古くて新しい醸造所から
西フランダースはレーニングにあるヴァンデヴァレというブルワリー。従業員醸造スタッフはクリス・ヴァンデヴァレ氏のみという小ささです。郷土史や醸造史を研究していたヴァンデヴァレ氏はゲントのビール専門学校でビールを学んだという経歴の持ち主です。知識に裏打ちされた味わいは確かで、2017年にはアウドブラインがベルジャンビアアワードで金メダルを獲得しています。そこのビールが昨年末、海外初輸出されました。どこかというとここ、日本です。
輸入元の株式会社SNOWYさんによると、ここは金メダルをとったというのに生産量も人員も増やすつもりがないとのことです。美味しいのに供給不足が予想されます。いやらしい言い方をすれば見つけたら飲まないと次の出逢いがないかもしれない「レアなビール」なのです。
でも、正直なところ「珍しいから」を理由に飲んでほしくはありません。とりあえずレアだから飲む、ではなく飲みたいから飲むという判断の一助となるように銘柄ごとの感想を書いてみようと思います。
ベルギーで古くから飲まれてきたフレミッシュセゾンビールを原型としてホールホップを3種類使ったもの。トリプルのようなすっきりとした飲み口。爽やかな苦味を飲み込むときに感じるため、ボディに厚みを感じる。ただ、力強い味わいの原動力である酵母は勢いがとても強く、2本飲んだものの2本とも勢いよく吹き出した。栓を抜くときには覚悟を決めてほしい。 Reninge Bitter Blond à Lambiek
レーニング・ビターブロンドにアウトベールセルのランビックをブレンドし、9ヶ月間瓶内発酵させた、まさにセゾンとランビックのいいとこどりビールです。
という説明だったのでこれが一番期待していたのだが、期待を上回る味だった。熟成したランビックのような柔らかく穏やかな、それでいてしっかりと主張のある酸味がとても品良く、しかもセゾンの苦味とのバランスも最高。 Reninge Oud Bruin
スタイルはフレミッシュレッドエール。チョコレートモルト由来の軽やかな香ばしさとあとからゆっくりと口の中に広がる酸味の上を駆け抜けるホップの爽やかさ。ビールの良さがすべて詰まっているといってもいい。冷たいうちは酸味が強く感じるが、温度が上がってくると角が取れた丸みのある酸味に変化していく。冷たくてもぬるくても美味しい。 Reninge Krieken Rood
アウトブラインにクリークを漬け込んだもの。しかも、輸入物ではなく地元のサクランボにこだわっている。半世紀以上前に途絶えた地元のビールを現代風に改良を加えたうえで再現しようとする真摯な姿勢は味わいから感じ取ることができる。フレッシュなサクランボの香りは口当たりもよく、自然由来のものだけが持つ穏やかな滋味が口の中いっぱいに広がる。
■購入方法
「リスト希望」とご自身のメールアドレスを明記のうえ、下記の方法にてご連絡ください。
折り返し最新在庫リストがメールで送られます。個人の方の場合は発注後に銀行振り込みにて先払いとなります。
メール lembeek117@gmail.com
FAX 052-734-8558
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なお、首都圏の方は在庫がわずかですが、カフェ.メゾンドケー.さんにて専用グラスで飲むこともできるようです。開店時間などはブログやフェイスブックでご確認ください。
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ブログ 有機野菜と戯れ。
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