ベルギービールのグラスについて (前編)
はじめに
ベルギービールには、必ずと言って良いほどそのビールの専用グラスがあります。2回に分けベルギービールのグラスについて紹介したいと思います。
今回はグラスの形状6種類について紹介します。
グラスの形状について
タンプラー及び取っ手付き型
ピルスナーやホワイトビールやセゾンビールなど、色が薄めで低い温度で飲みたいビールは、ズシリと重たいこのグラスが最適です。4~5ミリもある分厚いガラスの保冷効果はとても高く、クリーミーな泡とさわやかな口当たりの清涼感が楽しめます。
ベルギービールJapanサイトより
タンプラーに取っ手が付いたいわゆるビールを一気に大量に飲む事が出来るジョッキ型があります。特殊型に入れる方もいますがタンプラーに取っ手が付いたという観点からタンプラーとして考えます。
聖杯型
名前からもわかるとおり、形はキリスト教の儀式でワインを入れる聖杯を模しています。トラピストやアビイなどの修道院ビールに多く、飲み口が広いのは、芳醇な香りを楽しむためです。また修道院ビールはアルコール度数が高めものが多く、ゆっくり飲めるよう平たくなっています。
ベルギービールJapanサイトより
私の好きな「ボルケ(デ・コーニック)」も聖杯型です。
チューリップ型
口の下にあるくびれた部分で泡を押さえつけて固めることで、泡持ちをよくするとともに、泡がグラスの外にあふれ出すのを防ぎます。また、泡には、炭酸ガスを中に閉じ込める働きあります。
泡立ちの良いビールに使用されています。
ベルギービールJapanサイトより
この他、「ホメル」や「ギロチン」の旧グラス等があります。
フルート型
フランボワーズなど、ランビック系の酸味のあるビール用です。
これらを広口のグラスで飲むと、舌の両側で酸味を受けてしまいます。 そのため、ビールが舌の中央の甘みを感じる部分に直線的に当たるよう、細長いフォルムになっています。
適度に泡立てることができ、色合いを楽しめる形でもあります。
ベルギービールJapanサイトより
フルート型はベルギービールグラスの中では数が少ないと思います。数ある私の所有グラスの内この2種類しかありません。
複合型
細身の足付きタンブラーやフルート型+チューリップ型、聖杯型+チューリップ型など、いくつかのタイプのグラスがブレンドされた形です。
ワイングラスのような長めの足が付いたものが多く、2種類のグラスのいいとこ取りという感じです。
ビールのタイプによる偏りはそれほどありません。
ベルギービールJapanサイトより
グラスの中では一番種類の多いタイプです。
特殊型
上の5種には収まりきらない特殊な形のものが、ここに分類されます。
ベルギービールJapanサイトより
下記のグラスの他「パウエル・クワック」や「ラ・コルネ」がベルギーの3大特種グラスと言われてます。その他として、針金の様な金属でグラスを支える「Diabolici」があります。
さいごに
今回は、ベルギービールグラスの形状6種について紹介させて頂きました。
次回はベルギービールグラスによるベルギービールの楽しみ方を紹介します。
参考文献および引用文献
ベルギービールJapan
すがや魅惑の麦酒
ベルギー麦酒屋ウエハタ
craft beer online
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