もりあきのお勧めベルギービール(レッドビール編)
はじめに
私がお勧めしたいベルギービール。今回は、レッドビールを紹介したいと思います。
レッドビールとは、主に西フランデレン州で造られるさわやかな酸味が特徴のビールです。赤大麦を麦芽にして仕込むため、赤茶色のビールに仕上がります。ビールを上面発酵で発酵させた後、オークの樽で2年間熟成させます。その間に乳酸菌などによって微生物学的な反応が行われるほか、木の樽に付着しているタンニンやカラメルがビールの味や色に影響を与えます。
代表的なビールは「ローデンバッハ・クラシック」です。個人的には、酸味、苦味は苦手なので、それを踏まえ、もりあきのお勧めベルギービール「レッドビール」を3点紹介したいと思います。
写真は過去の物を使用しています。
レッドビール
ヴァンデルギンスト・アウトブライン
このビールは、香りはそんなにしなくてどちらかと言えば、主張感が少ない優しい感じのビールです。
食後の珈琲を飲むような感じで落ち着いて飲めます。少し酸味はあるけど、気にならない程度です。また、250㎖と少なめなのも良いと思います。
ドゥシャス デ ブルゴーニュ
このビールは、オーク樽で18カ月間熟成したビールと、8カ月間熟成した若いビールとをブレンドしたものです。
色は赤みがかったダークブラウンです。
香りは、ブラックチェリーやパッションフルーツのような複雑な香りがあります。また、酸味を感じさせる香りもあります。
しかし、香りから想像されるほどのすっぱさはなく、酸味と甘味のバランスがとてもよいビール。
ボリューム豊かで、複雑な味わいを持った1本です。
ドゥシャス デ ブルゴーニュは、フランス語で「ブルゴーニュ公国の侯爵夫人」という意味です。ブルージュで生まれたブルゴーニュ公シャルル突進公の娘、マリーにちなんだ名前で、ラベルにはその肖像が描かれています。若くしてこの世を去ったマリーはブルージュの聖母教会に、シャルル突進公の棺と並んで埋葬されています。
このビールは、このビールを基礎ビールとしてチェリーを漬け込んだ「ドゥシャスチェリー」やローストした麦芽を使い、さらにチェリーを漬け込んだ「チョコレートドゥシャスチェリー」があります。
ローデンバッハ・クラシック
ローデンバッハ・クラシックは、この醸造所のレギュラー商品です。
5〜6週間寝かせた若いビール4分の3と、時には2年以上熟成させたビール4分の1をブレンドして造られます。
ローデンバッハに代表されるレッドビールの特徴は、発酵のあと、大きな木製の樽で長期間(長いものは2年以上)熟成させることです。
樽は、もっとも古いもので150年以上使われているものもあります。醸造所内に、天井まで届くほどの巨大なオーク樽が300本近く整然と並んでいる光景は圧巻です。この樽での熟成によって、カラメル、タンニンなどのフレーバーや、乳酸菌による酸味など、ビールに特徴ある味わいが与えられます。
色は赤みがかったブラウンです。
パッションフルーツ、ラズベリー、りんごのような香りがあります。
甘酸っぱくさわやかな味わいで、のどの渇きを癒すのに最適なビールです。
個人的には酸味が強いため、250㎖の小瓶は丁度良く飲む事が出来ます。
この、ローデンバッハにはブレンド率(若いビールと成熟したビール)の違いにより、「ローデンバッハ・グランクリュ」、「ローデンバッハ・アレクサンダー」等があります。
さいごに
レッドビールは、この他にも、「クー・デ・シャルル・ブラウン」や「イヒテヘムズ・グランクリュ」や「イヒテヘムズ・アウト・ブライン」や「ヴィヒテナール」等あります。
その他、「ドゥシャス デ ブルゴーニュ」の様にレッドビールを基礎ビールとしてフルーツを漬け込んだビールがありますのでお試しください。
次回は「トラピストビール編」をまとめてみたいと思います。
参考文献および引用文献サイト
ベルギービールJapan
酒のたなか
すがや 魅力の麦酒
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