[テイスティング]2013.7.16

ビア・ペアリング at 「デリリウムカフェ・レゼルブ」レポート

7/14(日)に赤坂「デリリウムカフェ・レゼルブ」でベルギービールと料理のペアリング会が行われた。

アミューズから主菜まですべてベルギービールを合わせるという素晴らしい内容だった。

その組み合わせを紹介しよう。

<アミューズ>
「車海老とキャビアのカルパッチョ」×「ルル・エスティバル」

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新鮮な車海老に玉ねぎのみじん切りとキャビアがのっている。海老の頭もローストされこうばしい。
ルル・セゾンの持つ柑橘系の香り、苦味と酸味、そこはかとないモルトの甘味が生の車海老の旨味とキャビアの塩味とマッチする。

<オードブル>
「いわて門崎丑牧場より届いたA4ランクの門崎丑もも肉のタタキのカネロニ仕立て、パスタに見立てたキュウリのマリネとミョウガのピクルス」×「フォー・セゾン」

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食感が残る程度にたたいた門崎丑もも肉を、薄くスライスしてグリルしたナスで巻いてある。
キュウリの千切りマリネとミョウガ、手前にスッとひかれた濃厚なマヨネーズといったプレゼンテーションも素晴らしい。
熟成された門崎丑の味わい、マリネされたキュウリやミョウガのピクルスが持つ酸味がドライホッピングされたフォー・セゾンの香りや苦みに調和する。

<スープ>
「とうもろこしの冷製スープ とうもろこしのソルベ とうもろこしのパン」×「セゾン・ドッティニー」

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とうもろこしのスープにソルベを加えていただく。パンにもとうもろこしが練り込まれていて、まさに“とうもろこしづくし”の一皿。
お店側からは「本日イチバンのちチャレンジ」とのことだったが、とてもマッチしていた。とうもろこしの甘味がモルトの甘味&ホップの苦みにマッチしている。

<魚料理>
「鯒(コチ)のロースト 生ハム巻き フルーツトマトのソース」×「セゾン・デュポン」

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鯒とフルーツトマトのソースにセゾン・デュポンがピッタリ。ロースト感や生ハムの塩味はモアネット・ブラウンとも合わせたいと感じた。

<肉料理>
「骨付き仔羊の香草パイ巻き 三浦秋本農園のグリル野菜添え」×「ファイブ・センス」

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香草を練り込んだパイ生地で包んんで焼き上げ(パイ生地は塩味がきついので食べない)、切り分ける一皿。
ラムの旨味、特に赤身肉の持つ血の味わいはロースト感とスパイシーな魅力を持つビールにぴったり!

<デザート>
「白桃のコンポート バニラアイスとミントのジュレ」

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デザートにビールは指定されていなかったが、「デュベル」を合わせてみた。
桃のフルーティーな味わい、バニラアイスの甘味、ミントの刺激がデュベルの持つキャラクターとシンクロした。

今回のマリアージュ会はこの充実した内容で、料理とビールと消費税もすべてコミコミでなんと5,000円(!)というコストパフォーマンスの良さも驚きである。

このようなイベントは今後もおこなわれる予定なので是非チェックしておきたいものだ。

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この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)、「ビールはゆっくり飲みなさい」(日経出版社)が大好評発売中。

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