美味しい缶ビールの選び方と賞味期限
今回は、スーパーやコンビニなどで豊富に置いてある四大メーカーのラガーを念頭にお話します。
自宅に大勢の人を呼ぶ機会があると、酒屋さんに缶ビールをケースでお願いすることがあります。余ったビールは有り難くいただくのですが、そこで前々から感じていた違和感のようなものが、先日は「これは気のせいではない」と決定的になりました。
明らかに気が抜けていて、マズイ。
基本的に国産ビールと国産発泡酒の賞味期限は9カ月とされています。今回飲んだものも賞味期限にはまったく問題ありません。生産時期からは約一ヶ月経っていました。
賞味期限の刻印を眺めながら、以前受けたビアテイスター講義の講師を務めていらした、田村功先生の「私的美味ビールの選び方」(タイトルは私が勝手に命名)を思い出しました。
話はものすごく簡単です。「製造年月日に近いビールを選ぶ」とこれだけ。コンビニやスーパーで缶の底を見て、一週間以内だったら「ラッキー!」とばかりに銘柄はかまわず即買い。二週間経っていたら好きな銘柄を選ぶ。三週間以上経っていたらもう買わない、と、ホントに本気でこれだけ。
ビールは振動と温度に敏感なので、「ビールには旅をさせるな」という諺がありますが(?)、一週間以内に冷蔵庫に入っているということは温度管理がきちんとされていたということなのでしょう。賞味期限内に「冷蔵庫に保管されている」のであれば味わいが長持ちするのだと思いますが、もしかしたら私が飲んだビールは温度の高い場所におかれていたものなのかもしれません。
ちなみに田村先生が新幹線などで移動の際にビールを買ったら、必ず紙コップを付けてもらうそう。というのも、もともと缶ビールはグラスへ注いで飲む用に作られているので、缶に入っている段階では炭酸値が高くなっています。缶から直接飲むと炭酸がキツく感じるのはそのためです。
誰もが簡単に実践できる美味しいビールの選び方、どうぞ実践してみてください。■
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