クラフトビールとは?その②の①:クラフトビール=小規模か?
2013年冒頭に、「クラフトビールとはなにか?」について考えてみた。
本日から3日間、コラムとして掲載してみたい。
『クラフトビールとは?その②の①:クラフトビール=小規模か?』~藤原ヒロユキ~
アメリカで「クラフトビールの定義」についてちょっとした騒動(?)が起きた。
ことの発端は、アメリカの「ブルワーズ・アソシエーション(以下BA)」が自ら決めた『クラフトビールの定義』に『該当しない醸造所』をリストアップしたことにある。
これに対して、『クラフトビールではないと名指しされた醸造所』が反論し、ビア・ファン達からも様々な意見が寄せられたのだ。
ちなみに現在、BAの『該当しない醸造所』リストは削除されている。
BAとしては、クラフトビール界に大手ビールメーカーの参入が増えることを懸念したためと考えられるが、はたしてその考え方自体、是なのだろうか非なのだろうか?
そして、これは単なる“対岸の火事”に過ぎないのだろうか?
BAが発表した『クラフトビールの定義』に関しては、JBJAサイトの2013.10/16付けコラムにも書いたが、複雑な事情が絡みあっていることは事実だ。
特に日本にはそのまま当てはめるわけにはいかない個所が多々ある。
そんななかで、日本国内にも「クラフトビール」という言葉が広まりつつあるのが現状だ。
今年もさらに、広まっていくだろう。
はたしてクラフトビールとは、なんなのか?
なにをもってクラフトビールとするのか?
先日、あるクラフトビール関係者と「クラフトビールの定義とは?」について語る機会があった。
彼は「クラフトビールとは大手ビール以外」と言うので
私は「じゃぁー、アサヒ・スタウトはクラフトビールじゃないの?」と尋ねると、しばらくの沈黙の後「クラフトビールだね…」と答えた。
彼がヒステリックなビア・ギーグではなく、良識あるビール関係者であることに安心した。
アサヒ・スタウトが、日本が世界に誇る“工芸的ビール”であることは間違いない。
クラフトビールの定義に「大手以外」という線引きをすることは、十数年前に「地ビールは癖があって飲みづらい」と拒絶した“旧態依然のビール観”しか持たない人々の感性と何ら変わりがない。
「クラフトビール=小規模」ではない。
続く。
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