[コラム]2016.1.24

フランスのビエール・アルチザナル

 先日、フランスに行ってきた。フランスといえば、ビエール・ド・ギャルド発祥の地である。
ビエール・ド・ギャルドはベルギーに国境を接する北フランスで古くから飲まれているビアスタイルだ。“ギャルド”とは英語の“ガード”に当たる言葉で、直訳すると“守る”ということだが、ビール用語としては“貯酒、熟成”という意味で使われていている。北フランスの農家が冬から初春までにビール造りを行い、地下室などに保管し随時消費していくというホームメードのビールに端を発しているわけだ。各家庭の造り方がルーツであるだけに、外観や香りや味わいの幅は広い。 BJCP WBC のスタイルガイドラインを参照すると比較的モルティなビールといった印象を受けるが、古くからビール造りを行っている醸造所にしてみれば、スタイルガイドラインを気にして造っているわけではなく、セゾンやホワイトエールやトリプルやベルジャンブラウンやサワーエールなどに近しいものが多く実に多彩である。
 
さらにフランスでは、1970年代から新しい醸造所ができ「クラフトビール」が造られるようになった。これらは「ビエール・アルチザナル」と呼ばれ、ここ2~3年急激に人気が上昇しているとのことである。
パリでビエール・アルチザナルを扱う店「Superbieres(酒販+カウンターバー)」「la fine mousse(バー&レストラン)」などがオープンしている。「オ州酒ブログ」でも、フランスのビア・バー情報が掲載されていて、非常に興味深い。
1610901_658438790950188_6398480153308172499_n
img_left_top_h2
 
 とにもかくにも、現在フランスでは伝統的なビエール・ド・ギャルドと新しいビエール・アルチザナルが融合し、新たな流れが起こり始めている。
 フランスビールには、これからも注目していきたい。

日本ビアジャーナリスト協会 フェイスブック
http://www.facebook.com/JBJA.jp
上のURLをポチッとして、開いたJBJAページの右上にある「いいね」をポチッとしてくださいね。
よろしくお願いします!!

本格派ビール雑誌「ビール王国」発売中。

Fujisan.co.jp「ビール王国」 

楽天ブックス「ビール王国」 

アマゾン「ビール王国」 

ステレオサウンド

取材風景やこぼれ話はフェイスブックでもご覧になれます。
https://www.facebook.com/beerkingdom.jp?fref=ts

「藤原ヒロユキのBEER HAND BOOK」をはじめ藤原ヒロユキのビール関連書籍は「アマゾン:藤原ヒロユキ著書」でお買い求めいただけます。

※お店のメニューや営業時間、イベントの内容などの掲載情報については、予告なしに変更されることがありますので、念のためお店やイベント・サイトなどをご確認の上ご来店・ご来場くださいますようお願い申し上げます。

*告知は、本サイト以外でも行われている場合がありますので、すでに満席や売切れの場合もあります。御了承下さい。

la fine mousseSuperbieresビエール・アルチザナルビエール・ド・ギャルド

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

アバター画像

この記事を書いたひと

藤原 ヒロユキ

ビール評論家・イラストレーター

ビアジャーナリスト・ビール評論家・イラストレーター

1958年、大阪生まれ。大阪教育大学卒業後、中学教員を経てフリーのイラストレーターに。ビールを中心とした食文化に造詣が深く、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会代表として各種メディアで活躍中。ビールに関する各種資格を取得、国際ビアジャッジとしてワールドビアカップ、グレートアメリカンビアフェスティバル、チェコ・ターボルビアフェスなどの審査員も務める。ビアジャーナリストアカデミー学長。著書「知識ゼロからのビール入門」(幻冬舎刊)は台湾でも翻訳・出版されたベストセラー。近著「BEER HAND BOOK」(ステレオサウンド刊)、「ビールはゆっくり飲みなさい」(日経出版社)が大好評発売中。

ストップ!20歳未満者の飲酒・飲酒運転。お酒は楽しく適量で。
妊娠中・授乳期の飲酒はやめましょう。