今飲んでおきたいベルギービール(醸造所閉鎖のため)
はじめに
今回の今飲んでおきたいベルギービールとは醸造所が閉鎖される事により、在庫がなくなった時点で終売となるビールです。それは、ベルギーのシフォン醸造所(Siphon Brweing)です。
ベルギー・シフォン醸造所(Siphon Brweing)
醸造所は、2016年に醸造所はレストランSiphonの別棟に設立され、最初の醸造はその年の4月に行われました。
閉鎖の理由は、COVID-19による醸造、販売への影響、原材料費の高騰などにより、経営を続けることが困難になったことです。
ここで醸造されているビール2本を紹介します。又、私の記載した記事にもシフォン醸造所(Siphon Brweing)のビールが出てますのでそちらも参照願います。
ヴエスティング(VESTING)
醸造所から遠くない場所にある、スペイン継承戦争の要塞であるフランスの「バイエルンの砦」に因んで名付けられました。
ヴエスティング(VESTING)は、ドイツの伝統に従ってオクトーバーフェストの際に醸造された5.1%のヘフェヴァイツェンです。
このビールは、伝統的な酵母とたくさんの小麦を使用しており、フルーティーでハーブのニュアンスも感じられます。かすみがかったイエローで泡立ち、泡持ちともに良く、バナナ、スイカのようなフルーティーな香り、バニラのような甘さを思わせる香り、クローヴのようなスパイシーな香りが感じられます。口に含むと、バナナのフレーバーをともなった、軽やかな酸味、ほのかな甘みが広がります。後に心地よい渋みが引き締めてくれます。フレッシュ&フルーティーな味わいです。
トロンク(Tronk)
トロンク(Tronk)とは、醸造所の周りに多く生えている柳の木の意味です。冬季限定醸造のビールで、醸造所がつけたスタイルはVanilla Orange Quad。瓶詰めする1週間前にオレンジとバニラを加えています。
透き通った濃いめのブラウンでオレンジ、バナナ、プラムのようなフルーティーな香り、バニラ、コーヒー、チョコレート、カラメル、ラムなどの甘く複雑な香りがあります。口に含むと、オレンジのフレーバーをともなったなめらかな甘み、アルコールの辛味、強いボリュームを感じます。なめらかで複雑なフルボディタイプ。
さいごに
ベルギービールではありませんが、2022年5月14日、アメリカ大陸唯一のトラピストビール、スペンサー(Spencer)を醸造するセント・ジョセフ修道院(St. Joseph’s Abbey)も、醸造所を閉鎖することを発表したとの事です。
スペンサー醸造所(Spencer Brewery)は、2013年12月10日にATPラベル認証を受けて以来、クラシックアイテム以外にも、IPA、スタウト、ラガー、フルーツビールなど、さまざまなアイテムを醸造してきたことでも知られていました。今回のスペンサー醸造所の閉鎖により、世界のトラストビールは10カ所となりました。
COVID-19や人員不足により経営難のため醸造所が国外でも次々と閉鎖や合併が続いている状況です。シフォン醸造所(Siphon Brweing)のビールはまだ、通販で購入できますが、スペンサー醸造所(Spencer Brewery)は通販で扱っているところはありません。通販していないお店等にあるかもしれません。是非、飲んでみてはいかがでしょうか。
情報提供及び購入店
ベルギービールJapan
シフォン醸造所(Siphon Brweing)のビール
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。