もりあきのお勧めベルギービールファイナル(ランビックビール編)
はじめに
もりあきのお勧めベルギービールも今回で最終回です。ランビックビールでしめたいと思います。このビールは、ベルギービールの中でも最高傑作だと思います。そしておそらく一番奥が深いのに、日本ではあまり知られていない種類です。世界的にみると、ランビックビールに特化したフェイスブックは自分の知っている限り5種類以上あります。
私自身、田舎に住んでいるのでランビックビールの販売の種類は非常に少ないため、今回の最終回は自分の飲んだ中でのお勧めを紹介したいと思います。
ランビックビールについて
ランビックビールとは、ベルギーの首都ブリュッセルの南西に位置するパヨッテンラント(オランダ語版)地域でのみ醸造される、特色のあるビールのスタイルです。
ランビックは自然発酵で造られます。自然発酵は、ブリュッセルを縦断するゼンネ(英語版)の谷に自然に生息すると言われている野生酵母とバクテリアにさらされることで起きます。この珍しい工程により、ドライで、ワインやシードルのようなわずかな酸味という特有のフレーバーがビールに加わります。
ランビックビールの醸造所は約10カ所あります。そして、約10ケ所醸造所のランビックビールをブレンドするブレンダーが現在3カ所あります。そしてランビックビールのブレンドの他に、フルーツ(チェリーやカシスやフランボワーズ等)やキャラメルシュガー等を加えたものがあり、さらに、ランビックビールは10年以上の賞味期間があり、その間に貯蔵(寝かせる)こともでき、いわゆるビンテージができます。
以上を考えると非常に奥が深く自身が更なる勉強をしなければならないと感じています。
さて、今回も3種類紹介したいと思います。
リンデマンス・カシス
リンデマンス・カシスは、私自身カシス栽培をしていることもあり愛着があります。カシスの甘味や酸味がはっきりと分かるビールでランビックの酸味とカシスの酸味が程よくマッチしている他、カシス特有の乾草の香りとランビックビールの乾草の香りがマッチしています。私自身の経験で、女性やランビックビール初心者に適したビールだと思います。
ブーン・クリーク2014
ブーン・クリーク2014は、1〜2年熟成させたランビック・ビールに、1リットルあたりサワーチェリー(スペイン・ガリシア産)250gが加えられ、風味の良い味わいに仕上げられています。深みと個性を与えるため、そのチェリー・ビールは古いオーク樽で熟成させたランビック・ビールとブレンドされます。
さくらんぼの華やかな香りとほどよい酸味があり、甘味はあまり強くなくほどよい上品な甘味に仕上がっています。
カンティオン・グーズ
カンティヨン・グースは5〜6種類のランビックがブレンドされていて、ボトルの中で、成熟した(3年以上寝かせた)ランビックは味と香りを、若いもの(1〜2年寝かせた)は適度な炭酸をもたらし、二次発酵を誘発します。
瓶詰め後、ビールは冷蔵室で水平に保管され、さらに1年間熟成させます。これによって、炭酸が心地よい爽やかなグースになります。
キレがよく、飲みごたえがありドライですが、驚くほどフルーティーで香りの良いカンティヨン・グースは、多くのビール愛好家にサワービールの絶対的な基準とされています。
強い酸味が特徴のビールですので初めは強い酸味に驚きますがいつのまにかこの酸味の虜になる人が急増中です。
さいごに
今回紹介したビールは通販でも購入できます。ランビックビールのファンであれば、「もっと美味しいランビックビールがある」と言われそうですが、とりあえず、今回は入門編としてとらえて下されば幸です。
私自身まだまだランビックビールについては勉強不足ですが、幸にしてランビックビールに詳しい方が多数いらっしゃるので、現在フェイスブックで「ランビック愛好会」を立ち上げて勉強中です。ご興味がありましたらそちらも覘いてみて頂ければ幸です。
さて、今回をもちましてもりあきのお勧めベルギービールを終了しますが、次回はまた新たな企画で紹介していきたいと思います。ありがとうございました。
参考文献および引用文献
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。