五感が震える!スーパードライミュージアム体験レポ(後編)
リニューアルオープンしたアサヒビール茨城工場併設のスーパードライ ミュージアム。スーパードライの全てを体感できるブランド初の常設施設。見学ツアーの後編です。
目次
体験型ツアーは、いよいよクライマックスへ
ドライクルーとクイズを楽しみながら発酵・熟成・ろ過、と製造工程を進んで行きます。
フルリニューアルした「新・辛口」は、
煮沸の終了直前にホップを投入するレイトホッピング製法による“ほのかなホップの香り”を、新たに付与するとともに、発酵開始時の酸素の添加量を制御することで、酵母の働きを調整。
“発酵由来のビールらしい香り”も付与することでキレの良さはそのままに、スーパードライならではの飲んだ瞬間の飲みごたえを向上させました。
通路の先に見える明るい光がだんだん大きくなってきたと思ったその時、冬の日差しに照らされ、銀色に光り輝く彼らが、姿を現したのです。
大迫力のタンク群
目の前に現れたのは、約150本の巨大な発酵・熟成タンク達。
ここ茨城工場の敷地は、約13万坪、東京ドーム9個分に相当します。直径8m、高さ20m、容量500kl(350ml缶が約140万本入る)のタンクがずーーーーっと奥まで並んでいます。
青空の下、眩しく輝くタンク群。
なんと神々しいことでしょう。私は恍惚の表情を浮かべていたに違いありません。 と同時に、他の日の彼らを思わずにはおれませんでした。 夕日を身体いっぱいに浴びる彼らはさぞロマンチックで、月の光に淡く浮かび上がる彼らはミステリアスで、雨に打たれる彼らはきっともの悲しげに佇んでいるのでしょう。 その彼らの中で、テンションを上げてくれるあの黄金の液体が育まれているのです。 ああ私は想像するだけで泣けてきます。いろんな日の彼らの姿を拝見しとうございます。 アサヒビール様、ぜひ、ポストカードや、ポスターや、カレンダーやYou tubeで見せてくださいませ。 |
—-失礼しました。
さて、熟成されたスーパードライは、この後、酸素に極力触れさせないように、壁や床、天井などを全てステンレスで覆い、徹底的に管理した状態でろ過され、クリアに輝く黄金色になります。
そして、品質を常に一定に保つため、五感を総動員して行う官能検査に合格した最高にうまいスーパードライだけが出荷されていく事になります。
検査の後は、缶にビールを詰める「充填」の工程です。
できたてのスーパードライのうまさを保つために、充填ラインでも鮮度にこだわった製造をおこなっています。
一日でも早くお客さまに届ける、「すべてはお客さまの「うまい!」のために。」
製造から三日以内で出荷、その工程を体感できるのが「スーパードライ ゴーライド」です。
冒険気分でスーパードライ ゴーライド
さあ、いよいよリニューアルした「スーパードライ ゴーライド」です!
これから5分、私の体は小さくなってスーパードライの上に移動し、工場の充填ラインの中に入っていくのです。
暗転になり、さあ、スタート!
「Let’s Go!」の声の後、座席がグッグッグッグッと振動してきます。この時点でドキドキワクワクの心のグラフは最高値に達します。
缶を運ぶ→製造日付を打つ→缶を洗う→ビールを詰めて、蓋をする→中身の量 をチェック、
という製造ラインのコースは、登ったり下ったり、緩急あり、まるでジェットコースター。
製造ラインを進む速度と座席の振動のテンポがシンクロしているので、より実際に進んでいるような気分になります。
途中、「バックトゥザフューチャー」や、「007」のような画面にニヤリ。
急降下する所やカーブでは、ぜひシーンに合わせて体を少し傾けたりして楽しんでください。私は映画「インディジョーンズ 魔宮の伝説」のトロッコのシーンを思い出し、ベストなタイミングで顔にかかるミストや風を体いっぱいに浴びて、冒険気分で満喫しました。
普通は「見学」する製造ラインを、自ら商品の目線となり、運ばれて、疑似体験できるこの面白さは体験しないとわかりません!
サステナビリティの取り組み
ゴーライドを体験した後は、サステナビリティについてのコーナーです。
責任ある飲酒や、スマートドリンキング、また、
「アサヒビール全工場で副産物・再資源化100%達成!」のパネルは目を引きました。
詳しくは割愛しますが、飲む楽しみだけでなく、適正飲酒や、人とお酒のいい関係についてのお話がしっかり聞ける事は、飲む方はもちろん、飲まない方、飲めない方、子供の見学者にとっても、大事な事ではないでしょうか。
広大な製造ライン
大きな窓から、工場内部が見下ろせます。
ここはなんと、ジェット機も収まる広さ!
ぜひ実際に訪れて広さを実感してみてください。
そして最後の通路です。
時間的にも、もうそろそろゴールだ!とわかっているので、横から途切れる事無く流れる、CMでお馴染みのONE OK ROCK「Wonder」に気分も高まります。今年9月のラグビーワールドカップ2023 フランス大会も、大会オフィシャルビールとなったスーパードライを片手に、盛り上がりそうですね!
さて、一時間、ツアーを体験してきて、ここで気づいた事がありました。
私は、完璧な発音で「スゥパァドゥラァイ」と言えるようになっていたのです(笑)。
皆さんも、この最後の通路で、ぜひ試してみてください。
「スゥパァドゥラァイ」!
さあ、輝く銀色のタンクの中で育まれたビールを、いよいよいただきます!
タイムリミットは20分、スーパードライが二杯まで飲めます。(プレッツェル付き)
もちろん、ソフトドリンクもありますのでご安心を。
二杯目は、サーブ体験(グループで一名まで)か、泡アートを選べます。
ここまで歩いてきての一杯は格別。
ツアーの最初にシアターで観た、「今日、あなたはここで、人生で一番うまいビールと出会う」という言葉を思い出します。
まさに気持ち高まる瞬間に飲む、できたてのスーパードライ。
辛口カーブの頂点の瞬間を喉が教えてくれます。
この美味しさは、しっかりと脳内にインプットされました。
工場を見降ろしながら飲むのもまた良し!
お土産プレゼントのグラスも、またうれし。
限定グッズの宝庫!ミュージアム ショップ
ツアーが終わって、帰りのバスの時間までのお楽しみは、お買い物。
私の一押しは、ビールとニッカブランデーを染み込ませてしっとりと熟成させたビールケーキ。(税込1500円)
「食べた後は、中にスマホを入れるといいスピーカーになりますよ」とドライクルーから教わりました。なるほど、樽の形によく反響します。
他にも、限定グラスがいろいろ揃っていますし、パーカー、Tシャツ、ビールの工場直送便も要チェックです。
あ、そうそう、撮影スポットでは「スゥパァドゥラァイ」の「イ」のスマイルで、満面の笑みを浮かべるのも忘れずに。
さあ、318号酵母になって、ゴーライドして、「スゥパァドゥラァイ!」と言いながらできたてを飲みたくなってきましたか?
先月の事業方針説明会から続けて取材しましたが、スーパードライミュージアムツアーを体験して、「お客さま主役」「情緒価値」「サステナビリティに対する取り組み」などのキーワードが全て繋がりました。
—と、書いていたところで、松山一雄専務取締役マーケティング本部長が23年3月16日付で社長就任とのニュースが飛び込んできました。
さあ、これからのアサヒビールに何が起こるでしょうか。
スーパードライ ミュージアム ツアー、ご紹介したのはほんの一部です。
五感で感動体験したくなった方はどうぞご予約を!
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。