[JBJA活動,ビアバー,ブルワー]2016.8.15

【復興支援】「八ヶ岳タッチダウンビール」と「ブルーパブレストランROCK」リスタートに向けてのご支援のお願い

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8月8日未明、山梨県北杜市清里の観光施設、萌木の村内にある「ブルーパブレストランROCK」で火災が発生しました。幸い人的被害や延焼は免れましたが、残念ながらレストランは全焼という事態になりました。

8月14日現在、ROCKでは既にリスタートの動きが始まっています。
ビアファンの皆さまに、ご支援とご協力をお願い申し上げます。

 

「ブルーパブレストランROCK」と「八ヶ岳タッチダウンビール」

 

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「ブルーパブレストランROCK」は、1971年に清里初の喫茶店として誕生。12時間煮込んだ「オリジナルビーフカレー」が大変な人気を集め、夏は涼を求めて清里高原を訪れる観光客で、冬はスキー客で賑わう萌木の村の原点として親しまれているレストランです。

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1997年にリニューアルした際には、キリンビールの醸造開発責任者として「一番搾り」や「ハートランド」を手掛けた生粋のビール職人、山田一巳氏を醸造長として招き、八ヶ岳ブルワリーを設立。清里開拓の父であり、アメリカンフットボールを日本に初めて伝えた人物として知られるポール・ラッシュ博士にあやかって名づけられた「八ヶ岳タッチダウンビール」は、清里の新名物となり、ROCKは地ビールレストランとして生まれ変わりました。

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ROCKの最強コンビ。「八ヶ岳タッチダウン」のピルスナー(中央)、清里ラガー(左)、オリジナルビーフカレー

 

近年は醸造チームに山田氏の職人魂を受け継ぐ若手ブルワーが加わり、かつて一時的に醸造されていたものの、当時の消費量では品質維持が困難で諦めた「ヴァイス」も15年ぶりに復活。レストランメニューの見直しとともに、団体用個室やペット同伴で食事ができるテラスの拡張など、利用者の幅広いニーズに対応できるように、スタッフ一丸となってリニューアルを遂げた矢先の火災でした。

 

しかし、既に復興に向けて動き始めています。
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8月10日より、冷蔵庫内で無事だったオリジナルカレーを訪れるお客様に無償で提供。残っていた材料をかき集めて仕込みも再開し、現在はレストラン南側の坂を下った場所にある「ひろばカフェ」で販売しています。

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夏休みで訪れる多くの観光客に、笑顔でカレーやビールを手渡すスタッフの姿があった

 

事後調査で着手できなかった片付けもようやく開始され、8月14日からは火災前に樽詰めされたビールと腸詰屋のソーセージを店舗前の仮設テントで提供しています。電気が修復していないので明るい時間帯のみ、少しずつですが立ち上がろうとしています。

 

「たくさんの方から励ましや、再開を願う声をいただいています。お見舞いに来てくださる方のお顔を見てお話ししながら、ROCKがどれだけ皆さまに愛されていたのかを身に染みて感じました。レストランROCKは私達だけの店ではなく、みなさんのROCKなのだと改めて感じることができて、本当に感謝しています」

疲労感を滲ませながらも、前向きに答えてくださったスタッフの方々。
突然失われた日常を取り戻すべく、歩み始めていました。

 

私たち、ビアファンにできる支援を

 

そして、八ヶ岳タッチダウンビールの行く末ですが、こちらもどうぞご安心ください。

レストランは全焼になったものの、地下にあった醸造設備は比較的軽微な損傷に留まり、レストラン入口の仕込み釜2機も奇跡的に難を逃れています。そして、この夏の繁忙期に備えて仕込んだ大量のビールも無事でした。
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しかし、観光シーズンのピークに大量消費が見込まれたレストランが営業停止に陥ったため、仕込まれたビールたちはタンクの中で静かに眠ったまま。設備に大きな損傷はないものの、仕込み再開までには煤や煙の除去消臭などのメンテナンスはもちろん、ビールを提供する場の件も含めてしばらく時間が必要です。

