8種のビールで試飲!最愛の妻に、最高に美味いシャンディガフを送りたい!
こんにちは。
愛妻家ビアジャーナリストの南原です。
私がどのくらい愛妻家かというと、もし妻から「私とビール、どっちを愛しているの?」と質問されたら、聞こえないふりをして別の話題にすり替えるほどの愛妻家です。
そんなことは置いておいて、私の妻はお酒が強くありません。
しかし、ビールの味は好きなようです。
ゆっくりお酒を楽しむにはABV3%以下が目安になるようで、自宅ではシャンディガフにしてビールを楽しんでいます。
シャンディガフとは、ビールをジンジャーエールで割る代表的なビアカクテルです。
ABV5%のビールも、ジンジャーエールと1:1で割ればABV2.5%になるので、妻にとっても飲みやすいお酒になるのです。
妻はビアスタイルにはこだわらず、苦い、甘い、酸っぱい、フルーティー、コクがある等、飲んだ感想でそのビールの得意不得意を判断します。
妻のグラスにビールを注ぐと、1~2口飲んで味をチェックし、残りはシャンディガフで楽しみます。
「今日のビールはそのまま飲んだ方が美味しかったな。」
シャンディガフを飲み、つぶやいた妻を見て私は思いました。
最愛の妻に、最高に美味いシャンディガフをプレゼントしよう!
この記事は、以下のような方にオススメです。
・パートナーと一緒に同じ1本のビールを楽しみたい!
・単純にシャンディガフが好き!
・シャンディガフに合うビールってどんなビール?
生姜に合うビアスタイル6種+変わり種2種で試飲!
意気込んではみたものの、私は普段、シャンディガフを飲む習慣がありません。
まずはシャンディガフの基本についておさらいしましょう。
巷で目にするシャンディガフのレシピから総合的に判断し、今回試飲するシャンディガフは以下のレシピに統一します。
ジンジャーエールは市販されている代表的な2本を用意しました。
《用意する物》
ビール、ジンジャーエール、良く冷えたグラス
《作り方》
よく冷えたグラスにジンジャーエールを注ぎ、ビールを静かに次いでグラスを満たす。
ビールとジンジャーエールの比率は1:1が基本。
【アサヒ スーパードライ】×【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】
日本が世界に誇る“KARAKUCHI”と、100年を超える伝統を持つ【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】で、“辛口”を強調した組合せです。
シャンディガフにした液色は、濃い黄色。
アロマは【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】そのもの。
ピリッとした刺激と、さっぱりした爽快感が得られるシャンディガフです。
おそらく最も多くの方が飲んだことのあるシャンディガフの味が、ピルスナーとジンジャーエールで作ったこの味ではないでしょうか。
撮影時はフルリニューアル前だったので、新しくなった【アサヒ スーパードライ】でも試してみたいですね。
【水曜日のネコ】×【カナダドライ ジンジャーエール】
優しい甘酸っぱさと爽やかなスパイスの香りを併せ持つベルジャン・ホワイトは、生姜にも合わせやすいビールです。
シャンディガフにした液色は、淡い黄色。
【水曜日のネコ】の特徴である華やかなアロマは健在です。
酸味より甘味が協調され、ビールの苦味や酸味が苦手な方でも飲みやすいシャンディガフです。
【COEDO 白-Shiro-】×【カナダドライ ジンジャーエール】
明るく滑らかな白色、奥深く芳醇な味わいを持つヘフェヴァイツェン。
一方でスパイシーな生姜に負けない力強さも兼ね備えています。
シャンディガフにした液色は、白く濁った黄色。
香り、味わいともに、お互いの特徴がマイルドになり、すっきりします。
マイルドになるといえば聞こえは良いが、お互いの個性を消し合っているようにも感じました。
【COEDO 伽羅-Kyara-】×【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】
エールビールの豊潤さとラガービールのキレの良さを併せ持つIPLは、生姜の刺激との相乗効果が狙えます。
シャンディガフにした液色は、くすみのある黄色。
お互い共存しているようにも感じますが、後味には【COEDO 伽羅-Kyara-】がその存在感を示します。
【BREWDOG PUNK IPA】×【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】
より刺激を求めいあなたには、IPAはいかがでしょうか。
柑橘系の華やかな香りとスパイシーな味わいは、同じくスパイシーな生姜とは合いそうです。
シャンディガフにした液色は、くすみのある黄色。
グレープフルーツなど柑橘系のアロマを強く感じます。
【BREWDOG PUNK IPA】のもつ強烈な個性は、シャンディガフにしてもその存在感を失うことはありません。
【東京ブラック】×【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】
シャンディガフはイギリスのパブで誕生したといわれています。
となれば、ロンドン生まれのポーターも試さずにはいかないでしょう。
シャンディガフにした液色は、赤みがかった黒。
【東京ブラック】特有のローストモルトのアロマはほとんど感じず、苦味や辛味は中和されています。
終始どっしりとした印象は変わらず、後味には【東京ブラック】の存在感が目立ちます。
シャンディガフに爽快な味わいを期待する方は、避けた方が無難でしょう。
【TOSACO ゆずペールエール】×【カナダドライ ジンジャーエール】
ジンジャーエールにレモンを入れるように、生姜と柑橘系との関係は良好です。
生姜の名産地・高知県にある『高知カンパーニュブルワリー』が、「ビールが苦手な奥様と一緒に乾杯できるビールを造りたい」という想いでスタートした点も見逃せません。
シャンディガフにした液色は、淡い黄色。
良くいえばまろやかな味わい。
しかし、せっかくの高知県産ゆずのビターな味わいと上品な香りがぼやけてしまうようにも感じます。
【お江戸下町エール】×【ウィルキンソン ジンジャエール 辛口】
東京都北区の地酒屋『三益酒店』が企画し、『新潟麦酒株式会社』が造ったビール。
地元の名産「谷中ショウガ」を使用した、スパイシーな味わいが特徴です。
シャンディガフにした液色は、濃い茶色。
かなり辛味の強いシャンディガフになります。
甘めのシャンディガフがお好みの方は、避けた方が無難でしょう。
8種の試飲を終えてわかったこと
今回は“生姜に合うビール”を念頭に、8種のビールでシャンディガフを試飲しました。
予想通りの味になるビール、ジンジャーエールに負けない個性を発揮するビール、その個性を失ってしまうビール、その味わいは様々です。
1つ確かなことは「美味いビールをジンジャーエールで割れば、確実に美味いシャンディガフが作れるわけではない」ということ。
これはまた、奥が深い分野に踏み込んでしまったのかもしれません。
次回、最高に美味いシャンディガフを求めて、生姜の専門家に話を伺います。
気軽に考えていたのに、事態は思わぬ方向に!?
※各銘柄の商標により、文中では「ジンジャーエール」と「ジンジャエール」と併用しています。
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