ベルギービールとハーブ(薬草)について(その4)
はじめに
ベルギービールによく使われるハーブ(薬草)についてどの様な効能があるか数回に分けて紹介したいと思います。今回はタイムとクローブについて調べてみました。
タイムの効能と成分
タイムとは
タイムは、シソ科の多年草でハーブの一種です。タイムという名前の由来には諸説ありますが、ギリシャ語で“勇気”を表す語が語源になっていることもあり、タイムは古くから、勇気や力の象徴とされてきました。
和名ではタチジャコウソウやキダチヒャクリソウとして知られています。
西欧諸国やアフリカに自生しているほか、比較的手入れが楽であるため栽培もされています。 高さは15~40cmほどで、細かい灰緑色の葉が密集してつき、葉に厚みがあるのが特徴です。春にはピンクや白の花を咲かせます。親しみがあるのはコモンタイムと呼ばれる種類ですが、香りや形状の違いによってさまざまな種類のタイムがあります。
※わかさ生活ウェブサイトより引用
タイムはよく焼き魚のうえにかけてわが家では臭い消しにが主ですが良く使用します。
タイムの効能と成分
タイムの代表的効能4つを紹介します。
1・殺菌・消毒効果
タイムはチモールとオイゲノールの働きによって、真菌に対して高い殺菌力を発揮し、皮膚感染症に有効といえます。コットンなどに取り局部に使用することで、その部分の血流を促して血液中の感染を一掃するため、さまざまな皮膚感染に効果的です。また、ティーにして飲むことで、呼吸器の細菌やウイルスを殺菌し、頭や喉、気管、肺をすっきりとさせる働きや、胃の中のピロリ菌にさえも効果を発揮し、胃潰瘍などの内臓の疾患を予防する働きが期待できます。また、口内炎、腎臓の炎症、泌尿器の炎症などにも有効といわれています。
研究文献
タイム油状抽出物は、黄色ブドウ球菌や緑膿菌等の病原性細菌に対する抗菌作用を持つことから、タイムは抗菌作用を持ち、感染症予防効果が期待されています。2・感染症を予防する効果
タイムはハーブの中でもとりわけ殺菌力が高く、この殺菌力に抵抗できる細菌はほとんど存在しません。そのため、皮膚感染のほかにも、飲用やうがいをすることで、風邪やインフルエンザなどの予防に効果的です。また、ポットの沸騰した湯にタイムを入れてその蒸気を利用すれば、空気清浄器としても利用可能です。料理などにも使われるほど安全性も高いため、病室などでの使用も可能です。
研究文献
急性気管支炎患者を対象に、タイム抽出物を11日間投与したところ、咳の発作などの急性気管支炎の諸症状が緩和されたことから、タイムは気管支炎治療や感染症予防に役立つと考えられています。3・リラックス効果
タイムの強い香りと味は、ティーなどで口にすることで、喉や肺をすっきりとさせます。その爽快感から、疲労感や倦怠感が緩和され、リラックス効果が期待できるといわれています。また、フラボノイドの働きにより、けいれんや生理痛もやわらげます。タイムは心身ともに癒しを与えるハーブといえます。
香りの強いタイムの代表的なものを紹介します。
・コモンタイム
一般的なタイムの品種でスパイスとして使いやすい特徴を持っています。
・レモンタイム
さっぱりとしたレモンの香りが特徴。レモンの代用として料理やティー、お菓子に使われます。
・オレンジバルサムタイム
オレンジに似た柑橘系の香りを持ち、鶏料理や魚料理に、お菓子などに用いられます。
・イブキジャコウソウ
滋賀県伊吹山で発見された品種。香料の原料や入浴剤など、香りを楽しむものに利用されます。4・消化を促進する効果
魚介類や肉類の臭み消しとして、また長時間加熱しても香りが飛ばないことから、料理でよく用いられます。消化作用に優れており、食べ過ぎた後にはティーを飲むことで、消化の促進が期待できます。胃のけいれん抑制にも効果があります。
※わかさ生活ウェブサイトより引用
タイムは料理の他わが家ではのどが痛い時にお湯に浸しエキスを出してからうがいをします。大抵2~3日で症状が治まることから殺菌効果が強いと体感しています。
クローブの効能と成分
クローブとは
クローブはフトモモ科の植物の一種であり、主につぼみを乾燥させたものが香辛料や香水などの原料として利用されています。
クローブのつぼみは大きさが約1.5cmで濃い褐色をしており、釘のような形状であることから、フランスでは「釘」を意味するClouと呼ばれ、中国でも釘と同じ意味を持つ「丁」という字を用いて「チョウジ(丁字・丁子)」や「チョウコウ(丁香)」と呼ばれています。
クローブの特徴は、強く甘い香りと、舌がしびれるような刺激的な味です。その強い香りから、クローブの木が育っている島が目に入る前に、船乗りたちがクローブの香りを嗅ぎつけることができたため、「百里香(ヒャクリコウ)」という呼び名もあります。
クローブは主に熱帯地域で栽培されており、熱帯でも特に暑いといわれる春・秋に、クローブの木の枝の先につくつぼみが赤く色づき始める頃に収穫が始まります。
収穫されたつぼみを乾燥したものが香辛料となるほか、独特の香りを活かして匂い袋にしたり、胃腸薬などの医薬品としても利用されます。
また、クローブのつぼみを支える柄や葉から抽出されたオイルが、化粧品の原料やタバコの香り成分として利用されています。
クローブの効能と成分
クローブの代表的効能3つを紹介します。
1・胃の健康を保つ効果
クローブには消化を促進する作用があるとして、クローブの生産地であるタンザニアでは、胃の健康を保つためにクローブのつぼみが食されています。
また、胃腸薬などの医薬品の原料としてクローブが利用されています。
研究文献
クローブ精油を経口投与したところ、口腔内のカンジダ菌が減少し、クローブ精油を胃内投与したところ、胃内と糞便中のカンジダ菌が減少しました。この結果より、クローブは抗菌作用を持ち、口腔ケアや胃腸のケアに役立つと考えられています。2・口臭を予防する効果
クローブには口臭を予防する効果が期待されており、口腔清涼剤などにも利用されています。
研究文献
口腔細菌に対するクローブ精油の抗菌作用を検討したところ、虫歯の原因となる齲蝕原因菌に対する抗菌作用を示したことから、クローブはオーラルケアやデンタルケアとして有望視されています。3・炎症や痛みを抑えたい方
クローブから抽出したオイルを皮膚に塗ることによって、筋肉痛などの痛みを和らげる効果や、歯が痛い時に患部にクローブオイルを塗る(今治水)と痛みを和らげるといった効果が期待できます。
研究文献
マウスを用いて、クローブを0.1ml/kg の量で腹腔内投与したところ、ホルマリン誘発疼痛反応が軽減したことから、クローブが鎮痛作用を持つと考えられています。
※わかさ生活ウェブサイトより引用
グローブは市販の漢方薬の他、自身が子供の頃歯痛の際使用した近治水に処方されています。
さいごに
今回でベルギービール等に良く使用されるハーブ(薬草)の紹介については終了します。
まだ沢山ビールで使用されるハーブ(例えばシナモンやフェンネルやジンジャーやオレガノ)がありますが、次回は今まで紹介したハーブのまとめをしたいと思います。
参考文献および引用サイト
前回
※記事に掲載されている内容は取材当時の最新情報です。情報は取材先の都合で、予告なしに変更される場合がありますのでくれぐれも最新情報をご確認いただきますようお願い申し上げます。