ビール好きな皆様なら楽しみにしていた方も多かったと思われます、さいたま新都心で行われた　けやきひろば秋のビール祭り。
今回、ビールレッスン付き「よくばり予約席」が新発売となりました。
開催期間中4回開催された　よくばり予約席。9/13（金）18:30からの会に参加してきました。

参加して感じたことは、
“ビールの知識を得ながら６種類も飲み比べができて、席も２時間確保できているなんて、１粒で二度以上美味しいではないか！”ということです。

【ビールレッスン付き「よくばり予約席」とは？】

6種類のビールテイスティングとペアリングが楽しめ、
パスポートチケット1,000円分&公式ガイドブックまでついた、「よくばり」な予約席です。
詳細:各回36席限定。ビールレッスン（6種類のビール飲み比べとペアリング体験。1,000円相当:1時間）、2時間フリータイム、ビール祭り公式ガイドブック（定価300円）、ビール祭りで使えるパスポートチケット1.000円分（500円×2枚）付き
①9/12(木)18:30〜21:30
②9/13(金)15:00〜18:00
③9/13(金)18:30〜21:30
④9/14(土)15:00〜18:00
①③ホップよくばり予約席
ホップのひみつを知りたいアナタにおススメ。ホップの違いを飲み比べる
②④ビアスタイルよくばり予約席
人気ブルワリーの味6種をあじわいながらビアスタイルが学べる
(けやきひろば秋のビール祭り案内チラシより)

【開始15分前から受付開始！】

5〜6人の方が受付開始を待っていて、受付を済ませると前の方から席が埋まっていきました。中には既にビールを片手に持っている方も！
皆さんの意欲の高さと楽しみにしているのが伺えます。

参加者には、セミナーのレジュメ他、けやきひろばビール祭りの公式ガイドブック、イノベーションブリュワーから発売されている「SORACHI1984」のストーリーブック、飲み比べ&ペアリングシート等が配られました。

席の前には、テイスティンググラスが置かれており、配られたものを見ながらどんなビールが飲めて、ペアリングが何になるのかワクワクしながら開始を待ちました。

参加者に配られたもの一式。
Innovative Brewerのグラスはお土産として配られました。

【セミナー開始！】

新井健司氏（写真提供：サッポロビール株式会社）

セミナーには、Innovative Brewerブランド　ブリューイングデザイナーの新井健司氏（以下、新井氏）が登壇され、ホップとは何か、ホップの種類などの説明のあと、実際ホップに触れてみることに。

そこに登場したのは、ソラチエースの毬花。ホップそのものの香りを楽しんだり、半分に割ってルプリンの匂いを嗅いだりと思い思いに楽しみました。

他にも8種類のホップパウダーが用意され、香りの違いも体験することに。
「こっちは爽やかな香りだ！」、「ホップごとで全然香りが違う〜」
種類ごとに香りの違いを感じた皆さんの感想が飛び交いました。

ソラチエースの毬花（写真提供：サッポロビール株式会社）

ホップパウダー。８種類嗅ぎ分けるのはなかなかないチャンス。

【いよいよ、ホップとビールの関係を体感！】

ここからビールの飲み比べの始まりです！
今回は六種類のビールが用意され、全てホップが違うビールを飲み比べます。

ラインナップ（ホップの種類:商品名）
左から、
①ザーツ:スカイピルス
②ソラチエース:SORACHI1984
③アマリロ:SORACHI1984 ANOTHER STORY AMARILLO
④モザイク:SORACHI1984 Session
⑤カスケード:YEBISUプレミアムエール
⑥フラノブラン:飛躍のホップ フラノブラン

テイスティング中（写真提供：サッポロビール株式会社）

⑥以外は、5〜6人のテーブルに、350mL缶２缶ずつ配られました。
⑥の飛躍のホップ フラノブランは一般発売前だったこともあり、皆さんの興味が集まっていました。
「これからペアリングもしますので、飲み干さないようにしてくださいね」とのアナウンスもありました。
「そうだ、ペアリングもあるね。ビール残しておかなきゃ」とビールの残りを気にしつつ、思い思いの感想を述べ合いながらビールを楽しみました。

