[コラム]2018.5.17

二泊三日弾丸ビールツアー+α/二日目大阪名古屋編

【この記事の内容について】
2017年秋当初、
せっかく東京から名古屋まで足を運んだのだから、
ビール激戦区大阪まで足を伸ばさねばなるまい。
そうして記事の連作を執筆しようとしていたのですが一身上の事情で頓挫。
未執筆状態に長らくしてしまっていたのですが、
それでは折角ご協力いただいていた皆様に申し訳ない。
そう思い、

今年改めて名古屋と大阪に行って参りました。

ですのでこの記事は2017年秋口と2018年初頭の二つの時系列を
比較列挙するという特殊な形態のレポとなります。
情報は最新ではない内容も盛り込まれているのでご了承いただきたいのと、
各3店舗にどんな変化があったのかを楽しんで頂ければ幸いです。

 

そのあらすじはこちら。

二泊三日弾丸ビールツアー/一日目名古屋編

 

ではいってみよう!!!

※2017年

※2017年

 

というわけで最初にご紹介するのは土佐掘にある箕面ビールの直営ブリューパブ、

BEER BELLY 【ビアベリー】さんです!

 

夕方の開店直後の薄暗い雰囲気が…

※2017年

※2017年

カウンター越しに見える橋にかかる夕陽で光り輝く!!!

※2017年

※2017年

こちらでは箕面ビールと別に直営店でしか飲めないビアベリーのビールを醸造しており、店頭で扱っています。

 

※2017年

※2017年

また、ウィスキーにもかなり力を入れており、
15種+オリジナルハイボール1種と豊富なラインナップ。
珍しいボトルを揃えていらっしゃるのと、
味を芸能人に例える絶妙さが面白いです。笑
ビール目的以外の方も誘いやすい足を運びやすい!

※2017年

この時つながっていたのは、
直営店でしか飲めないビアベリーのパッションレッドエール。
甘酸っぱくて爽やか。箕面ラインにはないタイプのフルーツビールなので貴重!
フロアに広がる程引き出せたパッションフルーツの香りが素晴らしかった。
アルコール度数は6.1%。

 

その後はこれは絶対外せない!と思い箕面スタウトをオーダー。

※2017年

※2017年

あっという間にキレイなエンジェルリングに変わりました。笑
粉雪みたいにクリーミィ…
世界的に賞を獲る国産スタウトの生樽を新鮮な状態で頂けるのは直営店ならでは。

 

当時はちょうど人気限定銘柄、国産桃ヴァイツェンがリリースになるかならないかほどのタイミングで、
店頭のメニューにも「近日開栓予定」との記載があったのが印象的でした。
やはり現地でも問い合わせは多いようですね。

 

 

では2018年になるとどうなったのでしょうか…??

 

 

 

※2018年

※2018年

※2018年

※2018年

※2018年

絶賛営業中&樽も稼働中!

ONE MILLION BARRELS BREWED EVERY YEAR!の文字がまぶしい!笑

夕方と違い夜となると雰囲気も変わりますね!
週末でしたが開店すぐにぽつぽつとカウンターや2人組の方が来店されており、

意外だったのが親子連れ、女性のお一人客もいらっしゃったこと。
JAZZの流れる店内はアダルティさとポップさの両方が共存しており、
多くの方に受け入れられているようです。

 

箕面ビールさんは22年前に立ち上げられて、ビアベリーさんは今年で14年目。
代表の大下正司さんは2012年に亡くなられてしまいましたが、
現在は長女の香緒里さんを工場長としてご兄弟で力を合わせて運営されています。

その正司さんを偲んだビールがMASAJI Golden Aleです。

※2018

見通せないくすみ、わずかにモルティでどこか麦茶を思わせます。
正司さんの好みの味だったのだろうかと思いを馳せてしまいますね。
度数は5.5%。

※2018年

また、ブラウンエール -たっちゃん-というビールもありました。

たっちゃんさんはオーナーさんのお酒が大好きなご友人で、ご本人がブラウンエールが好きなわけではないらしいのですが、笑
彼をイメージしたビールを作り上げたそうです。
穏やかで、キメ細かめの泡はギネスを想起させ、滋味に富んだ逸品。
度数は5%。

 

個人的にはスタウトの印象が強い箕面さんなのですが、
実店舗でよく頼まれるのはどんなビールですか?と質問してみたところ、
ヴァイツェン、ペールエール、ピルスナーが人気とのこと。
桃ヴァイツェンも売り切れたりとやはり相当な勢いだったようです。
あれ?スタウトは?
スタウトはシメか、外国人の方が注文されることが多いとのこと。
これは貴重な意見が聞けました!