そこで、ブルワーの松岡さんに私たちに協力できることを伺いました。

「ボトルは月末にかけて再販できる見込みですが、樽詰めであればすぐに対応できます。空樽の在庫状況によって提供できる銘柄は相談させていただきますが、どうぞ皆さんで八ヶ岳タッチダウンビールを飲んでやってください。よろしくお願いします」

 

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地下の醸造所で状況を説明してくださった松岡ブルワー(左)と輿水マネージャー(右)

 

ビアパブ、ビアレストラン、酒販店、飲食店関係の方、そしてすべてのビアファンの皆さま。できる限りのご支援をお寄せいただけないでしょうか。レストランROCKのリスタートに向けて、樽詰めの八ヶ岳タッチダウンビールや再販ボトルの発注を検討していただける方は、どうぞご協力をお願い申し上げます。

8月13日、崩れ落ちたROCKの店先で、朝からひっきりなしにお見舞いに訪れる方々の応対をしていた舩木社長。トレードマークであるスーパーマンTシャツは、常にROCKや舩木社長を慕う人々で囲まれていました。

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萌木の村の村長であり、ROCKで清里開拓を果たしたオーナー舩木社長。「多くの方々に支えられていることに気づきました。ROCKは必ず再開させます。待っていてください」

 

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ブルーパブレストランROCKは、来年20周年を迎えます。
八ヶ岳南山麓にあり、美しい季節の草花で彩られたROCK
また清里のこの地で、来年夏までの復活を目指すというROCKの第一歩です。
ビアファンの皆さまの温かいご支援を心よりお願い申し上げます。

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「これはビール職人としての人生を賭した夢なんだよ」。八ヶ岳タッチダウンビールについてそう語ってくれた山田一巳氏の自署

最後になりましたが、この度の火災事故に際し、萌木の村及びROCK関係者の皆様には心からのお見舞いを申し上げるとともに、1日も早い復興をお祈り申し上げます。

 

■発注に関するお問い合わせ先
八ヶ岳ブルワリー 醸造担当 松岡様
電話:090-7500-3275
メール:beer-td@moeginomura.co.jp

※8月14日現在、ピルスナー、清里ラガー、デュンケル、ヴァイス、プレミアム ロック・ボック、八ヶ岳黒米ラガーのケグ対応が可能ですが、空樽と在庫により提供可能な液種は変動するため、詳細は松岡様に直接ご相談ください。


■ブルーパブレストランROCK
(※営業休止中)
住所:山梨県北杜市高根町清里3545 萌木の村
アクセス:JR小海線「清里」駅から徒歩10分
※カレーとビールはレストラン南側の「ひろばカフェ」で販売中。
公式HPhttp://www.moeginomura.co.jp/ROCK/
公式Facebookhttps://www.facebook.com/restaurant.ROCK/

八ヶ岳タッチダウン山梨県

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

山口 紗佳

ビアジャーナリスト/ライター

1982年愛知県知多半島出身、大分県大分市在住。中央大学法学部卒業。
名古屋で結婚情報誌制作に携わった後、東京の編集プロダクションで企業広報、教育文化、グルメ、健康美容、アニメなど多媒体の編集制作を経て静岡で10年間フリーライターとして活動。現在は大分拠点に九州のビール事情をお伝えします。

【制作実績】
フリーペーパー『静岡クラフトビアマップ県Ver.』、書籍『世界が憧れる日本酒78』(CCCメディアハウス)、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、グルメ情報サイト『メシ通』(リクルート)、ブルワリーのウェブサイトやPR制作等

【メディア出演】
静岡朝日テレビ「とびっきり!しずおか」
静岡FMラジオ局k-mix「おひるま協同組合」
UTYテレビ山梨「UTYスペシャル ビールは山梨から始まった!?」
静岡新聞「県内地ビール 地図で配信」「こちら女性編集室(こち女)」等

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