季節のお酒と酒肴を味わうアカデミア横丁#1【IPA編】
OBPアカデミアで開催されている「アカデミア横丁」で「旨苦い!これぞビール!IPA 3種飲み比べ編 Vol.2」に参加して、おいしく楽しくビールの勉強をすることができたのでご紹介します。
目次
「アカデミア横丁」とは?
「アカデミア横丁」は、“仕事帰りにふらっと横丁に寄るような感覚で、お酒と酒肴が楽しめる会”として、月に一度、「OBPアカデミア」にて開催されている講座です。
OBPアカデミアは、大阪メトロ「大阪ビジネスパーク駅」から徒歩3分の場所にあるツイン21 MIDタワー9階にあるコワーキングスペースで、「アカデミア横丁」以外にも様々なセミナーやイベントを開催されています。
「アカデミア横丁」では、日本酒や焼酎、ワイン、ビール、ウイスキーなどから季節やテーマに合ったお酒とそれに合う酒肴を楽しむことができます。
お酒と酒肴を振る舞い、またそのお酒と酒肴にまつわる楽しいお話をしてくださるのは、料理家であり唎酒師のフジノマキ先生。
今回の参加者は11名で、おひとりが初参加の方でした。
まずは、参加者の自己紹介と本日のお酒にまつわるエピソードのアイスブレイクがあり、マキ先生から本日のお酒と酒肴についての楽しいお話が始まります。
今回は、通常の「アカデミア横丁」でしたが、いつもよりハイグレードなお酒と酒肴が楽しめる「プレミアム横丁」や、酒肴をメインにお酒を楽しみ、さらに酒肴のレシピが付く「酒肴スペシャル」などが開催されることもあります。
講座がスタートしてから今年で6年目を迎えるロングラン講座で、私も昨年から参加しています。
今回のお酒はビールの中でも「IPA」
ビールをテーマにしたアカデミア横丁が開催されるのは年に2回ほど。
しかも、今回はビールの中でも人気が高い「IPA」というスタイルのビールです。
IPAは「India Pale Ale(インディア・ペール・エール)」の頭文字を取ったもので、「アイ・ピー・エー」と発音します。名前に“インディア”とありますが、インドではなくイギリス発祥のビールです。
18世紀頃、イギリスは植民地のインドに向けて船でビールを運んでいました。その輸送途中にビールが劣化しないように、防腐効果のあるホップを大量に入れてできたビールが「IPA」だと言われています。
ビールは、ラガー酵母を使った下面発酵のラガースタイルのビールとエール酵母を使った上面発酵のエールスタイルのビールに大きく分けることができます。
IPAはエールスタイルのビールで、ホップを大量に使用することから強い苦味と香り、そしてアルコール度数がやや高いことが特徴で、今とても人気があるスタイルです。
マキ先生から、本日のIPA3種類は国内のブルワリー(ビール醸造所)から選んだビールであるとお話がありました。
国内ブルワリーのビールは、生産量が多くないことから手に入りにくいものもありますが、今回のIPA3種類は比較的流通が安定していて、スーパーやインターネットで購入可能なものを選んだということでした。
本日のビールと「酒肴(しゅこう)」
「酒肴(しゅこう)」とは、お酒を飲むときにいただくお料理のこと。
アカデミア横丁に参加して、この「酒肴」という言葉を知りました。
「常陸野ネストビール」セッションIPA × じゃが芋と明太子のディップ
「常陸野ネストビール」は文政6年から続く、造り酒屋が醸造する茨城県のビールです。フクロウのラベルがついた缶や瓶のビールを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
常陸野ネストビールのIPAは、IPAの中でも「セッションIPA」といって、IPAらしい華やかな柑橘系の香りは残しつつ、通常のIPAよりも苦みやアルコール度数を抑えて、アルコールが弱い人も最初から最後まで楽しめるように進化したIPA。
私はビアスタイルの中でもIPAを好んで飲んでいるのですが、アルコールに強くないので、この「セッションIPA」というスタイルが大好きです。
このビールに合わせるのは、じゃが芋と明太子のディップ。
アカデミア横丁の定番酒肴にポテトサラダがあり、ポテトサラダを楽しみにしている参加者もいるくらい人気の酒肴です。
マキ先生より、
「今日はポテトサラダではなくディップよ~!」と。
「ん?これポテトサラダじゃないの??」と参加者全員がそう思ったはず。
ポテトサラダはサラダなのでキュウリなどの具があり、ディップには具がない、ということでした。
ディップと言われると一気にオシャレ感が増しますよね。
ディップをクラッカーにのせて、ビールと一緒にいただきます。
セッションIPAの軽い飲み心地ながらもマイルドな苦みのあるビールに、ピリッと辛みのあるディップがよく合います。
ビールを口に流し込む前に感じるこのホップの香りが・・・もぅたまりません!