 

※2017年

※2018年

※2018年

そしてビアベリーさんの良いところは、お料理が充実しているところ!

前菜3種盛は季節で変わるのが楽しい&自分で選べるのは素晴らしいし、
名物のハンバーガーはパティが半レア&ゴマ粒が立っていてビールが進む!
これは是非試して頂きたい!!!!!!!

 

 

 

続いては先日3周年を迎えたブリューイングパブ、MARCA【マルカ】さん!

※2017年

※2017年

東京在住の私でも近年はつながっている場所を良く見かけるようになりました。
大阪初のブリューパブで、小さい店舗ながらも人気店、
女性お一人で独立されたこと、
目の前で醸造の様子が見れることなどから多方面で注目を浴びています。

 

※2017年

※2017年

ホワイトIPAは小麦を使用しておりフルーティさとIPA感両方の特長を持ち合わせたハイブリッド!
後から聞くところによるとマルカさんの人気銘柄はコーヒーアンバーだったのですが、
当時は注文せず…

 

なので再来訪時はしっかり頼んできました!

 

※2018年

し か も 今回運が良く2種類のコーヒー豆、両方のバージョンを
頂くことが出来ました!
左がエチオピア産バージョン、右がケニア産バージョン。

右の方が色が若干薄いですが、ボディとコクはこちらの方が出ており、キャラメルのニュアンス。
左の方はアメリカンコーヒーのようにキレがあり瑞々しさがありました。
豆を使い分けているなんてこだわりがすごいですね。

 

※2018年

 

しかし…

 

※2018年

明らかに樽の量が増えてますよね?!笑

 

代表の神谷さんはどちらの日も不在でしたので、他のスタッフさんにお話を聞いていきます。
2017年初訪問時はイベント出店のため不在、
2018年は外出のため不在でした。
精力的!
どんな変遷、そして現状となっているのかをお伺いしてみました!

 

イベントシーズン前は忙しい。
隣り二つの大通りが一番メインの通りなので立地的には人通りが少ない。

また、
月に一回公開仕込みを行なっており人気。
現在の外販は10ℓ樽が中心。
19ℓが必要となるのはイベントのときくらい。
店内のオーダー状況としてはやはりコーヒーアンバーとナッツとのペアリングが強く、
フードは前菜盛り(850円、単品なら450円)を注文されることが多い。

とのこと。

※2018年

>が、隣り二つの大通りが一番メインの通りなので立地的には人通りが少ない。

と、盛況ながら意外にも厳しい日もあるようです。
これは実際に聞いてみなければ得られない情報なので興味深い!

貴重なお話有り難うございました!

 

 

最後は名古屋に戻りまして

※2017年

※2017年

Y.MARKET【Yマーケット】さんです!

Yマーケットさんと言えば、たくさんの種類のビールがやはり目玉!
3階建ての1階が醸造所、2階が直営レストランのBREWING KITCHEN、
3階が完全予約制のBBQテラス、柳橋TERRACEで構成されており、
2階のブルーイングキッチンさんにお邪魔しました。
2014年から営業開始でしたが、
日本酒を中心に取り扱う酒の岡田屋さんが母体なこともあり醸造の質は高く、
瞬く間に全国的に有名になりました。
しかしお店は忙しく深くお話を伺うことが出来なかったので、
今回はその豊富なラインナップを紹介していきます。

※2017年

開放感がある店内。
ネットで見ているのと実際に来てみるのとでは内装のウッディ感が違います。
窓の外にも軽くテラススペースがあるので、通りを眺めながら飲めたら最高ですね!

※2017年。イヅツグレープフィールド。白ブドウの品種、ナイアガラを使った白ワインのような爽やかなビール。

※2017年。ルプリンストーム。ホップの苦み成分ルプリンにフォーカスしたビール。

※2017年。IPAだが軽やかでまさに夏休みに飲みたい、開放感溢れるフレッシュなビール。

2017年。よふかしクイーン。限定バーレイワイン。アルコール度数が高いため、上記のようにたくさん飲んでいた自分には一緒に水を出してくださいました。苦笑

 

※2017年。充実のレギュラーメニュー。

 

まさに「柳橋中央卸売市場」が名前の由来らしい、
Yマーケットさんのバリエーションの豊富さは一度実際に見に来て頂きたい!
このときは朝の開店直後だったのにどんどん来店があり、
あっという間に席が埋まっていきました。
では暖かくなってからはどうだったのでしょうか…?