【日本生まれで世界を驚かせた伝説のホップ「ソラチエース」】

ここで飲み比べに中では②SORACHI1984で使われているホップ「ソラチエース」の説明が新井氏よりありました。

「ソラチエース」は、北海道空知郡にあるサッポロビール原料センターで1984年9月5日に品種登録されました。しかしながら独特の強い香りは、当時の日本のビール事情には合いませんでした。
しかしそこで廃棄される事なく、ソラチエースはアメリカのオレゴン州立大学に持ち込まれます。8年後、ワシントン州ヤキマ地方でホップ農場を営むダレンガメシュ氏はソラチエースを高く評価し、各地のブルワリーに紹介してゆきます。それが「完成度が１ランク上がる」、「違い」を作るホップとして評判となりました。
新井氏はサッポロビール入社後酵母の研究からスタートし、工場での醸造担当など経験。2013〜2014年に醸造家の勉強のためにドイツに留学していました。その時、周りの醸造家から言われたのは、サッポロビールの「ソラチエース」はすごいホップだなあという言葉。
その時新井氏は「ソラチエース」のことを知らなかったそうです。海外ではメジャーだけど、日本では全く無名の存在。多くの日本人にソラチエースを伝え、気軽に飲めるような状況を作らなくてはならない」と心に決めたそうです。
詳しくはソラチエースの歩んできた軌跡が、ストーリームービーとして見ることができます、とのこと。
（冊子THE STORY SORACHII 1984 より抜粋）
ストーリームービーのQRコードとURL

【体験！ペアリングトライアル】

ペアリングのプレゼンターには、一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会副代表の野田幾子氏が登壇されました。

野田幾子氏

この日のペアリングフードは、チーズ。
那須高原今牧場（栃木県那須塩原市）で作られたタイプの異なる３種類のナチュラルチーズが用意されました。

ペアリングのチーズ三種。左より　なすの、ゆきやなぎ、りんどう
（写真提供：サッポロビール株式会社）

◯チーズの特徴 ◎注目ポイント

ゆきやなぎ
◯原料の乳に乳酸機や酵素を加えて凝固させ、水を切ってできあがり
◯熟成させない
◯爽やかな酸味とほのかな甘みが特徴
◎ホップの香りを最大限に生かす

なすの
◯山羊の乳を使った「シェーブルチーズ」の牛乳版（クセが弱い）
◯乾燥熟成の前に急激な水分蒸発を防ぐため木炭粉をまぶす
◎少々強めの酸味とビールの甘みとの組み合わせ

りんどう
◯チーズの表面の菌で熟成させてつくるチーズ
◯表面を塩水で洗いつつアオカビなどをそぎ落とし、40日間熟成
◯熟成感があり個性強め
◎熟成香とホップ香との組み合わせ
◎まろやかな塩味とビールの甘味

ビール６種、チーズ３種のペアリング。全く種類の異なる３種のチーズをいただきながら、口の中での味の変化や鼻から抜ける香りなど五感を働かせて飲み比べました。
「この組み合わせ、いいな」、「SORACHI1984は何にでも合う」、「こっちのビールと合うと思ったんだけどな」様々な感想が聞かれ、参加者を代表して数名の方が感想を全体に発表し、意見のシェアをしました。

あっという間に一時間が経ち、「よくばりホップセミナー」は終了となりました。
最後に、「このセミナーを受講された皆様はすでにホップマスターです！今後は“どんなホップがつかわれているんだろう？”という視点でビールを選んでください」という新井氏の言葉で締めくくられました。

【セミナーのあとは、フリータイムでビールを満喫】

この後はセミナーで着席していた席を２時間フリータイムで使える時間となりました。
けやきひろば秋のビール祭りでは、「よくばり予約席」の他にも席をあらかじめ予約して確保できる「予約席」（有料）も販売されていました。予約席以外には無料のスタンディングテーブルもあり、予約なしでも楽しむことができました。

私が同席させてもらったお席には二組のご夫婦が。いずれも埼玉県内からお越しで、SORACHI1984の美味しさにハマった旦那さんと奥様、ビール好きでけやきひろばのビール祭りを毎回楽しみにしているご夫婦でした。テイスティング用のビールが残っていたのでみんなで飲み干し、会場内のビールもシェアして味わいました。会話の中心には美味しいビール。ビール愛について語り合ったり、情報交換をしたり。

また、各テーブルを新井氏はじめInnovative Brewerのスタッフ、野田氏がまわり、直接質問をしたり話したりすることができました。

早くも2020けやきひろば春のビール祭りの開催が決定したそうです。今度はどのようなビールレッスン付き「よくばり予約席」が登場するのかがとても楽しみですね！

【開催概要】
第22回　けやきひろば秋のビール祭りinさいたまスーパーアリーナ
2019年９月12日から9月16日（月・祝）
12日：16:00〜21:30、13〜15日：11:00〜21:30、16日：11:00〜19：00

Innovative Brewer SORACHI1984 HP
https://www.sapporobeer.jp/innovativebrewer/SORACHI1984/