コピ・ルアクを使ったインペリアルスタウト「Speedway Stout」―ビアレポート(35)
「限定」という言葉を作り出した人はすごいと思う私です。
「希少」や「残りわずか」なども同様です。意味は異なりますが「おかわり自由」にもものすごく魅力を感じます。
「限定」だからといって必ずしも質のいいものとは限りませんが、世の中の人々がそれにとびついてしまうのも事実。実際にその言葉に惹かれて購入してみたら、「なんだこりゃ」と思うものもありますので、消費者側も見る目を養わないといけないんでしょうね。
さて、今回ご紹介するのは、前回ご紹介した「エールスミス(Alesmith)」の続編です。9月26日から発売になった5種類のうちのひとつ「Speedway Stout」の限定版。
「早速とびついたな」という声が各所から聞こえてきそうですが…。
「Speedway Stout」はコレ。
「Speedway Stout」のスタイルはインペリアルスタウト。ローストモルトの香ばしいアロマが特徴ですが、さらにコーヒーも使用しているのです。そのコーヒーはエールスミスと同じサンディエゴのコーヒー業者「ライアン・ブラザーズ」。この「Speedway Stout」自体素晴らしい味わいなのですが、このコーヒーを変えて造られたのが今回の限定版。
そのコーヒーとは「コピ・ルアク」。コピはコーヒー、ルアクはジャコウネコ。インドネシア語です。ジャコウネコは「麝香猫」書くようで、ジャコウネコから分泌される液は香水にも使われるそうです。そんなジャコウネコにコーヒー豆を食べさせて、糞から消化されなかった豆を取り出したものが、コピ・ルアク。コーヒー豆に独特の香りが加わるそうです。
で、コピ・ルアクを使用した「Speedway Stout」がこちら。
日本にはこの1本しか入っていないそうです。もうすでにかなり酔いがまわっており、「Speedway Stout」との飲み比べができなかったのが残念。やはりアルコール度数が高いだけあってキツさも感じますが、コーヒーのアロマがすばらしく、これだけでずっと飲んでいたいという気分になります。もちろん何かに合わせるのもいいですが、これだけでも十分です。
と、エールスミスお披露目会ではいろいろと楽しませていただきましたが、ハイアルコールなだけに結構酔ってしまいました。
私がこのビールを飲んでも猫に小判? いやいや、エールスミスの素晴らしさはよくわかりましたよ。
【BEER DATA】
Speedway Stout(コピ・ルアク使用)
生産地:アメリカ
醸造所:エールスミス
スタイル:インペリアルスタウト
アルコール度数:12%
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。