Tasting report No. 20 India Pale Weizen
温故知新。「故きを温ねて新しきを知る」=昔のことをよく調べ研究し、そこから新しい見解や知見を得ること。そんな言葉もございますが、このビールは「故きも知って新しきも知る」ことができる素敵な一杯です。
老舗と新鋭のコラボレーション、これは胸が躍ります。飲んだ方も多いのではないでしょうか?
本日は【India Pale Weizen】をレポさせて頂きます。
本作品はヴァイエンシュテファン醸造所とブリュードック醸造所の合作。前者は、1040年にはビール醸造が始まったとされていて、現存する世界最古の醸造所。後者は2007年創業。アーティスティックなビールと斬新なラベルデザインで、ビール界を盛り上げています。両者それぞれのフラッグシップとも言える、ヴァイツェンとIPAが融合するとどうなるのか。
では早速。
注げば霞がかった濃いめのイエロー。もっちり細やかな泡は、グラスを回せば再生されるほど良質です。
ヴァイツェン特有のバナナ、クローブ香。Simcoe hopのシトラス感も加わり、若々しくフレッシュ、緑の印象がプラスされています。
頂きます。
口当たりは優しくまろやか、モルトも十分に感じられます。しかし、それも束の間です。勢いよくIPAをぶちまけたように苦味とアルコールフレーバーが一斉に広がっていきます。フル寄りのミディアムボディ。
緩急がしっかりしていて、それでいて二つのキャラクターが見事に調和しています。ヴァイツェンがドン!、IPAがドン!と多段的ながらも連続的。このメリハリと協調性をどうやったら醸し出せるのか…本当に不思議、不思議でなりません。いずれにせよ、美味しいです!
Weizen・IPA・Simcoe。3つの要素からペアリングを考えるだけでもわくわくしちゃいますね。
-Beer profile-
Scotland
BrewDog Brewery
India Pale Weizen
ABV 6.2%
麦芽・ホップ
【Back Number】
Tasting report No.19 Zum Uerige Alt
https://www.jbja.jp/archives/10569
お読み頂いた皆様に感謝を込めて。
佐藤翔平
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。