービスを受け取る事ができる仕組みです。
現在会員は10万人、300社を超える企業が参加しています。
社会課題の問題に取り組む企業とDprimeによるプロジェクトが、「Dprime Lab」。
Dprime Labの第一弾は、
生活者の味覚や嗜好に合わせた商品開発をしたいというDprimeと、
パンの耳を利用したアップサイクル・ビール「Bread」など、循環型のものづくりに積極的に取り組むブルワリーAJB.co(Anglo Japanese Brewing Company)との情熱が重なり、
「あなたのデータと廃棄食材でつくるビールプロジェクト」として、今年4月にスタートしました。
約1400人分のデータを基に商品開発
今回は、プロジェクトへの参画者約1400人のデータが商品開発に活かされています。
Dprimeユーザーの年齢や趣味嗜好といった基本データだけでなく、どういうシチュエーションで、どんなビールを飲みたいかなどのアンケートを実施、8月に4種類のパイロット版が完成、抽選で600名に送付、試飲後のフィードバックを活かしてビールの完成となりました。
10月13日に行われたDprimeLab商品完成発表会では、
三菱 UFJ 信託銀行 常務執行役員 谷川和路氏より
ユーザーは、商品開発のプロセスを体験し企業の取り組みへの共感を得られ、企業は、ユーザー視点での商品開発ができること、
また、AJB co.創業者 リブシー絵美子氏からは、
これまで、従来のお客様に飲んだ感想を頂いてきたが、今回は商品開発の段階で、あまりビールを飲まない、クラフトビールに馴染みがない層からの意見も得ることができ、マーケティングとしても非常に興味深かったことなど、
Dprimeサービスのメリットについてのコメントがありました。
廃棄食材から生まれたサステナブルビール
今回の大きな特徴のもう一つは、規格外や廃棄予定の食材を活用したビール開発ということです。
「WASTE 2 BEER」のWASTE は廃棄物の意。(廃棄されてしまうものを活用してビールにする)
2 は、DprimeとAJB co、また、データと廃棄予定作物、の二つの存在から出来ていることを意味しています。
4種類のビールには
「花」—宮崎県の純国産果物農園「緑の里りょうくん」よりグレープフルーツジュース250kg
「輝」(かがやき)—同上「緑の里りょうくん」よりグレープフルーツの皮60kg
「我」(われ)—「ダンデライオン・チョコレート」よりカカオハスク(カカオ豆の外皮)50kg
「実」(じつ)—沖縄県の農家よりパイナップルジュース250kg
が使われています。(この他にハイビスカスも使用)
長野県野沢温泉村の里武士(りぶし)、横浜馬車道のLIBUSHI、で販売・提供、
オンラインショップでは、4本セットから販売しています。
http://libushi.com/
花
支持層:健康や美容に関心のある20代~30代の女性、学生・社会人といった若年層、また、普段お酒をあまり飲まない人達など。
ビールに含まれるハイビスカス、爽やかな味わいと支持層の特徴から、フレッシュな意を込めて「花」とネーミング。
農薬節約栽培された宮崎県産グレープフルーツジュースと沖縄県産ハイビスカスの廃棄予定食材を使用。フルーツ本来の上品な甘酸っぱさとモルトのふくよかなボディが際立つビールは、カクテルのように苦味が少ない。食事と一緒にゆっくりと楽しみたい方へ。
アルコール度数: 3.5%
ビアスタイル:フルーティッドサワー
容量: 350ml
原材料:小麦(野沢温泉産)、麦芽(ドイツ産)、グレープフルーツジュース(宮崎県産)、ハイビスカス(沖縄県産)、ホップ
価格: 720円
里武士/LIBUSHIでは、halfpint700円 pint1300円で提供
輝(かがやき)
支持層:30代~40代、仕事もプライベートも充実、食事や旅行への強い関心を持つ、アクティブなミドルエイジのキラキラしたイメージから「輝」とネーミング。
ラガーのようにすっきりとした味わいと喉越しが楽しめるクラシカルなケルシュに、農薬節約栽培された廃棄予定食材の宮崎県産グレープフルーツを掛け合わせたハイブリッドビール。抜群なキレと繊細で爽快なシトラスの味わい。
ビアスタイル: ケルシュ
アルコール度数: 5%
容量: 350ml
原材料: 麦芽(ドイツ産)、グレープフルーツピール(宮崎県産)、ホップ
希望小売価格: 700円
里武士/LIBUSHIでは、halfpint 650円 pint 1200円で提供
我(われ)
支持層:パワフルに働きつつ、健康管理にも気を抜かない、40代~50代の会社役員、経営者。クラフトビールも好きだが、濃厚な一杯をゆっくり楽しみたい。
周囲の動きや最新のトレンドよりも自分の信じた道を突き進む、こだわりの強い男性層。
我が道を行くイメージから「我」とネーミング。
チョコレート製造において、最も廃棄されるカカオハスク(外皮)をアップサイクルした、香り高いインペリアルスタウト。モルト由来のロースト風味とカカオの香り、バランスの取れた甘みが絶妙。アルコール度数は高いものの、滑らかで濃厚な口当たりが癖になる、デザートのような一杯。
ダンデライオンから提供されたドミニカ共和国のカカオ豆は、
「チョコレートフレーバーが強く、フルーティーで爽やかな香りが特徴です。ビール本来の苦味が緩和され、みなさんが飲みやすいアップサイクルなビールに仕上がるのではないかなと。」(ダンデライオン・チョコレート・ジャパン株式会社のコメント
Dprime Lab #01AJB Co. × Dprime https://www.tr.mufg.jp/dprime/lab/01/ より)
濃厚な「我」と、カカオ70%のチョコ。カカオが深く体に染み込みます。一日の終わり、ぜひ好きな音楽を聴きながら楽しんでいただきたいビールです。真っ正面から照れずにシナトラの「マイウェイ」を聴くのもいいでしょう!