 

※2018年。ムーディー!

 

※2018年

厨房側。
はい。この夜もほぼ満席状態。
週末は予約必至でしょうね!

※2018年。白組。小麦を使っているがムクムクしておらず雑味のないクリアでフルーティなアメリカンウィートエール。

※2018年。肝臓破りの赤。8.5%あるとは思えないほどスムースでハニートラップなインペリアルレッドエール。

※2018年。ナハトムジーク。Facebook上のビールコミュニティ、「ビールで乾杯!」が手がけた限定企画ビール。

ドイツのビール純粋令500年を祝って2016年に作られた、
「ヴァイツェンドッペルボック」という濃いスタイルの企画ビールですが、
最初はスムーズで飲みやすい、
しかし後からクリーミーボディの厚みを徐々に感じる何とも魅惑的な味わい。
ダメ人間製造機ですね、これは。

※2018年。エキセントリックパレード。写真はこの直前に訪問していたヤシオリさんにて撮影したもの。

また、以前取り上げた「むぎコメぶどう ヤシオリ」さんの2周年ビール、
「エキセントリックパレード」もつながっていました。
カレー好きな店主綾さんらしい、
コリアンダー、パプリカパウダー、カルダモンホール、オールスパイス、生姜など
好みのスパイスを自ら粉砕したくさん使ったという、
まさに飲むカレーのような面白いビールでした!
こういった特別なビールが飲めるのも直営店ならでは!

※2018年。ビールメニューも豊富。

Yマーケットブルーイングキッチンさんの素晴らしいところは、
上のメニューを見て伝わる通り料理にも力を入れている点で、
折しもBeer×Spiceというスパイシー料理のペアリングフェアを行っていました。

「モロッコ風つくね」
「アジアン牛角煮 ルンダン」
「インドネシア風あげ春巻き」

など(ビール的な意味でも)興味をそそられまくっちゃうラインナップ!
攻めてます。笑
なかなか関東でもレギュラー以外にここまで多様なメニューをキャンペーンで作っている店舗はない!

 

内容が盛りだくさんになってしまいましたが、名古屋大阪にお出かけするなら、
もしくは他県で飲んでファンになり、
実際に直営店に訪問されるなら参考にして頂ければ幸いです!

※記事の特性上情報は最新ではない可能性があるのでご了承ください。

BEER BELLY 八幡様、スタッフの皆様

MARCA スタッフの皆様

Y.MARKET 増岡様、伊藤様、スタッフの皆様

ご協力いただいた皆様に感謝致します。

 

BEER BELLY
【住所】大阪府大阪市西区土佐堀1-1-31
【TEL】06-6441-0717

MARCA -Cafe&Beer Factory-
【住所】大阪市西区北堀江3-7-28 1F
【TEL】06-6710-9487

Y.MARKET BREWING KITCHEN
【住所】愛知県名古屋市中村区名駅4-17-6
【TEL】052-533-5151

BEER BELLYMarcaY.MARKETビアライゼビールツアー名古屋大阪

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

(一社)日本ビアジャーナリスト協会 発信メディア一覧

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この記事を書いたひと

1 Dozen(わんだーす)

ビアジャーナリスト/ビアジャッジ/ミュージックコーディネーター

一本のビールとの出会いから人生が狂い、世界中のビールを飲み比べるようになる。
ビール嫌いを克服できた自分と同じように、
ビールが苦手な人をこの世界から救うために活動を決意。
麦とホップと酵母と音楽と狂気を武器に独自の視点で執筆することを誓う。

■JGBA参加ビアジャッジ、びあけん2級所持。ビールセミナー開催、ビールメーカー官能チェック案件経験あり
■調理師免許所持
■年間レビュー400銘柄以上継続
海外生活、旅行経験から国内クラフトビールだけでなく世界のビール事情にも知識あり
様々な音楽、世界の料理にも広く触れており、
過去には飲食店へのBGMプレイリスト提供やビールのペアリングイベントも実施
知識を活かしビールと音楽や料理をペアリングするシリーズをjbja公式X(旧twitter)などにて定期連載中

ストップ!20歳未満者の飲酒・飲酒運転。お酒は楽しく適量で。
妊娠中・授乳期の飲酒はやめましょう。