もりあきのお勧めベルギービール(アビィビール編)
はじめに
私がお勧めしたいベルギービール。今回は、アビィビールを紹介したいと思います。
アビィビールのアビイというのは「修道院」という意味です。
アビィビールとは、一般の醸造所が修道院から受けついたレシピで造っているビールのことを言います。
特徴として「トラピストビール」と同様に高アルコールでフルボディのビールが多いと思います。
さて、もりあきのお勧めベルギービール「アビィビール」を3種類紹介したいと思います。写真は過去の物を使用しています。
アビィビール
セント ベルナルデュス・アブト12
このビールは、創業時(1946年)に「ウェストフレテレン」を醸造す「シント・シクスタス修道院」よりもたらされたレシピと酵母により現在も造られているビールです。つまり、日本では飲む事が難しい「ウェストフレテレン」のレシピと酵母で造られたビールが飲む事が出来るわけです。
色は、赤みがかった濃いブラウンです。
香りは、りんご、アプリコット、洋梨、バナナ、干しぶどうのような複雑でフルーティーな香りと酒粕のような香りも感じます。
味は、口に含むとコーヒー、カラメルやチョコレートのようなフレーヴァーをともなった甘くまろやかな口当たり、アルコールの辛味がバランスよく広がります。複雑で重厚なフルボディタイプです。
余韻にアルコールの辛味、苦味が長く続くきます。
アブトは大修道院長の意味で、名前のとおりシリーズの中で最もアルコールの強いビールです。
レフ ブラウン
レフ修道院は、1152年に設立され、13世紀にはビールの醸造を始めていたと言われています。
第二次世界大戦後の1952年、ビールの生産を外部の醸造所に委託。これが正式にライセンス生産をした最初のアビイ・ビールとされています
色は、やや赤みがかったダークブラウン。
香りはチョコレート、干しぶどう、カラメル、シナモンのような香りがあります。
味は、麦芽の香ばしい感じとフルーティーな甘味が心地よい味わいです。
以前はアサヒビールが輸入していたため、比較的取り扱い店舗が多く飲むチャンスが多かったのですが、アサヒビールが輸入を廃止してからは、めっきりチャンスが減ってしまい残念に思います。
トンゲロー プリオル
このビールは、あびぃビールとは直接関係ありませんが、普通のグラスの他、澱専用のグラスがあるビールです。ビールの飲み方としても十分楽しめるビールです。
トンゲルロー修道院は、1133年に設立された歴史ある修道院です。また、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」のレプリカを保持していることでも有名な修道院です。
「プリオル」とは、修道院長を意味し、トンゲルローのビールの中で最高峰といわれています。
アルコール度数9%のビールです。
泡立ちが非常によいです。
色は少し濁りがありオレンジ色が混じっています。
香りは、はスパイスの香りです。
味は、青リンゴやパパイヤの様なフルーティーな風味に、ハーブとスパイスもしっかりめです。フルーティーな味わいにハーブの様なホップとスパイス、スパイシーな強いアルコール感が特徴的です。モルトやアルコールからくる甘味が強めではありますが、後味はスパイシーで辛口、程よく芳醇、複雑な味わいを楽しめるビールです。
さいごに
アビィビールは、まだ沢山ります。
「トンゲロー プリオル」の様に普通のグラスの他に澱専用のグラスが在る「アフリゲム」やアビィビール以外の「セゾンビール」を造っている「サンフーヤン」等あります。これは、醸造所が修道院のレシピ以外で独自のビールを造っている証明にもなります。
次回のセミファイナルは、「スペシャルビール」を3種と「ブラウンビール」を1種紹介したいと思います。
参考文献および引用文献
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。