【イベント動画あり】第3回世界に伝えたい日本のクラフトビール ピルスナー編を振り返る!
4/20に開催した「第3回世界に伝えたい日本のクラフトビール ピルスナー編」(以下、セカツタ)。皆様の熱い応援のおかげで大盛況のうちに終了することができました。既にイベントレポートにもあるようにハーヴェスト・ムーンさんが最多投票数を獲得しました。
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優勝ビール決定! 第3回世界に伝えたい日本のクラフトビール【ピルスナー編】
今回はまとめ役を務めさせていただいた私の視点からセカツタを振り返りたいと思います。
下馬評を覆したハーヴェスト・ムーンの優勝
実はセカツタでは二次予選の役割を果たしている一般投票の順位を公開していません。これは決勝大会において、一般投票の順位に左右されることなく、フラットな気持ちで「推しビールを決めてほしい」という思いがあるからです。
優勝したハーヴェスト・ムーンさんは一般投票の中間発表では上位8銘柄には入っておらず、後半じわじわと票を伸ばし、最終的に8銘柄に選出されました。そんな背景もあってか内輪の予想では「優勝は宮崎ひでじビールさん、COEDOさん、富士桜高原麦酒さん辺りかな」となっておりました。
実際にイベント中にブースを回ってみてもこの辺りのブルワリーさんに参加者の方々がいる印象でした。なので、開票した時にスタッフ一同、ビックリしました。
予想外のことがおきるのが、セカツタの面白いところです。
余談ですが、今回のセカツタで最もやり取りをしたのが、ハーヴェスト・ムーンさんでした。「〇〇についてはどうしたら良いのか?」、「〇〇のようなことはしても大丈夫ですか?」など、優勝の要因の1つにはもしかしたら緻密な準備があったのかもしれません。
全国のピルスナーを探すのにひと苦労
ピルスナー編を開催するにあたり、まず行ったのが、ピルスナーを醸造しているブルワリーさんを探すことでした。スタッフで担当区域を決めて、わかる限りのピルスナーを探しました。その数は111銘柄。なかにはピルスナーという表記ではなく、ラガービールとうたっているものも多く、「これはピルスナーなのか?」と確認作業をするのが大変でした。
逆にピルスナーだと思っていたビールが違っていたなんていうこともあり、大変ではありましたが、勉強にもなった時間でした。
この111銘柄を第1次予選として会員ビアジャーナリストによる投票を行い、40銘柄が決まりました。そのうち27銘柄が一般投票への参加を表明してくださいました。
その後の一般投票は900を超える投票をいただきました。投票期間は1ヶ月間、順位の変動が頻回あり、とても興味深かったです。
一般投票終了後、残念ながら選出されなかったブルワリーさんに各地域担当者がご連絡したのですが、多くのブルワリーさんから「悔しい。来年こそは選ばれるよう、美味しいビール造りに励みます」とこちらが思っていた以上に関心が強かったことに驚きました。
ブルワリーさんは来てくれるのか?
セカツタは毎年4月に開催しているのですが、これは5月以降になってしまうと全国でビールイベントが多く行われるようになり、ブルワリーさんのスケジュールが合わなくなってしまうからです。平日開催というのもこうした理由が大きいです。
「平日なら参加してくれるだろう」と思いながらも参加の可否を訊ねる段階はいつも緊張します。
「そもそもセカツタに価値を見出してくれるのか?」
特に今回は横浜ベイブルーイングさん以外、創業20年クラスの老舗ブルワリーさんばかり。「ビールは出品するからあとはそちらで対応してくれ」と相手にされないのではと不安ばかりでした。
しかし、結果はご存知の通り。みなさん二つ返事でOK。箕面ビールさんは残念ながらスケジュールの都合がどうしてもつかず、ビールのみの参加となりましたが、これがイベントでちょっとしたドラマを生むことになりました。
開演直後にブルワリーさんのアピールタイムを設けたのですが、箕面ビールさんはこちら側で話す予定にしておりました。いざ、アピールタイムという直前、ステージ裏でハーヴェスト・ムーンの園田醸造長から「私が箕面ビールのアピールをするよ」と言われたのです。さらに「私、箕面ビールの手ぬぐいあるから持ってくる」と取りに行かれ、アピールしてくださりました。後日、お礼のメールを箕面ビールの大下社長にご連絡したときにこの話をお伝えするととても喜ばれていました。
ブルワリーさん同士、ライバル意識も強いのですが、横のつながり意識も強く、こうした光景はとても感動的でした。
来年は…
今回は会場を変更しました。前回までの有楽町にある外国人特派員クラブから渋谷のTOKYO CULTURE CULTURE by NIFTY (以下、カルカル)へ。これはクラフトビールをブームに終わらすのではなく、カルチャーにしたいという思いが私たちに強くあったからです。
会場が変わると勝手も変わります。正直、集客には悩みました。原因は様々あると思いますが、終わってみればちょうどいい参加者数になったとスタッフ一同話しております。あれ以上の混み具合になってしまうとぶつかってしまう危険性も高まり、ゆっくりと楽しめない恐れもあったと考えています。
イベントを開催するにあたり、人が集まればいいではなく、参加してくださった人たちが楽しめる環境つくりはとても大事だと改めて感じました。
実際のところ来年の開催についてはまだ、未定です。しかし、宮崎ひでじビールの永野社長はSNSで「来年こそは!」と意思表明してくださっているのをはじめ、他のブルワリーさんからも「悔しかったけど、楽しい時間を過ごせた」とありがたい言葉をいただきました。個人的には開催できたらと思っています。「来年はこのテーマで開催してほしい」という要望がありましたらお問い合わせフォームよりお願いいたします。
また、今回のイベントの様子をBrewfilmjp様が動画にまとめてくださいました。イベントに来場できなかった方は、ぜひこちらをご覧ください。ブルワリーさんのピルスナーへの熱い思いをしっかりとまとめてあります。
●動画はこちらから
第3回世界に伝えたい日本のクラフトビール ピルスナー編 動画
最後に改めて、投票に参加してくださったビールファンの皆さん、趣旨に賛同してくださったブルワリーさんに感謝申し上げます。
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。