—ちなみに、筆者は、シナトラの「夜のストレンジャー」を聴きながら飲みました。ラスト、ドゥドゥドゥビィドゥ~と一緒に歌いながら、片手にこのビールはとっっても似合います!
ビアスタイル: インペリアルスタウト
アルコール度数: 9.5%
容量: 350ml
原材料: 麦芽(ドイツ産)、カカオハスク、小麦、オーツ麦、ラクトース、ホップ
希望小売価格: 1050円
里武士/LIBUSHIでは、halfpint 900円 pint 1500円で提供
実(じつ)
支持層:アウトドアやキャンプ、旅行などのアクティビティに興味を持ち、最新のトレンドにも詳しい。性別を問わず、様々な生活スタイルを謳歌する40~50代。
人生が充実している人に愛されるクラフトビール、という意味からネーミング。
農薬節約栽培された沖縄県産パイナップルの廃棄予定食材をアップサイクルしたビール。ホップ由来のフルーティーな香りと、パイナップルの甘酸っぱい香りが混ざり合いながらも、深みのあるモルトの特徴をしっかりと感じられる仕上がり。
ビアスタイル: IPA
アルコール度数: 8.0%
容量: 350ml
原材料: 麦芽(ドイツ産)、パイナッブルジュース(沖縄県産)、オーツ麦、ホップ
希望小売価格: 1000円
里武士/LIBUSHIでは、halfpint 850円 pint 1450円で提供
以上、価格はすべて税込み価格です。
参画者へのアンケートから見えてきた成果
1 . 参画者のうち85%がクラフトビールの購入意向度上昇
今回、クラフトビールをあまり飲んでいなかった人、ビールが苦手な人も多く参加した結果、参画者の85%が自身のデータを参考に商品が作られたという経験を通して、クラフトビールへの関心や購入意向度が上昇したと回答。
2. フードロスへの関心度が高まった
参画者の93%が、廃棄予定食材を使った商品に対しての興味や関心が向上したと回答。フードロス防止商品を積極的に選択したいと考える参画者も26%増加。
3. 廃棄食材合計650kgをアップサイクル
商品完成発表会には、Dprimeブランドアンバサダーの中田英寿氏もゲストとして登壇。
日本酒を中心に日本の伝統文化を支援している氏からは、
「味の部分についてデータを活用されていますが、今後はライフスタイルに合わせた値段設定だったり、販売する地域も変えたりすると面白いのかなと思いました」
「データは、仮説を立てるのにも役立ち、実際に結果が出た時に見返すのも非常に重要、さらにデータと人間のこれまでの経験を掛け合わせてより効果を発揮するのではないかなと思います」
「作り手と買い手を繋げるためにもデータやインターネットの活用は欠かせない」
という意見がありました。
プロジェクトを終えて、
「このビールを飲んでいただくだけではフードロス問題は解決するわけではないが、
取り組みを知っていただき、日々の生活の中で少しでも変化を起こしていただければ課題解決に繋がっていくと考えている。
こういった取り組みを継続していくことが重要だと思っているので、今後もフードロスの問題に取り組む企業を応援していきたい」
(三菱UFJ信託銀行 法人コンサルティング部 部長 石川幸治氏)
パーソナルデータの提供を基に、廃棄食材から生まれた4種類のサステナブルビール、
あなた好みは、どのビールでしょう。
Dprimeユーザー限定で、「WASTE 2 BEER」を抽選でプレゼントするキャンペーンも行っています。
プロジェクト、パイロット版などについて 詳しくはこちらを
https://www.tr.mufg.jp/dprime/lab/01/
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。