「最初に飲んだビールは苦かった?」若者の声に寄り添って醸された『はじめてのビール』
成人してはじめて飲んだビールの味を覚えていますか?
また、それは「誰と」「どこで」飲みましたか?
「二十歳になるお子さんと、お父さんお母さんがカンパイ。子どもが美味しそうにビールを飲んでいる顔を見ながら、親がほほ笑む空間。」
そんな家族の風景を、ビールに落とし込んだのが『はじめてのビール』です。
ビールスタンド重富の店主・重富寛さんと、3つの醸造所が協力してつくり上げたそのビールは、『苦み』へのアプローチに新しい試みと、若い世代への想いが込められていました。
「親子が一緒に飲むビールは、親の好みではなく、子どもに寄り添ったビールにしたい。」
重富さん曰く「親子で最初に食べるカレーは、カレーの王子様なんです。(笑)」
『はじめてのビール』とは
今回のビールが生まれるきっかけは、「はじめて飲んだビールが苦い」という、若者の声だったそうです。
「何年か後には、ビールが大好きになる方も多いのだけど、その何年間がもったいない!」
「ビールはコミュニケーションツールだから、若い世代にもぜひ活用して欲しい。」
そう考えた重富さんは、はじめて(クラフト)ビールを飲む人に向けた、苦みに抵抗を感じず満足してもらえる一杯を模索し始めました。
協力してくれたのは、埼玉・京都・広島にある旧知のブルワリー。
ビールの注ぎ手として知られる重富さんにとって、はじめてとなるクラフトビールの醸造です。
THE昭和男・重富にとっての20歳
今年3回目の成人式?を迎える重富さんに、成人した当時の思い出を伺いました。
大学の正月休みに帰省した時、普段なにも話さない父が、黙ってビール瓶1本とグラスを持ってきました。
何も言わずグラスに注ぎ、何も言わずに2人でビールを飲み干したのが記憶に残っています。それまで家業(酒屋)を継ぐ気はなかったのですが(教員志望だった)、酒屋を継ぐ決断をした後でした。
おそらく、父にとって精一杯のよろこびの表現だったのでしょう。
重富がビールはコミュニケーションツールだと感じるスタートだったのかもしれません。
出来上がった3種類のビール
重富さんの長いキャリアの中で、知識・言葉としては知っていたビール醸造。
今回、本格的に醸造工程を体感することで、その温度、香り、手触り、味わい、食感(モルト粕等)、時間の経過など様々な気づきがあったそうです。
秩父ビールで仕込まれた『熊之縁』は、「お祝いの鏡割り」をイメージして、日本酒造りに使われる米と米麹をマッシング中に加えました。
お米は溶けやすいように「ポン菓子」にして投入された意欲作。日本食にも合わせやすいビールで、ジャパン・グレーとビア・アワーズ2022で銅賞にも選ばれています。
ウッドミルブルワリー京都の『ハレノヒエール』は、度数もIBUもギリギリまで下げる調整を行い、アルコール3.5%、IBU10に仕上がりました。
京都府与謝野町で収穫された生ホップを使用して香りをひきだし、はっさくがアクセントになっています。
福山ブルーイングカレッジ『初めてのクラフトビール』は、他の2本より苦みを出しながらも、モルトの甘味が味わえるビールです。
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3本をセットにして成人の日までに届ける企画は、話題を呼び完売となりましたが、終売となった福山ブルーイングカレッジを除く2社のビールをセットにした『おかわり第2便』が販売中となっています。(2022.3/1現在)
ビール伝道師より、新成人・若い世代に向けて
新成人おめでとうございます。また昨年の新成人の皆様もおめでとうございます。
2年続けて成人式が中止・延期の方も多いと思います。残念に思われている事でしょう。
それと同じくらい、もしかするとそれ以上に残念に感じているのが、お父さん・お母さんではないでしょうか。
20歳は子育てにおいて本当に『節目』。その節目を境に許されるのが「お酒」です。
「ありがとう」という言葉を直接伝えるのは、恥ずかしいし、言われる親も恥ずかしかったりします。
そんな時は、黙ってでも良いので、ビールでカンパイしましょう。
カンパイは無言でも、「ありがとう」「よろしく」そんな思いを伝えてくれます。
ビールスタンド重富オンラインショップ https://beerchannel.thebase.in/
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