ベルギービールのセレクト方法(後半)
目次
はじめに
前回は「ベルギービールのセレクト方法(前半) 」としてセレクトするために押さえて頂きたい事項を記載させて頂きました。今回はそれを踏まえて私の実践した事を紹介します。なお、表記方法は前回と同じとします。
実践紹介
今回は3つのパターンを紹介します。
1・普段ビールは飲まず、日本酒を主に飲んでいる年配の方
2・ビールが得意ではなく普段はワインを飲んでいる方
3・アルコールが弱いためあまりビールを飲まない方
の3つのパターンです。
1・普段ビールを飲まず、日本酒を飲んでいる年配方の実践
まず、この方の情報です。
この方はアルコールは何でも好きで、ビールは最初の1杯だけでその後日本酒や焼酎やウィスキーを飲む。その中でも日本酒が好みで家にいるときは日本酒を飲む。
ビールは嫌いではないが酔う事が難しいので直ぐに日本酒等に切り替えてしまう。
この方は会社の役員で札幌で研修後列車の時間まで「ポールズ・カフェ」にて夕食をとりました。
今回自分の中ではこの方をほろ酔い迄持っていきたいと考えて実践しました。
今回のセレクトはハーブや副原料を使わない「アビィビール」と「トラピストビール」を中心にセレクトしました。また、「ボルケ」以外瓶ビールなので、1本を2人でシェアしビールの味の違いや沢山ビールの種類を飲んで頂くようにしました。
最初に「ボルケ」で乾杯しました。
2杯目は「シメイレッド」をセレクトしました。「ボルケ」は5.2%ABV で「シメイレッド」は7.0%ABVですので少し高く設定をしました。
3杯目は「シメイブルー」をセレクトしました。このビールは9.0%ABVでさらに高くしました。
4杯目は「ロッシュホール10」をセレクトしました。このビールは11.3%ABVで「ポールズ・カフェ」のトラピストビールの中では1番ABVが高いビールです。
5杯目は「ポールズ・カフェ」のアビィビールで1番ABVが高い「セント・ベルナンデユス・アプト12」をセレクトしました。このビールは11.5%ABVあります。これを飲み終えるころには相手の方もかなり酔いが回っていたようです。
ラストはスペシャルビールの「マルール12」をセレクトしました。現在は「セント・ベルナンデユス・アプト12」と同じABVですが当時は12%ABVあり1番ABVの高いビールでした。
以上飲み終え、感想を聞いたところ「かなり酔っぱらった。ビールでこんなに酔ったのは初めて。」との感想を頂戴いたしました。
2・ビールが得意ではなく普段はワインを飲んでいる方
まず、この方の情報です。
会社が必用としている資格を得るために合宿研修で知り合った函館の方です。タロット占いも趣味で行っていてその全道の会合の際札幌に来ました。
ワインが好きな方で合宿の際にビールにもワインに似たようなビールがあると紹介したところ是非札幌に行った際に飲んでみたいとの事で「ポールズ・カフェ」にて飲みました。
先程記載した様に今回も瓶ビールが中心ですのでシェアして飲みました。
この方には「フルーツビール」を含め「ランビックビール」や「レッドビール」を中心にセレクトしました。
本当なら「ブラウンビール」もセレクトの対象ですが季節限定で入荷待ちでした。
最初に「ミスティックチェリー」で乾杯しました。このビールは甘味が強く3.5%ABVのため飲みやすいビールです。セレクト理由は初めに甘味の強いビールをの飲んでもらう事で次の酸味が引き立つからです。
2杯目は「ブーンクリーク」をセレクトしました。このビールは「ランビックビール」にサワーチェリーを漬け込んだビールです。4%ABVです。
3杯目は赤ワインの味に近い「レッドビール」の「ローデンバッハ」をセレクトしました。5.2%ABVです。オーク樽の香りと酸味が赤ワインに似ていると思います。
4杯目は同じく「レッドビール」の「ドゥシャスデブルゴーニュ」をセレクトしました。6.2ABVです。「 ローデンバッハ」より甘味があります。そのため、5杯目のセレクトは酸味の強い「ランビックビール」と決めました。
5杯目は「カンテイオングース」をセレクトしました。「ポールズ・カフェ」の中で一番酸味の強いビールです。6.0%ABVです。そしてこのビールで最後としました。
感想を伺うと「ワインというかスパーリングワインに近いかも。」との感想を頂戴しました。
3・アルコールが弱いためあまりビールを飲まない方
まず、この方の情報です。
私の友人です。お酒を飲むとすぐに顔にでるタイプで飲む際には甘系の缶酎ハイでABVの低いものを飲むとの事です。
場所は令和5年のBBW六本木にて飲みました。今回はBBWのグラスでしかも大半がビールサーバーから注がれたビールなので状況を考えると3~4杯が限度だと感じました。そして、「フルーツビール」を中心にセレクトしました。今回はABVの高い「デリリュウムレッド」は開栓されていないものの、「ヴァルデュー・フルーティー」のみ9%ABVなのでこれは避けるか一番最後にするかと考えました。そして、フルーツビールは5%ABV以下なのでセレクトに困難さはありませんでした。
最初に「リーフマンス」をセレクトしました。このビールは、私自身がフルーツビールの世界を知るきっかけとなったビールです。
2杯目は「リンデマンスカシス」をセレクトしました。このビールは、私が仕事の職員と一緒に飲んだ際に好評だった事。そして、妻とBBWに来た際に彼女が必ず飲むお気に入りのビールな事が決め手でした。
3杯目は「ローデンバッハ・フルーテージ」をセレクトしました。このビールは昨年度のBBW豊洲で初めて飲んで自分自身お気に入りの1つのフルーツビールになりました。
4杯目にちょっとしたハプニングがあり、友人が自分でセレクトしたいとの事で彼がセレクトしました。
セレクトしたビールはトラピストビールの「グランドレザーブ ウィスキーバレルエディション2022年」で10.5%ABVを持ってきました。
友人は予想通り3口位でギブ・アップ。友人夫婦と私の夫婦4人でシェアすることになりました。そして、このハイアルコールが〆の1杯となりました。
感想を伺うと「ネットに情報はあるけれど、ビールの種類が多いとやはり慣れた人がいた方が安心だ。」との感想を頂戴しました。
さいごに
上記の3つパターンを紹介しましたが、まだまだいろいろなパターンがあります。
また、成功事例ばかりかと言うと失敗例もあります。
例えば、炭酸そのものが飲めなくてビールが全く飲めない人とか小麦アレルギーの人等。その時は、セレクトせずにその人の好きな飲み物を飲んでいただいています。
今回のセレクトについては、3番目のタイプの「ローデンバッハ・フルーテージ」と「グランドレザーブ ウィスキーバレルエディション2022年」以外のビールはベルギービール専門店で取扱いや手に入りやすいビールだと思います。そして、セレクトもしやすいと思います。初めからマニアックなビールのセレクトは、好みがあるので避けた方が無難だと思います。
さて、今回紹介した3つのパターンは意外と身近に多いと思いますので参考にして頂ければ幸いです。
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。