【JBJAChannel】話題の999Headsの限定ビールAntarcticiteを飲んでみた
今日公開のJBJAChannelは、話題のプロジェクト999Headsの限定ビール
Antarcticite(アンタークチサイト)を飲んでみるという動画になります
このプロジェクトの詳細については、以下の過去記事をご覧ください
https://www.jbja.jp/archives/34821
目次
Antarcticiteへの期待
さて、999Headsの会員登録をしてから、お目当ての「技術の全てを尽くした」というビール、Antarcticite(アンタークチサイト)を注文しました。届くまでの期待感と、届いてからの期待感で気持ちがふくらんでいきました。
3本で5000円という高額ビール
さて、今回の999Headsのプロジェクトは「ビールを高い価格で販売する」ということが大きな特徴です。
ですが、よくよく考えてみると、クール便の送料込みです。それを差し引いても、通常のビールの二倍程度の価格設定になるんですね。もちろん、倍の値段というのはとても大きなことですが
でも、輸入ビールなどを扱っている酒販店で、1本が2500円というものも、そんなに珍しいことではありません。ビアバーでも1杯1500円ぐらいというのも(そう頻繁に何杯も飲めるものではありませんが)アリだと思える価格帯です。好きなら、それが飲みたければ、ビールの好きな皆さんは買うのではないでしょうか。
つまり、よくある価格帯で、驚くほどは高くない、ということです。でもそれは、値段に見合うものなのか。それが問題です。
いつ飲むべきか問題
素晴らしいビールがやってきた!と色めき立ったのはいいのですが、いったい、こんなに高価で貴重で、絶対においしいに違いないビールを、いつ飲んだらいいのでしょう。
「届いてすぐに飲みました!」
というツワモノの皆さまが、いち早くSNSでビールの画像と飲んだ感想を上げているのが、ちらほらと見受けられました。
「届いてすぐだとビールが落ち着かないから、せめて1日ぐらい冷蔵庫で休ませて置きたい」というのが、ビール好きとしての本音だと思いますが。
そして、ピルスナーなので、そんなに日持ちというか熟成させるようなスタイルのビールでもありません。きっと、早めに飲むのが得策なのです。
私は家族の記念日に1本、そしてこの試飲の動画撮影で1本というように順調に消費しております。あと1本についてはとても悩んでいますが、今のところ手つかずで置いてあります。でも賞味期限として7月1日と記されているので、その前には飲んでしまうことでしょう。
味わいについて
Antarcticiteのレビューは、999Headsのサイトの掲示板で見ることができます。沢山の書き込みがありますし、そのほかにも#999Headsなどのハッシュタグで検索することで、多くのファンの方の感想を知ることができます。
アロマホップの香りがとても特徴的で、「白ブドウのような香り」というレビューが目立ちました。みなさん、そんなに白ブドウを感じているのでしょうか。
私は飲み比べとして、マスカットの香りが間違いなくするであろうスパークリング白ワインを飲んで、「いかにも白ブドウ」という香りと共に楽しむことにしました。スパークリングワインは、コンビニで買った気さくな価格帯のものなので、ベタッとした甘さがまるで清涼飲料水のような、でもマスカットの香りが文句なしにプンプンするものでした。
それに対してのAntarcticiteは、といいますと、ネルソンソーヴィンの特色ある香りと、シムコーの柑橘の香りが立ってきます。それに幼いころによく食べていたドライフルーツのアプリコットの懐かしい重く甘い香りをわずかに感じました。
レビューをあちこちでチェックしてもアプリコットを上げる人はいませんでしたが、ほのかに果実感のある香りが感じられた時、自分の古い記憶とリンクするような気分になったのではないかと思いました。
やはり、白ブドウがあからさまなものと比べてみると、たった今嗅いだばかりの白ブドウの匂いが、Antarcticiteからもほんのり浮かび上がることが理解できます。香りのどの部分をもって白ブドウと言っているのかが判ったので、多くのレビュアーの気持ちに共感できました。
元祖ピルスナーと対決させてみる
ピルスナーは、まさにビールの王道です。その王道に挑んだ今回のAntarcticiteは、世界のトップと一緒に並んだ時、いったいどんな顔を見せるのでしょうか。
そこでご用意したのが、ピルスナーウルケル。言わずとしれた、ピルスナー界の王様、いや皇帝と言っても過言ではありません。(賛否両論あるでしょうか。無いですよね)