私、この香りが大大大好きなんですよ~!
今回のIPA3種類の中でも一番爽やかで華やかな香りで、アルコール度数も4.5%と低めなので、安心してゴクゴク飲んでしまうビールでした。
「ナギサビール」IPA × アスパラガスの豚巻き揚げ
「ナギサビール」は、和歌山県白浜の自然豊かな海沿いで醸造されているビール。
ナギサビールのIPAは、通常造られているエールビールの約3倍ものホップを使用されていて、苦み・香りともに「これぞIPA!」と呼ぶのに相応しいベーシックなIPAスタイルのビールでした。
このビールに合わせるのは、アスパラガスの豚巻き揚げ。
アスパラガスを豚で巻き、揚げたものをお塩とレモンでいただきます。
IPAと言えばイギリス発祥のビール、イギリスと言えばフィッシュ&チップス、揚げ物とIPAが合わないわけがありません。
このIPAは、香りの次にガツーンとした苦みを感じるビール。
先ほどのセッションIPAと比べると、どっしりずっしり感があるので、お料理に合わせるのもいいけど、ビールだけでゆっくり飲むのもいいかも。
「箕面ビール」ボスざるIPA × 酒粕仕込みのタンドリーチキン
「箕面ビール」は、大阪府箕面市で醸造されているビールで、大阪ではスーパーや飲食店でよく見掛けるビールです。1年を通して買うことができる定番ビールの他に、季節限定ビールも数多く醸造・販売されています。
箕面ビールのIPAは、今流行りの「ブラックIPA」
ローストした麦芽を使っているため、ビールの色は黒色で、香ばしい香りとIPAならではのホップの香りも感じることができるビールです。
このビールに合わせるのは、スパイスとヨーグルト、さらに酒粕をたっぷり使って仕込んだタンドリーチキン。
マキ先生は、カレーを食べるときは黒ビールを合わせることが多いとか。
私はやったことないな~、次、絶対にやってみよう!
ブラックIPAとタンドリーチキンの感想は…
「なんかよくわからんけど、めちゃくちゃ美味しい~!」
正直、普段からお酒と食事のペアリングを考えることは少ないのですが、ペアリングってこういうことか!
ブラックIPAだけでも、タンドリーチキンだけでも、もちろん美味しいんだけど、一緒にいただくことで、香りや味が何とも言えない複雑な感じになって、結果・・・めちゃくちゃ美味しい。
IPA3種類をいただいた後に、「どのお酒が気に入りましたか?」というアンケートがあり、私は「このブラックIPAとタンドリーチキンとのペアリングにまだ気持ちの整理がついていませんが・・・」
ブラックIPAに1票です。
お酒の「はじめて」と出会う場所
私はお酒の中でもビールが大好きです。
でも、この「アカデミア横丁」に参加するたびに、マキ先生の美味しい酒肴とお酒、そしてお酒にまつわる楽しいお話に「こんなに美味しいお酒(ビール以外でも)があったんか!」と感動しています。
「世界には、まだまだ私の飲んだことのない美味しいお酒がたくさんある!」と思うと、その出会いにワクワクします。
また次回!アカデミア横丁のテーマがビールのときはレポートしますね。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。