[テイスティング,ブルワー]2023.7.6

【東北で出会うビールの世界⑪】今、青森市のビールが楽しい!(後編) 量り売りでビールを飲むAomori Brew Pub

お店やイベントで、ビールを自分で注いで飲んだことがありますか?
「今、青森市のビールが楽しい!」後編では、今年リニューアルしたAomori Brew Pubを紹介します。ここでは今、店内で飲みたいビールを自分で好きなだけ注いで飲むシステムになっています。

*前編(【東北で出会うビールの世界⑩】今、青森市のビールが楽しい!(前編) 先月オープンした浅虫温泉の蛍火醸造(KEIKA BREWING)へ行ってきました)はこちらから…

Aomori Brew Pubについて

Aomori Brew Pubは、青森県弘前市でBe Easy Brewingを経営しているギャレス・バーンズさんが⁡青森市に初めて立ち上げたクラフトビール醸造所です。2021年から、地元産の原料を生かしたビールの醸造や日本各地のクラフトビールの販売を行ってきました。

*2021年7月当時のAomori Brew Pubの様子はこちら(【東北で出会うビールの世界④】青森市のAomori Brew Pubの初醸造ビールを求めて…)から…

昨年、その後の様子を確認しに行ったときには改装工事中でお休みしていてどうなるのだろうかと思ってきましたが、今年の4月に自分で好みのビールを好みの分量で入れて飲むという量り売りスタイルのシステムでリニューアルオープン。先月、再度訪問してきました。
ここ数年で、グラウラーなどでの持ち帰りの量り売りは日本でも珍しくなくなってきましたが、その場で量り飲みができるお店はまだ日本では珍しく、東北では初だそうです。

Aomori Brew Pubへ

お店までは青森駅から徒歩5分ほど。外観は以前と変わりません。

「OPEN」の文字を見てひと安心。

店舗の内装も以前とほぼ同じ。青森らしさをちりばめた内装で、壁には店名のモダンなロゴとこぎん刺しを合わせたデザインで店名が表示されています。

津軽塗のテーブルが置いてある小上がりもあり、クラフトビール店なのに青森も感じられるます。

左手奥には醸造タンクが見えます。

フードは自由に持ち込み可能となっており、ここで買えるつまみは自家製スモークナッツとまるごとホタテ干のみでした。
好きなものを買ってくるか、飲むだけ飲んで食事は別のところで食べるかのどちらかになります。

自分で好きなだけ注ぐ量り売りで飲むシステム

醸造タンクの左隣にあるのが、新しくできたビールを注げる場所です。
 

ビールは常時8種類が用意されています。この日は、Aomori Brew Pubで造られているものとBe Easy Brewingのビールが半々でした。

それぞれのビールの名前、スタイル、アルコール度数、1ml当たりの価格が表示されています。画面を変えると、ビールの説明も読むことができますが、英語表記になっています。

注ぎ方は掲示されているほか、初めての方にはスタッフの方が丁寧に説明してくれます。

手渡された白いカードを中央に差し込むと、左右どちらのビールも注ぐことができるようになります。

ついだビールの分量で料金がカードに加算される仕組み。量と価格は注いでいる途中でも常に表示されるから安心です。
最初にいただいたのはAomori Brew PubのChill Pils。1mlあたり3.7円でした。
 

日本ではまだ珍しい量り飲みスタイルですが…
欧米では結構浸透しているようで、私は5年前にカリフォルニア州サンディエゴでたまたま街歩きの途中で見つけて利用したことがあります。

約30タップがずらりと並ぶ店内。まずクレジットカードを提示してリストバンドを受け取り、それをタッチしてビールを注ぐシステムでした。

量り飲みの良さ

このシステムの一番いいと感じたところは、少しだけビールを注いで試飲することができるところです。
スタイルなどを見て「好みではないかも…」と思っても敬遠する必要はなく、実際にほんの少し味わってみることができるので、いろいろ味わってみると思わぬ発見もあり楽しかったです。

私は2000円程度で、この日の8種類をすべて試飲してみることができました。
気に入ったビールは改めてたっぷり飲めばいいし、缶で買えるものも多いので購入して帰ることもできます。

ビールは樽の中身がなくなると、違う種類の樽を補充することにしているそうです。「1か月も経てばまったく違うビールに変わっているので、またぜひ来てみてください」との言葉をいただきました。新たなビールの味わいを求めて、また機会を見つけて行ってみたいと思います。

青森駅近くには、青森ねぶた祭の魅力を紹介している「ねぶたの家 ワ・ラッセ」、県内では2番目に長い(全長1219m)「青森ベイブリッジ」などの観光ポイントもいろいろあります。ぜひ、ビールと合わせて楽しんでみてくださいね。


◎Aomori Brew Pub
青森市安方1-5-11 ギャレスビル2F
営業時間 水〜金 17:00~22:00⁡(L.O 21:45)
⁡土 15:00~22:00⁡(L.O 21:45)
⁡定休日⁡ 日~火曜日
アクセス:青森駅東口から徒歩5分

Aomori Brew PubBe Easy Brewing量り飲み青森市

※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。

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この記事を書いたひと

きただ ともこ

ビアジャーナリスト

ビールと旅と野球観戦が大好きです。
主に、ビールがどんな土地で造られてどんな感じで飲まれているかに関心があり、気になるビールが出来るとその地元を訪ねたくなります。日本全国たまには海外にも足を運び、特に国内は岩手、海外は韓国のクラフトビールに注目してきました。
ビール好きがきっかけで岩手にどっぷりはまり、2019年4月から岩手沿岸の仮設住宅に住みながらの仕事を経験。現在も岩手に拠点を置き、得た情報を実際にこの目で確かめながら、岩手中心に東北地方のビール事情を発信してきました。最近は、日本語での情報が少ない韓国のビールについても、現地に足を運んで手に入れた情報をもとに記事にしています。

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