宅ビアさんの今宵飯(10)~ Cantillon Geuze × レンコンのレムラード ~
お家でビールを楽しむ「宅ビア」の皆様を応援しようと、ビールと小料理をペアリングする本連載。
本日はこの「Cantillon Geuze(カンティヨン グーズ)」。
小便小僧のラベルが特徴的な、グーズ・ランビックの代表作。
ヨーグルトのような乳酸香を感じつつも、皮までまるごと搾りたてのレモンやグレープフルーツのような、フレッシュな香りをのぞかせる一杯。
そしてとにかく酸っぱい。 酸っぱ美味しい。 余韻の渋みやランビック特有の蔵臭も相まって、畑からとれたての柑橘類すら連想させます。
今宵こちらを選んだ理由は「強い酸味のあるビールには何がマリアージュするのか?」
という疑問から。
(ここでは、マリアージュ=「ビールと料理が口内で組み合わさることで第3のフレーバーが現れる」として論述致します)
私の仮説では、酸味と素材を調和するために
① 酸味をコクある素材でクッションする、和らげる
② 根菜を合わせる(時間をかけて煮込めば味染みがよく、酸味に負けないほどに料理の味付けを口に残す為。)
ことで、マリアージュできないかを検証してみます。
そこで思いついたのが以下のお料理。
「レンコンのレムラード」。
レムラードとはソースの名前。マヨネーズにマスタードとレモン果汁を加えたもので、酸味と辛味がマイルドなマヨネーズに見え隠れします。
レンコンはブイヨンで下味を。その孔にレムラードソースも絡ませ、口の中で酸味と合わせる作戦です。
さて、実際に食べ合わせますと…
レンコンを媒介として、絡まったレムラードソースのコクある味わい、そして辛味が酸味をなだめます。酸味が抑えられた事で甘味が相対的に増した印象。レモン果汁の風味も付加されたおかげで、ランビック特有のチーズっぽいような香りもマスキング。
料理の油分をさっぱりとさせるととれば良い相性だと思います。酸味も丸みある感じに収まりました。
…が、欲を言うともう少し味わいをまとめたい所。グーズはグーズ、レムラードはレムラード、と味わいは個々に感じます。
個人的にはマリアージュ!!とまではいかなかった印象です。ううん、食べ合わせるって奥深い…。
シチューくらいに濃くなめらかな口当たりがいいのかしら?
更なる次に期待です。
お読みいただいた皆様に感謝を込めて。
-Beer profile-
商品名 : Cantillon Geuze
生産国 : ベルギー
醸造元 : Cantillon Brouwerij
アルコール度数 : 5.0%
原材料 : 麦芽、ホップ、小麦、酵母
【レシピはこちら】
レンコンのレムラード
【材料(1食分)】
・レンコン 200gほど
・玉ねぎ 1/2玉
・ローリエ 一枚
・レモン(輪切り)1枚
・水 300cc
・塩 小1
●レムラードソース
・マヨネーズ 40g
・粒なしマスタード 10g
・レモン果汁 1/16カット(少々)
・ホワイトペッパー 少々
・塩 少々
※分量は目安です。お好みでご調整ください
【作り方】
1. レンコンは一口大にカットし、酢水につけてアクを抜く(15分くらい)。
2. 水・塩・玉ねぎスライス・ローリエとレンコンを鍋に入れ、レンコンが軽く串が刺さるまで茹でる
3. レンコンをざるにあげ水気を切る。
4. マヨネーズ・マスタード・レモン果汁を合わせ、レンコンを入れ和える。塩とホワイトペッパーで味を整えて完成
【Back Number】
宅ビアさんの今宵飯(9)~ 僕ビール、君ビール。よりみち × 鶏もも肉のマスタードパン粉焼き ~
https://www.jbja.jp/archives/12791
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