ビールに憧れる人たちへ「ジューシーな苦味」という新たな提案 【ビアチェッロ 2018年4月24日(火)発売】
2018年3月23日、ジャパンプレミアムブリュー株式会社から新商品「ビアチェッロ」が発表された。約1カ月前にマスターブリュワーである新井健司氏より「4月に動く」と聞いていたが、ついにそれが明らかになった。予想では、前回のフレーバーホップの新作ではないか? と思っていたが、全く違うものであった。「とりあえずビール」を豊富なビアスタイルから選択できるような日常をつくりたいという新井氏。今作にどのような想いを込めているのだろうか。
構想2年。ビールに苦手意識をもつ人への新たな苦味を提案
「まず、はじめにお伝えしておきたいのは、4月に改正された酒税法に合わせた商品ではありません。元々、『Innovative Brewer』の目的である既存のビール概念を壊した新しい価値の提案のなかで、今ビールを飲んでいない方も『飲みたいな』と思っていただける商品をつくりたいという思いがありました。今作は2016年から構想してきました」と、酒税法の改正で注目度も高くなり、「ビール」と名乗れるタイミングになったのは、「良かった」というがそれは偶然という。
コンセプトは「ジューシーな苦味の新しいビール」だ。
「ビールが飲まれなくなったり、他のアルコール商品に移ったり、理由は様々ありますが、ビール総需要は下がり続けています。そのなかで飲めない人でも『飲みたい』という憧れの気持ちがあると聞くことがあります。大きな理由の1つとして、『苦い』というイメージをもっています。そこで『苦くないビールをつくったら飲みますか?』と聞くと、『ビールは苦いもの』と返ってきます。これまでも各社、ベルジャンホワイトのように苦味を下げるもの、ビアカクテルのように苦味を隠すものなど、様々なアプローチを試みていますが、大きな成果は得られていません」。
そこで苦味の量を調節するのではなく、「苦味の質を変える」ことに着目し、RTD(※1)を飲んでいるが、ビールを飲んでみたいな、というビールへの憧れをもっている人をターゲットにしている。
※1 「Ready to Drink」の略。栓を開けて飲める低アルコール飲料を指す。
苦味は果皮。香りはホップから
「今回は数種類の果皮で一番相性が良く、イメージが付きやすいオレンジとグレープフルーツの2種類を採用しました」と、試作はゆずをはじめ数種類の果物などからおこなった。
苦味の新提案ということで、醸造方法も特徴的だ。「苦味と香りを各々、別の素材を用いる考え方でつくっています。苦味は果皮からなのですが、それだけだと果皮の香りが飛んでしまいます。その香りの部分を補うのがホップです。ビールなので、ビタリングでホップは使っていますが、必要最低限にしています。香り付けとして独自のドライホッピングを採用し、ネルソンソーヴィン、モザイク、カスケードの3種類のホップを使っています」。
「ビアチェッロ」には果実は入っていない。入れると甘くなり過ぎてしまい、既存のフルーツビールのようになってしまう。これも、フルーツビールと言う提案でなく、あくまで苦味の質を変えることへのこだわりだ。
若い世代にアピールするスタイリッシュなデザイン
このビールの特徴的な点は缶デザインにもある。一見、ビールとわからない。どんな思いがあるのだろか。
「通常、ビールの苦味は緑色や濃い青色で表されることが多いですが、『ジューシーな苦味』という新しい苦味であることを示すために、赤色をベースとしました。その上で、斜めに黒色のストライプを入れて、よりスタイリッシュに。そして、印象的に『BC』の文字を中央に配置することで、新しいビールカテゴリーであることを強く打ち出したデザインにしました」。
若い世代にはビールのラベルデザインを格好悪いとイメージしている人もいるといい、そうした人たちにも手に取ってもらいやすいスタイリッシュなデザインにしている。
ネーミングは、イタリアの伝統的なお酒「リモンチェッロ(※2)」から着想を得たという。「ジューシーな苦味と言う新しい価値を持つビール」、と考えた時に、果物の果皮を浸漬させる概念にたどり着きました。そこからの連想で、元々、果物の果皮を高アルコールに浸漬させて造られる『リモンチェッロ』の『チェッロ』に『ビール』を組み合わせた造語として、商品名『ビアチェッロ』を誕生させました」。
※2 レモンピールをハイアルコールのお酒に浸けて、苦味や香りを抽出させたお酒。
おススメの飲み方は「冷えた温度(6~8℃)でグラスに注いで飲むのが良いですね」と普段のイメージで飲んでもらえるように設計している。「もちろん、意図的にもう少し高い温度でアロマを楽しんでもらってもOKです」とビール好きには自由に試してほしいと加える。
新たなカテゴリーを提案していく
「『Innovative Brewer』としては、前作の2商品Innovative Brewer THAT’S HOPでは、『フレーバーホップビールカテゴリー』という新しいカテゴリーを創るつもりで提案していますし、『ビアッチェロ』もこれまでとは別の『ビアチェッロ』カテゴリーとして提案していきます。次々、新しいカテゴリーを出していくというのがブランドコンセプトなので1つのカテゴリーから様々な種類を出すよりは、違うカテゴリーの新しいビールを提案していきたいです」。
Innovativeと名乗っている通り、これからも今までにない価値を見出していくという。そのポテンシャルの高さを強く信じているからこそ、現在のビールの立ち位置に対して、新井氏は「ビールをなめるな」という想いをもっていると言い切る。
発売は4月24日(火)より。明日、20日(金)から24日(火)までの期間中、代官山の飲食店「SIGN ALLDAY」において、その新たな味わいを発売に先駆けて楽しむことのできる期間限定店舗「Bitter Innovation~ビアチェッロ×SIGN ALLDAY~」というプロモーションが行われる。少しでも早く体験したい人は参加してみるといい。
「ジューシーな苦味」という新たな提案。どんなビールなのか楽しみに待ちたいと思う。
◆Innovative Brewer ビアチェッロ 商品概要
1.品目:ビール
2.原材料:麦芽、ホップ、グレープフルーツピール、オレンジピール
3.アルコール分:5.5%
4.中味特徴:ホップとピールを浸漬させた新しいビアジャンル。ホップに加えてグレープフルーツとオレンジのピール(皮)を浸漬させることで、ビールらしい麦の味わいに加えジューシービターが楽しめる新しいビアジャンルが誕生。気分を揚げたい時にピッタリな爽快な香りと味わいを楽しめる。
5.発売日:2018年4月24日(火)
6.パッケージ・価格:①350ML缶 288円(参考小売価格 ※消費税込)②樽生商品
7.販売方法:
①-1以下のエリアのファミリーマート・サークルK・サンクスで販売(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県・長野県・三重県・愛知県・岐阜県・滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・和歌山県・兵庫県)※一部店舗では取り扱いのない場合あり
①-2以下の小売チェーンの首都圏エリア一部店舗にて販売 クイーンズ伊勢丹(一部店舗)、ヤオコー(八百幸成城店)
②(株)サッポロライオン一部店舗にて販売 ※店舗詳細はブランドサイトに掲載します。
8.タイアッププロモーション情報:http://www.sapporoholdings.jp/news_group/release/0020180410/index.html
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