二日酔いを防ぐには? 丹医師に訊く
4月も目の前に迫ってくる今日この頃。歓送迎会でお酒を飲む機会も増えてくる時期でもあります。楽しい時間を過ごしているとついつい飲み過ぎてしまった経験、誰にでもあるのではないでしょうか。辛い二日酔いを経験したときは「もう、繰り返さないぞ」と誓っても気兼ねない仲間との飲み会でまた繰り返してしまう。そんな辛い二日酔いにならないためにはどんな対策をすると良いのでしょうか。そこで、自他ともに認めるビール大好き丹医師に二日酔い予防策を訊いてきました。
二日酔いの主な原因は脱水
「二日酔いの主な原因は脱水によって起こるんです」と開口一番に丹医師は答えます。ご存知の方も多いことだと思いますが、ビールに限らず、アルコールには利尿作用というものがあり、身体の中の水分を体外へ排出する作用があります。また、アルコールの分解には水分が必要であることが脱水状態を強めてしまう原因となります。これが効率よく行えなくなってしまうとお酒の分解過程で発生するアセトアルデヒドによって引き起こされます。アセトアルデヒドは毒性が強く、頭痛や吐き気などを引き起こします。
効果的に防ぐには水ではなく、経口補水液を
では、二日酔いを予防するためにはやっぱり水分を補給するのが良いと思いきや、「胃腸の働きが弱くなっているので、水だと効果的に身体に必要な電解質を取り込むことができません」と止められてしまいました。アルコールは胃腸の細胞を損傷し、吸収を阻害します。加えて、利尿作用によりカリウム、ナトリウム、リン酸やカルシウムが排出されていきます。
「弱った胃腸の中に効果的に取り込むのにおススメなのは経口補水液です」そう言って取り出したのは1本のペットボトル。経口補水液と言えば、熱中症予防や胃腸炎をはじめとする下痢や嘔吐によって、身体の水分が失われたときに飲むことが推奨されている飲み物です。近年夏ごろになると所ジョージさんがCMにでているあれです。
ただ水を飲むよりも身体に必要な電解質を効果的に取り込むことができるように吸収率が良く調整されています。この経口補水液はポカリスエットのようなスポーツドリンクよりもより身体に取り込みやすくなっているので、二日酔いにより効果的だそうです。肝心の飲むタイミングですが、「お酒を飲んだ後が良いですね。もし、飲むのを忘れてしまって寝てしまった場合、夜トイレに起きたときでも良いです」と話してくださいました。
お酒好きの方は常備をおススメ
「私は家に常備するようにしています」仕事柄、体調管理には人一倍気を使う職業である丹医師。仕事もお酒も楽しむためにこうした備えをしているそうです。ウコンも悪くないそうですが、医学的に効果が証明されている経口補水液の方が医師の立場からもおススメできるとのことです。私も実際に試してみましたが、確かに翌日の朝は今までよりも身体が軽く感じました。スポーツドリンクよりも少し値段は高くなりますが、仕事に影響しないのであるならば安いものだと思います。皆さんも飲み過ぎてしまった日には経口補水液で二日酔いを予防してみてください。
「とは言っても、飲み過ぎて二日酔いにならないようにお酒と付き合うことが大事です」最後に丹医師はこうも言われておりました。
ごもっともです。
【追記】
摂取上の注意として、販売元の注意書きを記載しておきます。
下記の1日当たり目安量を参考に、脱水状態に合わせて適宜増減してお飲み下さい。
○学童~成人(高齢者を含む):500~1000ml/日
○幼児:300~600ml/日
○乳児:体重1kg当たり30~50ml/日医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲み下さい。医師、看護師、薬剤師、管理栄養士の指導に従ってお飲み下さい。食事療法の素材として適するものであって、多く飲料することによって原疾患が治癒するものではありません。
ご不明な点があった場合は、医師、看護師などにご相談ください。
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。