リニューアルで何が変わったのか? SPRING VALLEY 豊潤<496>味比べレポート
キリンビールが昨年の3月に発売した「SPRING VALLEY 豊潤<496>」ですが、発売から1年を待たずしてリニューアルされました。缶・3Lペットボトル・15L樽については昨年の12月製造品より切り替え済みで、今月下旬に330mlびん・1Lペットボトルがリニューアルされます。一体何が変わったのか?じっくりとテイスティングしてみました。
パッケージの変更点
今回は350ml缶の商品を使用して比較してみました。缶のデザインは大きく変わっていませんが、真ん中の「SPRING VALLEY」の文字と白い帯が若干大きくなり、「豊潤」の文字が小さくなりました。キリンのニュースリリース(2022年1月6日)によると、「ブランド名『スプリングバレー』の識別性を強化する」のが目的のようです。
また、缶に書かれている商品説明の文章を見ると、「麦芽1.5倍(※キリンラガー比)」という点は変わりませんが、ホップに関しては「ホップは4種類」から「希少な日本産ホップならではの上品な香り」に変わっています。ここが今回のリニューアルのポイントなので、詳しくは後述します。
中味の変更点
まず外観ですが、色や泡立ちに大きな違いは無いようです。参考までに「一番搾り」と色の比較をしてみましたが、こちらとは色が大きく異なるのがわかります。
次に香りです。リニューアル前の物は、麦芽とホップの香りがどちらも穏やかに感じられる程度でしたが、リニューアル後の物はホップの草のような香りがやや目立つようになりました。強くはありませんが、上品に立ち上ってくるような印象です。
これが今回のリニューアルのポイントであるところの、ホップを従来からの外国産4種に加えて、日本産の「IBUKI」というホップを加えたことによるものだと思われます。「IBUKI」は上品で穏やかな香りが特長の日本産のホップで、その良さが香りに表れているようです。
そして味ですが、リニューアル前の物は、ホップの苦みよりも麦芽の甘味がわずかに勝っているような印象でしたが、リニューアル後のものは麦芽の甘味が抑えられ、ホップの爽やかな苦みが前面に出てきている感じがしました。それに伴い、喉越しや後口もスッキリ感が増し、ドリンカビリティが高まった感じです。
テイスティングを終えて
コロナ禍以降はビールを飲むシチュエーションが飲食店から家庭へとシフトしている中で、薄味の家庭料理と合わせてもバランスが良く、2杯目以降も飲み飽きない味にリニューアルしたような印象を受けました。今後のビール市場にこのビールがどのような影響を与えていくのか、注目していきたいと思います。
SPRING VALLEY 豊潤<496>商品概要
品目:ビール
原材料:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ
アルコール度:6.0%
スタイル:IPL(インディアペールラガー)
製造工場:キリンビール横浜工場・滋賀工場
スプリングバレー ブランドサイト
https://www.springvalleybrewery.jp/
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。