最近、コンビニで缶で販売されています。私もありがたくその恩恵にあずかり、新鮮でおいしいピルスナーウルケルをすぐに入手することができました。そして、今回、Antarcticiteと並べて飲んでみたのですが、
うまい、うますぎる・・・
風がささやいていたかどうかは分かりませんが、本当にため息とともに「おいしい・・・」と唸るしかありません。
軽すぎない、でも決して重くなることがない絶妙なボディに、雑味の無いクリアな苦み。かすかなダイアセチルがもたらす何ともいえないコクと香り。完璧です。
飲み比べなので、横に澄まして鎮座するAntarcticiteを、すぐにゴクリと飲んでみました。
ふわりと香るアロマ。これはウルケルにない華やかさ。そして、奥行きのある甘味に酸味・苦みは、ウルケルやほかの大手のピルスナーの良さでは表すことのできない、立体感があります。
比べてみると分かるのですが、ピルスナーウルケルが歴史ある帝国の皇帝なら、Antarcticiteは新興国の美しき女王です。
ビールそのものというより、それを飲むひとときが貴重と感じる
立体感のあるアロマと、雑味が無いこと、ほどよいボディ感。弱めだけど、きちんと感じられる切れのある苦みは、喉を通ったあとにスーッと消えていく感じです。
「いつまでも飲み続けていたい」という叶わぬ願いをよそに、するすると口に入れて喉に通っていくことが、こんなにも心地よいビール。それは本当に至福の体験でした。
「飲む宝石」というコンセプトで作られたビールですが、本当に貴重で尊い時間を体感できます。
コスパという言葉とは別次元ということで
私は、このビールに3本5000円という価格がついたことに、まったく異議はありません。どちらかというと、もう少し時間をおくことが許されるなら、2か月ぐらいしたら(夏のボーナスで・・・出るの分かりませんが)もう一度購入したいと望むほどです。999Headsのルールからいうと、もう買えないのは分かっておりますが。(1人1回までのです)
もちろん、安い!とは思いません。でも、手の届かないものではありませんし、希望して買わせてもらいたいと思えるほどのビールだということは、はっきりと言えます。
コストパフォーマンスという言葉が「コスパがいい」なんて言い方でもてはやされる昨今ですが、これはまったく別次元のお話になりますね。
石好きとして、鉱物としてのAntarcticiteにも言及しておきましょう
アンタークチサイトは南極石とも呼ばれています。前出のプロジェクトの告知記事にも少し紹介を入れています。
25℃が融点で、常温下では解けてしまいます。冷やせば結晶化して固まります。
ハロゲン元素と呼ばれる元素が、金属元素と結びつくハロゲン化鉱物という種類に分類されます。CaCl:6H2Oというのがアンタークチサイトの成分になります。
塩化ナトリウムも含まれるので、鉱物としては岩塩なども入りますね。手持ちの鉱物コレクションにハロゲン化鉱物を探したところ、カリフォルニア産の透明な岩塩と中国産のフローライト(蛍石)がありました。鉱物標本も少しありますが、好みのタイプしか買わないので、意外と持っていないものですね。
南極大陸産のアンタークチサイトは、学術研究などの目的がないと持ち出すことは不可能です。なので、今、天然のアンタークチサイトとして出回っているのは、主にアメリカ産のものになると思われます。とてもデリケートな鉱物なので、試薬ビンのような小さなボトルに液体の状態で入れられて流通しています。
ですが、アンタークチサイトは材料さえ揃えれば、自作することができます。
今回、食品添加物として販売されていた二水和物の塩化カルシウムと、薬局で売られている精製水を使用して、アンタークチサイト作ってみました。
二水和物なので純度はそんなに高くありません。およそ半々の分量で生成可能ということだったので、72%というどこかのサイトの記述を信じて量を調整し、混ぜてみました。
水と塩化カルシウムを混ぜると熱を発します。なかなか熱くなるので、もしお子さんと実験的に楽しむときはご注意ください。
さて、ガラスのビンに入れて冷蔵庫で冷やして固めます。
手作りアンタークチサイトは白っぽい、色のない結晶になります。とげとげとした「いかにも結晶」という形状のものや、ざらりとしたゲル状のような塊になるものと、同じ水溶液で固めたものなのに差が出てくるのも、なかなか楽しいものでしたよ。
これらのボトルを鑑賞しながら、ビールのAntarcticiteを飲む、というのも知的な楽しみ方ではないでしょうか。
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※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。