第一回ペアリングラボ・レポート~野菜とのペアリング~
「うん、シュバルツがしっくりくる」
「思ったほどIPAも悪くないよ?草っぽい感じが合う感じ」
第一回ペアリングラボ~野菜とのペアリング~は、そんな議論が無数に飛び交う中、大盛況で幕を閉じました。ご参加頂いた皆様に心から感謝申し上げます。
初回は、個々の野菜とビールの相性を感じて頂きました。素材を知ることで、それらを使った料理との相性を想像しやすくする為のテーマ設定。
正解をこちらで設けるのではなく、参加者で探そう!!スタイルです。
結果はこのようにまとまりました。
【ビール】
・ヒューガルデン ホワイト(ベルジャン ホワイト、以下BW)
・パンク IPA(以下IPA)
・ベアレン シュバルツ(シュバルツ、以下S)
【野菜】
・きゅうり(生)→IPAの角のある味と合う。ホップの青々しさにもマッチ。
・ジャガイモ(茹で)→BWと特に相性良し。甘味が強調され、粉っぽさが包まれる。
・人参(ホイル焼き)→人参単体では物足りない。BWにはオイリーさ、Sにはクリームのようなコクがほしい(ホワイトソース、チーズ等)。
・セロリ(生)→IPAの苦味と調和。また、苦味を活かすならBWの酸味、消したいならSのモルト風味が良い
・ネギ(焼き)→焼きネギ万能説。IPAは甘味が強調、BWの酸味とネギの甘味とが、Sはロースト感とマッチ。
・トウモロコシ(茹で)→BWの甘味とマッチ。スパイシーさが良いアクセントに。シュバルツとはもう一味あると良し。
・ピーマン(焼き)→しいていえばS。単体ではあわせにくい。
・かぼちゃ(茹で)→BWが粉っぽさを緩和しなめらかに。旬のより甘いものはSと合う印象。
・オクラ(茹で)→IPAとオクラが各々の美味しさを邪魔せず良し。オクラっぽさを緩和するならBW。
・ナス(焼き)→単体だとビールの味に負けてしまう傾向がある。もう一工夫必要。
・大葉(生)→IPAと相性良し。Sと合わせるとミント入りスタウトのようになり面白い。
・長芋(生)→食感を活かすか味を活かすかで変わってくる。
・キャベツ(生)→BWはキャベツの青臭さをけし甘味を、Sは甘味を引き出す。
・大根(おろし)→IPAが甘みを感じて良し。
・トマト(生)→青っぽい甘みのないものはBWと。トマトの濃厚さがSと合う。
・ほうれん草(茹で)→IPAはほうれん草のエグミが強調されピーマンのように感じてしまう。
『BWは食材の角を取り調和するので、比較的合わせやすいスタイル』というのが、参加者の意見でした。
番外編として、
「ほうれん草のゴマ和え×黄桜 幕末の風雲児 アルト(アルト)」
のペアリング実験も。
(ほうれん草の瑞々しさとゴマの焙煎香、砂糖・醤油の深い味わいがアルトと合うのでは…)
という仮定から。
以下、参加者より。
「ビールにパンチが加わる。お互いの味を新しい味にしている」
「ビールに甘くコクが足されて美味しい」
仮定どおり美味しかった!!是非お試し下さいませ。
ペアリングは相性の良い傾向はあっても個人差はあり、体験してみて初めて理解できるもの。
参加者の方々は、各々の「正解」を発見していかれました。
素材・調理・調味料個々を理解し、最終的には料理とのペアを考える一助にしてほしい…それが主催者の願いでもあります。
お次はどんなラボになるのか…
楽しみにしていてください!!
【Back Number】
Tasting report No.15 Old Tom
https://www.jbja.jp/archives/10381
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。